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2011/05/18

5月は天候がよいので一年の中では比較的やる気があり、残りの11ヶ月はまるでダメな逆5月病、フィルコです。こんにちわ。
女子車椅子バスケットチーム『GRACE』の取材レポ、続きます。

が、

その前にお知らせ!!

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GRACEは 5月22日(日)に東京都リーグの初戦を迎えます。

 試合会場:国立障害者リハビリテーションセンター体育館(所沢市)
      http://www.rehab.go.jp/index.html

 開始時間:11:30

 対戦相手:東京スポーツ愛好クラブ (日本で最初にできた車椅子バスケチーム)

 
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お近くの方は、ぜシ!!
 
ではレポートです。 
  

■いきなり試合出場!?

 
≪AM 11:00≫

「ファイト~!!」と高嶋キャプテンの声が響く。

ここからの練習メニューは、より実戦を意識したものとなります。
 
 
まず「8の字」というメニュー。これは車イスバスケ独特の練習?
 
ゴール両脇に車椅子を置いて、それらの周囲を8の字を描いてダッシュ。2人組になり、前のひとはゴール下でシュート。後ろのヒトは追いかけながらリバウンドを取って、前のひとにパスします。これを決められたシュート数が決まるまで連続で頑張ります。シュートが入らなかったり、リバウンドを取りこぼしたりすると、後列のひとがダッシュで取りに行かなければいけません。

 

車椅子バスケは、味方の壁を使って相手ディフェンスをブロックし、スペースを作ったりシュートまでもっていく「スクリーンプレー」が非常に多いのが特徴。この練習の動きは実戦でもかなり使うそう。さらには『疲れたとき』=『試合終盤の勝負どころ』でもシュート、リバウンドを確実に行うための体力と精神力を養うことが出来る。キツイけど、とても効果的な練習だと思いました。すごいなあこれ、健常バスケでも応用できる。
 
 
もちろん、私は見学でしたが(笑)。

  
≪AM 11:20≫

少し休憩して、2メンでの速攻練習と、いよいよ3対3での実戦練習

 
  

代表の多智さん、田中さんを中心に、プレーの一つ一つを丁寧に確認しながら攻守のポイントを練習。健常バスケも車椅子バスケも5人対5人で試合をしますが、実際の攻撃の時は全員が全員いっぺんに動いてるわけではなく、局地的に2対2か、3対3の形にして仕掛けることがほとんどです。

だから3対3がキッチリできるチームは、5対5も強い。
 
3対3練習の様子

GRACE20110501
 
イスの幅は変えられないので、スペースを作るための動きが健常バスケよりもシビア。動き出しからの「駆け引き」の要素がすごく大きい。
 
細かい話になっちゃうけど、たとえばスクリーンプレーひとつとってもそう。「車イスの、どの面でスクリーンを作ってディフェンスをひっかけるか」は、次のプレー展開でどの方向に進むか予め想定しながら決めなきゃいけない。相手とぶつかり合いながらでは、イスが引っかかるので急にターン出来ないから。

しかしディフェンスもそこは読みながら来るので、スクリーンの直前までは、気づかれないように別の方向を向いておいて、、タイミングを見て、、死角に入って、、どっちにスクリーンをかけるか、味方とアイコンタクトで決めて、、素早くイスの角度を操作して一気に仕掛ける!などね。

しかもこのような局地ごとの駆け引きも、全体としては「チームでどう攻めるか、チームでどう守るか」の戦略を実行する一部であって、全体は全体でチーム同士の駆け引きとなる。3次元的な動きに制約がある分、きっと平面での戦略・戦術性がより大事になるんだよなぁ。これはすごく面白いぞ!

 
などと、ブツブツひとりでつぶやきながらカメラを構えていると

 
高嶋CAP 「フィルコさーん、4対4で試合をするので入って下さーい」

フィルコ 「あ、はーい。・・・って、え゛ーーー!?ワタクシがでございますか!?」

高嶋CAP 「です。もう大丈夫でしょう。楽しいですよ~!」

フィルコ 「・・・や、やらせていただきます!」
 
 
すみません。本当は試合出たくてウズウズしてました(笑)
 
 
≪AM 11:45≫

ということで、いきなり試合!!

私はGRACEレギュラー組の相手側チームに混ぜてもらいました。

皆さんのスピードには全然ついていけないし、せっかくもらったチャンスで渾身のシュートもあさっての方向に。でも負けたくないから声だけは元気に出しました(笑)。楽しかった~!!

実際に中に入ってみると、意外にも自分に出来ることが結構あった。声を出すこともだけど、リバウンドをがんばることや、速攻を出されないようにディフェンスで一生懸命戻ることなど、もちろんGRACEの皆さんに気遣って頂いてのことですが、それでも初心者なりに楽しくプレーできました。

それもそのはずで、考えてみたらひとによって障がいの度合いや、現れかたは様々なわけで、それぞれにあわせて楽しくプレーできる間口の広いスポーツなんだよなぁと。しかも「持ち点制(※)」という独特のルールを採用することで、制度的にも公平にプレーできるようになってる。

(※)「持ち点」ルール。障がいの度合いによって選手は1.0~4.5点の持ち点が割り振られる。障がいの度合い軽いほど持ち点が高い。「コート上でプレーする選手5人の合計が14点を超えてはいけない。
  
これは、もっと沢山のひとにやってみて欲しい!障がいをもつ方も勿論ですが、そうでないひともゼヒ体験してみることをお奨めします。実際、女子の場合(各ブロックによりますが)健常者も選手登録可能とのこと。男子でも、公式戦には出られないものの健常者だけのチームまであるそうですよ。トレーニングとしてやっても相当いいもんなぁ。とくに腕、肩、背中、握力など上半身強化には本当にもってこい!
 
しかし、、分かってはいるけど、やっぱり試合でシュートをバンバン決められてしまったのは悔しかった~(笑)。とくにキャプテンの高嶋さんにはいったい何点決められただろう。
  

■「キャプテン 高嶋さん」

2月、ニュージーランドで発生した大地震で、倒壊した建物の中から救出された少年が、救助のために足を失った。某テレビのインタビュアーがその少年に対し「もうスポーツできませんよね。」と、本当にデリカシーのカケラも無い、酷いインタビューをして話題になったのですが、その事に対してツイッター上でサラッと突っ込んでいる人がいました。
 
 「できるっつーの。」
 
それがGRACEのキャプテン、高嶋さんでした。

実は、高嶋さんは東京アパッチブースター。実際にお会いしたことはなかったんですが、ブースター同士ということでツイッター上ではフォローしていたのです。その後、4月に行った「アパッチブースターお花見会」に参加して頂くなどでお話する機会があり、「ぜひお願いします」と申し入れて今回の取材をさせて頂いたのでした。

彼女が本格的にGRACEに参加したのは2009年から。
 
車イスバスケとの関わりは長くもう10年以上となるが、そのキャリアの前半は、実は選手ではなくボランティアや、強豪チームのマネージャー、都選抜チームのトレーナーなど、スタッフとしてのものでした。それもそのはず、高嶋さんの職業は理学療法士であり、コートを降りれば今でも「支える側のひと」なのです。

高校生まで、バリバリのバスケ少女でした。

股関節に疾患を発症したのは理学療法士になってからのこと。自身の病気についてはごまかしながら仕事と車イスバスケのサポートを続けていた。2009年、症状が進んだため、長く続けていた男子車イスバスケチームの強豪「東京ファイターズBC」のマネージャーを退任し大きな手術を敢行。退院、職場復帰後に、以前よりちょこちょこプレーしていた東京グレース(現GRACE)に本格参加しました。

障がい者手帳を持っているが、それは「とにかく選手として公式試合に出たかったから取った」のだそう。(実際はいろいろとあるのだと思うが)明るくチャキチャキと行動する彼女の姿に、いわゆる「障がい」の印象はまったく無い。


 
練習中もとにかく元気。どんな練習でも先頭を切って声を出し引っ張る。自身の選手としてのレベルは「超庶民クラス」という彼女だが、背負っているものの自覚は小さくはないようです。

「GRACEの伝統を守りたい。」

若手も、ベテランも、初心者も無理なく続けていく事ができるチームでありたい。とにかくGRACEとしてバスケを続けていきたいのだそう。

「女子」チームであることも大事に考えている。彼女のプレーは、スピード感だけでなく、ビジュアルでも目を惹きつけられる。彼女の愛機はキラキラしたラメ入りの華やかなピンク。「ピーチ姫」と名付けいつも一緒だ。練習着もとてもおしゃれ。

おしゃれや可愛らしさというのは、こと近年の女子スポーツには欠かせない要素。そういう女子ならではの楽しみ方という意味でも、背中で引っ張る存在として高い意識を感じる。

この写真を撮るためにカメラを構えたとき、正直に言うと私はすっかり見とれてしまっていました。

私の好きな言葉に「居住まい」というのがあります。居住まいが綺麗な人は、とても精神が充実しているひとです。車イスに乗ったひとを見て綺麗だと感じたのは初めてで、それはきっと、高嶋さんの居住まいから、車イスバスケ、そしてGRACEにかける思いの強さと覚悟を感じたのだろうと思う。

普段の「とても元気でラフなお姉ちゃん」な印象とのギャップも関係あるかもしれないけど、本気であることは、男女に関わらずひとを美しくするものだと改めて思った。
 

■バスケ馬鹿
 
≪12:00≫

円陣を組んで「GRACE Fight!!」と声をかけ練習終了。
 
皆でコートにモップ掛けし、急いでコートをあける。次の児童レクリエーション枠でもう子供達が待っているので、私も手をプルプルさせながら焦って片付けました。多摩スポーツセンターはとても人気が高く、ロビーは利用者でごった返していました。まあただ、人気が高いと言うよりは、障がい者を対象としたスポーツ施設が少なすぎるのでしょう。
 
皆さんの着替えを待っている間、改めて車イス(バスケ車)をまじまじと見たのですが、とても個性があってどれもカッコイイ。ほとんど全てがオーダーメイドで、デザインをいろいろアレンジできるんだそうです。

その個性を決めるのは「好み」だけでなく、「車イスを見れば、そのひとの持ち点(障害の度合い)が分かる」と代表の多智さんが教えてくれました。

例えば、腰から上の自由が利く場合は、ほとんど背もたれが無く動きの自由度も高い。自由が利くのが胸から上の場合は、体幹を固定するので背もたれと両脇のガードがしっかりしている。他にもポジションによって、座席の位置を高くしたり、イスの幅を小さくしたり、様々。

「おしりが大きい外国人選手は、半分ぐらいしか乗ってないひともいるよ」と言って多智さんは大笑いしていた。
 
片づけが終わると、練習参加メンバーで近くのファミレスに向かい、皆で昼食を食べます。多摩スポ練習の時はいつものことだそう。今回はずうずうしく私もお邪魔させて頂きました(笑)。

スポーツチームではあるが、そこは「女子」。お昼を食べながらガールズトークに花が咲きます。迫力に圧倒されそうでしたが、負けじといろいろと車イスバスケのお話も伺いました。女子だけのチームは全国に8チームしかないこと。「持ち点」は認定会のようなものがあり、それは大会ごとに東北や関東など各ブロックで行うが、一箇所でしか出来ないので大変なこと。認定員には専門の資格がいること。車イスは床への負担が大きいので、練習させもらえる体育館が少ないこと。選手を募集していること。
 
などなど話しているうちに、話はいつしかバスケのことに。


 
なんだかんだ言っても、やはりこの話題が一番熱が入る。練習の意味合いや、ディフェンスの動き、オフェンスパターンの復習、選抜チームでの意識の持ち方、他チームの分析、などなど作戦盤を持ち出して盛り上がります。その空気は私にとってあまりにも自然で、ふと気がつくとすっかり話しに入り込んでしまっていました。取材で初めてご一緒させて頂いているという事を忘れてた(笑)。

それはきっと、GRACEの皆さんが本当に気さくで、明るくて、何よりバスケが大好きなことが自然に感じられたから。「バスケ馬鹿」同士は匂いで分かる(笑)。いいチームだなぁ。

本当に楽しかった~!!
 
間違いなくひどい筋肉痛になるからって、多智さんがこれをくれた(笑)


 
お店に入ったのは13時前。時間を忘れて話し続け、気づけば16時になろうとしていました(笑)。

GRACEの皆さん、いきなり訪れた紫アフロの怪しいオッサンを受け入れて下さり、本当にありがとうございました!これに懲りず、また宜しくお願いします!!
 
 
 
GRACEは5月22日(日)に東京都リーグの今季初戦を迎えます。

 試合会場:国立障害者リハビリテーションセンター体育館(所沢市)
      http://www.rehab.go.jp/index.html

 開始時間:11:30
 対戦相手:東京スポーツ愛好クラブ (日本で最初にできた車椅子バスケチーム)
 
 
くしくも歴史あるチーム同士の対戦となった初戦のカード。
 
素晴らしい試合になることを祈ります!
 
 

GRACE Fight!!

2011/05/10

 

「取材には施設への申請と許可が必要ですので、よろしくお願いします。」

というGRACEのキャプテン、高嶋さんのメールを思い出したのは取材前日の午後4時@会社。
施設窓口の方が超親切かつテキパキ対応して下さったおかげで、何とか申請手続き&取材許可を頂くことに成功したギリギリボーイズ、フィルコです。

えー、、その節は大変ありがとうございました。
 
ん?何の話かって?だから取材ですよ、取材。
女子車椅子バスケットボールの練習に突撃取材をしてきましたよ~!

■女子車椅子バスケットボールチーム GRACE

まず、今回取材させて頂いた「GRACE」について簡単に紹介します。

写真はチーム公式HPよりお借りしました。

GRACE 公式HP http://tokyograce.rakurakuhp.net/
 
1975年に日本初の女子車椅子バスケットボールクラブ「東京グレース」として誕生。
創設35年の歴史を誇る名門チーム。1990年より開催される日本女子車椅子バスケットボール選手権大会では、記念すべき第1回大会から第6回大会まで6連覇を果たしている。

10代~60代までメンバーの年齢層は幅広く、本年度は「楽しむ、積み重ねる、続ける」をモットーに、若手、ベテラン、そして初心者でも、無理なくバスケが続けられるような活動を目指す。

現在、東京都リーグに参戦しつつ、練習や普及活動など都内及び近郊にて鋭意活動中!
・・・って簡単すぎ?(^^;

あせらずとも、GRACE及び車椅子バスケの楽しさについては、この後のレポートでたっぷりと味わって頂きますので!

では早速。

■GRACE練習に突撃レポート!!

≪AM 9:00≫

今回の練習会場は、国立市谷保にある東京都多摩障害者スポーツセンター。通称「多摩スポ」。
 
受付で取材のパスを受け取り、施設内の体育館に入ると、皆さんちょうど練習前の円陣を組むところでした。キャプテン高嶋さんからご紹介いただき、挨拶をしつつ私も円陣に参加。選手の田中さんより本日の練習メニューが説明されると、シュッと空気が締まる。これは、、久々に味わう「部活」の緊張感だ!。

 

「1,2,3 グレース Fight!!」

全員で気合を入れる。コールはいつも「一番の若手」の役目だそう。その後5分間ランニングの後で、ストレッチを入念に行います。

フムフム、上半身で全ての動作を行う競技だからね、そりゃあちゃんとやらないとだよなぁ、などとメモをとっていると、「フィルコさーん、中に入ってくださーい。」と高嶋CAP。

メニューは手を「グー・パー」して握力を鍛えるところ。・・・よかろう、まあ、これぐらいは体験しないとね。
 
と、輪の中に入り「1,2,3,4」と声を出しつつ、グー・パー・グーパー・グー・パー・グー・パー・グー・パー・・・・・こ、これはキツイ・・・・グー・パー・グーパー・グー・パー・グー・パー・グー・パー・・・ま、まだ続くのか・・・・・・グー・パー・グーパー・グー・パー・グー・パー・グー・パー・・・・

・・・・メモをとるのは諦めました。。。この時点で既に手がフルフルフルフルフル(笑)
 
後にも思い知るのですが、握力はこの競技の要中の要になる体力で、「肉球ができますよ♪」と練習前に言われていたのを実感。
 
≪AM 9:30≫

ストレッチが終わると次は「チェアスキル」の練習。

「イスの技術」つまりは車イスでのフットワーク練習。ダッシュ、ストップ、ターンを何種類も組み合わせて、試合中に必要な基本技術を身体に覚えさせる反復練習です。これがまた激しい。ダッシュといっても全部手でイスを漕ぐわけです。ターンのたびに気合の声が響き、ストップのたびにタイヤが床をグリップする「ギュギュッ」という音が響く。

ここで代表の多智さん 「はいじゃあ、あなたもバスケ車に乗ろうか。立ってるだけじゃ何もわからないよ~!」

え゛ー!!!マジで乗るの!? と戸惑っているまもなくバスケ車登場。予備用にいくつかあるようで、係員の方がサクッと組立ててくれました。アルミフレームの車体に、ワンタッチで着脱できるようになっているタイヤ。とても軽い。サイズやゴムの種類などもポジションや個人の好き好きで色々組み合わせ可能。

うーん、これは、、かっこいいぞ!ミニ四駆魂が刺激される。イスのカスタムにはまる人も多そうだ(笑)

「ほーっ!」「すげー!!」とか言ってるうちに装着完了。

 

ご機嫌(笑)

多智さん 「じゃあ早速みんなに混ざってください。頑張って!」

が、頑張ってってww。わたくし車イス自体が初めてで、なんかさっきからクルクル回っちゃうんですが、、、え?、、しかも次はシャトルランっすか!?

シャトルラン・・・バスケ経験者には悪夢の響き。バスケ部の練習でキツかった思い出の練習メニュー第1位。スラムダンクで新入生の頃の魚住が泣きながら吐いた練習もシャトルラン。。

う、ううおおおお!負けるかぁ!!!ここで体育会魂に火がつく。やったろうじゃねーの!!アパッチブースターなめんなよ!!と張り切って挑みましたが、中学生の女の子にも大差で引き離されダントツのビリッけつでした。えへ。

いやしかしキツイ。競技用バスケ車は軽くて小回りが効くので、左右の力のバランスに気をつけさえすれば、進むだけならクセになりそうなほど軽快。問題はストップ&ターン。手でグリップを掴んできっちりブレーキ、最短時間で180度旋回し、すかさず漕ぎ出す。慣れないのでまず、この「180度旋回」がうまくいかない。直線よりターンでどんどん引き離されていく。

実は健常バスケでもこのストップ&ターン動作はとても重要で、単純なスピード以上に重視されるもの。ブレーキ、ターンのたびにグリップを強く握るので、腕も疲れるが何より握力を使う。しかし選手の皆さんの操作を見ていると、力強いだけでなく、手というか、指を使って、むしろしなやかに操作しているように見えた。力が必要なのは間違いないが、操作自体は非常に繊細。こ、これは奥が深いぞ。

皆さんは一通りのチェアスキルの練習メニューをこなして、さらにシャトルランをやってるのに軽々とこなして、「今日は久々のチーム練習だから、走りこみメニューがないので軽め」とか言ってる。失礼ながら結構なベテランの方もガンガンダッシュしてるし、日ごろの積み重ねがなければこうはいかないよね。
 
 
≪AM 10:00≫

ここからボールを使った練習。お待ちかねのランニングシュート。やっぱね、シュートだよねシュート。オフェンス馬鹿の俺の見せ場は。

やり方は健常バスケとまったく同じ。45度から走って行ってパスを受け、走りながらゴール下でシュート。で、シュートしたら次の人のリバウンドをとって、さらに次の人にパス。

「なんとかまっすぐ進めるようになってきたし、ゴールしたなら余裕でしょ♪」とか思ってたら、これが、、全然届かない(笑)。かなり近くまで寄ってシュートしてるつもりなのに、ゴールに全然届かない。全速力で進むイス、ゴール下にはリバウンドの選手。パスをもらってシュートしようと重心を上げると、途端に不安定になる。ってかちょっとコワい。

単純に腕の力で投げてもボールをコントロールできない。問われるのは、いかに重心を安定させつつ狙った場所にボールを置いてくるか、そのあとのバスケ車のコントロールも考えつつ、いかにコースを定めて全速力でゴール下に滑り込んでいくか。リバウンドに備え、いかに良いポジションにコントロールして止まるか。

でもこれが分って来るとひじょーに楽しい!!出来る出来ないは別として、自分の体とマシンの操作を一体化させるプロセスが入る分、いつもの健常バスケより、シュートが入ったときの達成感が大きい。ずっとこれやっててもいいなぁ。

しかしながら、楽しさが分っても急にボールの飛距離が伸びるわけではなく(笑)。辛うじてコントロールが効くのはゴールの真下ぐらい。なにしろ健常バスケでは「シュートは足で打つもの」と教わるし、実際距離の長いシュートでも手の力は殆ど使わない。Junkで書いてた安君とか座ったまま楽々3Pシュート打ってたけど、改めて凄いことなんだと思いました。あの化け物め(笑)

次はいろんな種類の対面パス練習

「パスならイスを漕がなくていいからできるだろう。こう見えてもバスケキャリア16年ありますから。ええ。」

と、思っていた時期もありました。30秒ぐらい(笑)。

パスの瞬間は両手をボールを扱うのでイスの操作はできません。物理法則で「作用・反作用の法則」ってのがあるんですが、まさにそれをコントロールしなきゃいけない。パスした反動でイスが動いたり回ったりで全然姿勢を維持できないのよこれが。

とくに片手でロングパスしようとすると、投げる瞬間にクルっと反転しちゃってまったくボールが飛ばない。これは、、だめだ。。。邪魔しちゃいけないんで、私はチェアスキルの練習をさせてもらいました。

回りを見るとみなさん普通にパスしてる。コツを聞いてみたら、やはりイスで重心を操作するそう。片手パスの場合はボールと反対の手でタイヤを操作して、上体の力と、腕を振る遠心力がボールに伝わるようにコントロールしなければならず、試合ともなればこれを全速力で走りながらとか、ディフェンスをかわしながらとか、ターンしながら行うわけ。どんだけ奥深いんかと(笑)。

でも、考えてみれば健常バスケだって同じで、自分の体のコントロールを意識すれば同様に奥深い。自分がいかに何も考えずにバスケをしてきたかを知るよい機会になった。

 
 
お次はルーズボールのキープ。

コロコロと転がったボールに走って(漕いで)追いつき、タイヤの回転を利用してボールを押し付け巻き込むように取る。これ私的イスバスの一番カッコイイ動き。すーっとボールに近づいて、クルっと巻き取る。カッコエエわ。

これは志願してやらねば。という事でやらせてもらいました。(ので写真がない。)・・・・これはけっこう出来た(-▽-)フフフ。日頃のイメージトレーニングが効いたな。皆さんの半分の練習量にしてもらったけど(笑)。でも試合中に意識しないで出来るまでは、だいぶ練習が必要だろうな~。
 
試合でルーズボールを取れるかどうかは、自軍の攻撃回数に直結します。リバウンドと同様にバスケットマン根性の見せ所なのです。時間をかけてこれを練習する姿勢に、GRACEのチームとしてのバスケへの取り組みを見た気がしました。そういう事を大事するチームは、強弱に関わらずいいチームです。

この辺になると、私を乗せてクルクル回ったり明後日の方向に暴走しまくっていたマイ・バスケ車が、なんとな~く言う事を聞いてくれるようになってきた。
 
次回 その2、「いきなり試合!!」 「 CAP 高嶋さん」 「バスケ馬鹿」につづく。

なんと、いきなり練習ゲームに出場!?

乞うご期待!!
 
**

2011/03/21

震災の日、あれから10日。

当初では把握できなかった被害の大きさが明らかになるにつれ、本当に大変な事が起きたのだな、と実感しております。 しかし、ここ最近の私の消費が落ち込んでいるのは、震災に対しての自粛などでは決してありません。もっと中期的な危機。つまり、、

2月のイスラエルで調子こいてカネ使いすぎました。。だって物価高いんだもんあの国。

震災前から大ピンチ。フィルコです。こんばんわ。

 

■今季の活動を休止

3月17日、bjリーグより衝撃的な発表がありました。
- 仙台89ERS、埼玉ブロンコス、東京アパッチについては今季の活動を休止する-
まるで背骨を引っこ抜かれたような感覚と、「やはりな」と冷静に受け止める理性が同時に沸き起こり、節電で肌寒い事務所にあって妙な汗をかいた。

89ERSは会場が破損、というよりホームである仙台は今回の震災の中心地のひとつで、それを言ったらあらゆる場所が破損している状況。復興には時間が必要だ。

ブロンコスと、我らがアパッチについては、会場の安全性の問題と、選手・スタッフが国内にいられないという事情があるでしょう。収まらない余震、流通の停滞、原発の問題と、諸外国にとって見れば「帰国勧告」を出すに値する条件がそろっています。普通ならば、きっと暴動が起きたりしても不思議じゃないからね。国によっては事実以上の惨状に報じられ、半ばパニックになっているとか。

外国で災害や戦争が起きたときは、日本も逆の立場で帰国勧告を出すわけですから、これはもうしょうがない。

と、自分の体制を整えるまで、結構な時間が必要でした。
自然を相手にしたとき、我々は「備える」以外の対抗策は持たないというのは、頭では分かっている。しかし、理解できたつもりでも、どうしたことか悔しさが湧き上がって収まらない。

こうなってみると、あんなに問題だ問題だとギャーギャー騒いで過ごしてきた今までの6シーズンが、全て最高に楽しく、最高に美しいものに思える。いや、きっと実際そうだったんだろう。

状況は易しくはない。が、決して負けてはやらないよ!

この6年間、チームやリーグを拠りどころにして、我々は「ブースター」という大切な、そして大きな仲間を得たんだ。みんな、ひとりではないんだ。

 

■bjリーグ再開!!

3月19日(土)、20日(日)の両日。bjリーグは「復興支援ゲーム」と称して、各地で計8試合を実施しました。
大分ヒートデビルズ VS ライジング福岡
京都ハンナリーズ  VS 宮崎シャイニングサンズ
大阪エヴェッサ   VS 滋賀レイクスターズ
島根スサノオマジック VS 琉球ゴールデンキングス

試合結果・詳細はコチラ → bjリーグ公式HP

 

各地でいつもと変わらぬ、いやそれ以上の熱い試合が繰り広げられ、試合の収益金の一部は被災地への義援金として送られました。

しかしそれ以上に嬉しいことは、各チームのブースターの皆さんが、試合前に被災地のチームである89ERSをはじめ、ブロンコスやアパッチの応援コールをしてくれたり、「頑張ろうTOHOKU」「がんばろう日本」の横断幕を掲げて、沢山のメッセージをくれたりしたことです!

リーグを通じて、バスケを通じで繋がっている実感。今まさに被災地で戦っているみんなに大きな力となって届くよ、絶対。

この場をお借りしまして、リーグ続行を決意してくれたbjリーグの皆様、各チームの皆様、そして暖かい気持ちを贈ってくださった全てのブースターの皆様に、厚く御礼を申し上げます。

本当にありがとうございます!!

■決して灯を消さないこと

我々に出来ることはなんでしょう。

チームの先行きは正直どうなるか分かりません。「今はバスケどころじゃ無いだろう」というのも事実。こと仙台においては、まずは生きることが最優先、次に復興です。

埼玉、東京においても、東北の復興を牽引する役割を担わなくてはいけませんから、これから長い戦いを強いられるでしょう。それが現実です。
しかし、そこにバスケは、スポーツは、エンターテイメントは不要なのか!?

そうじゃないだろう!!今だからこそ必要なんだ!!

苦しい日々を元気に笑顔で吹き飛ばすために。そもそもエンターテイメントっていうのは、

そのためのものなんじゃないのか?

事実、この土日で行われたbjリーグの試合に励まされた人がどれだけいることか!!

いまの状況の中で、一番苦しんでいるのは選手、休止せざるを得なかったチームの皆さんです。ブースターは、選手やチームを応援することで自分達が元気になる人種。だから我々は変わらず選手とチームをブーストし続ければいいし、それに加えて弱っている隣の人をブーストすればいいんです。
せっかく出来た大切な仲間を思い、残された灯を決して消さない。

ちいさな事でも全然OK。
自分が出来ることをやり、しっかりと生活を送り、週末には、こう叫ぶ。

いつものように。

Go!Go! ナイナーズ!!

Let’s GO BRONCOS!!

Let’s GO TOKYO!!

そして、

Let’s GO TOHOKU!!

Let’s GO JAPAN!!

ひとりじゃない。みんなで笑って生きようぜ!


 

てことで、とりあえず、ぱ~っとお花見でもしましょう!

4月3日、代々木近辺でアパッチブースター花見を計画しています。

詳細は後ほど本コラムとツイッター、mixiなどで告知させて頂きます。
他にも、ちょこちょこ集まりを企画したいなぁなどと、思っておりますので、

宜しくお願いします。

2011/03/12

3月11日 金曜日、14時46分

宮城県を中心に大きな地震が発生しました。震度は最大で7。
エネルギーの強さでは、観測史上最大のマグニチュード8.8。
阪神大震災の178倍の大きさだそうです。

被災地には、私の家族、友人、同僚、大切な人が住んでいます。

大きな被害を被った仙台には、bjリーグの仙台89ERSの本拠地であり、選手・スタッフ、沢山のブースターの皆さんが住んでいます。

発生当日はメールも電話もつながらず、交通機能がマヒした都内をさ迷いながら、大切な人々の安否も分からず、津波の映像を見たときは心臓が潰される思いでした。

夜にかけてポツポツとメールが帰ってきて、なんとか無事が確認できましたが、津波、火災、避難生活など、地震災害はこれからが大変なんです。

今すぐ飛んで行きたい気持ちでいっぱいですが、
現地の交通が麻痺した現状ではそれもままなりません。

今はとにかく、被災地以外の人間が出来ることを考え、書きます!

 
■悲観せず!元気よく!負けてやらない!!

大変なのは、間違いなく被災した人々です。悲しくなるニュースが沢山流れます。身内が被災した方は打ち砕かれるようなニュースもあります。しかし、それで私達がショボンとしてしまったのでは誰も救われない!

何をするにも、悲観せず!元気よく!災害に負けてやらないこと!!

まずはコレが一番大事!!

 
■節電!!節電!!

今回の地震では、太平洋沿岸の原発、火力発電所が被災しています。はっきり言って電力不足です。これから被災地に徐々に電力が復帰していくにつれ、確実に電力が不足します。全国の発電所は、送電路を開放してカバーしますが、送電元で電力を使いすぎるとそれもままなりません。

全国で節電をお願いします!!

1.エアコンは使用しないで下さい。
2.照明はこまめに消してください。
3.使用していない電気機器は、コンセントを抜いてください。
4.使用していない部屋や設備は、ブレーカを落としてください。
5.店舗の電光看板は最低限にして下さい。

遠いところに住んでる方も、電力網はつながっています。
もし被災地に対してお気持ちを持っていただけるなら、まずは節電を宜しくお願いします。
 

 
■自分自身の避難準備!

今回の地震は、大変広い範囲に被害が及んでいます。
使う使わないに関わらず、イザというときのための準備をしておくと、不安が和らぐことで自分が落ち着き、正しい判断が出来るようになります。

最低限でよいので、避難準備を!
 

■隣の人と声を掛け合うこと!

今回のことで、大きな災害時には携帯、メールは正常に機能しなくなることが実感できたと思います。隣近所の人と声を掛け合って、イザというときには、少しでも自分達のことは自分達でできるようにネットワークを確認しましょう。
 

■義援金寄付・支援物資の準備

じきにに各地で義援金の募集と被災地への支援物資送付事業がスタートします。少しでもかまわないので、まずは義援金の寄付をお願いします。そして、よかったら支援物資を送りましょう。それぞれの自治体やコミュニティのニュースによく注意して、喜ばれるものを送って下さい。困るものは送らないようにしましょう。

【食料】

 喜ばれるもの:飲料水、カップ麺、お湯だけで作れるレトルト食品、乳児用粉ミルク、哺乳瓶

 困るもの:野菜や魚などのなまもの、アイス、電子レンジで調理しなければならないもの、消費期限切れ食品

【衛生用品】

喜ばれるもの:おむつ、生理用品、歯磨き、石けん、タオル、トイレットペーパー、ウエットティッシュ、マスク、水を使わないシャンプー、

【その他】

喜ばれるもの:マスク、新品の肌着や衣類、使い捨てカイロ

困るもの:古着(古着は誰も貰いません、ゴミになるだけです)、家でかきあつめたようなこざこざ、趣味で作った装飾品、絵画など。
注)医薬品はダメです。医薬品は医師や薬剤師がいないと配れません。

  

■大切なひとのために出来ること

私は高層ビルの中層階で地震に遭遇しました。
大きな揺れに生きた心地がしませんでしたが、安全確認ができるまで建物の外にでることは出来ず、電話もメールもまったくつながらず、情報源をシャットアウトされた状態で待たなければいけなかったことが何より辛かった。

いつ来るか分からない余震に戦々恐々とする中、ビルの管理部からアナウンス。

「宮城県で震度7の地震発生。東北各地に甚大な被害が出ている。」

電話もメールもつながらない。部屋からは出られない。
もれ聞こえる「被災地」には、家族、友人、同僚、大切な人が住んでるんだよ!

必死でメールを打ってみるが送信できない。たまに送信出来ても反応はない。
不安がるお客様にかろうじて笑顔で応対しながら、押しつぶされるような不安に襲われました。

ビルの安全管理が解け、夜中に電車が動きだして、自宅に帰りに着いたのは朝の5時半。それからやっとニュースを見て、被害の大きさに正直打ちひしがれました。

が、ここでそんな事に自分が負けたら何も始らない!

被災地に大切な人が住んでいる方。ブースター仲間の皆さん。
出来ることは、まずは自分がしっかりとすることです。元気を出すことです。

まずはあなたのエネルギーから送りましょう!
それだけでも、現実に戦っている人の大きな生きる力になるよ!

胸の痛くなるニュースに負けるな!

みんなで戦おう!!災害になんか負けてたまるかよ!!

 

2011/01/01

皆様あけましておめでとうございます。

本年も『先生、バスケが足りません』ならびに、JunkStageを宜しくお願いします。

yahoten20110101.jpg
Photo 谷保天満宮 (近所)

しかし東京の正月はいい天気に恵まれましたね。

一年の計は元旦にあり、ということで、

早起きして初日の出を見るために自転車に乗ったらチェーンが外れ、初詣の帰りにお守りを落とし、天気がいいので歌っていたら隣の奥さんに五月蝿いと怒られ、毎年恒例の元旦トイレ掃除中にタワシの首がもげました。

い、、いい年になりそうですな(^▽^; 
 

■新春代々木バスケフェスティバル!!

さーて、いよいよ我らが東京アパッチのホームゲームが始ります!

会場は代々木第二体育館

1月6日(木) VS 大分ヒートデビルズ  19:15 TIP-OFF
1月7日(木) VS 大分ヒートデビルズ  19:15 TIP-OFF
1月8日(木) VS 島根スサノオマジック 18:00 TIP-OFF
1月9日(木) VS 島根スサノオマジック 14:00 TIP-OFF

年明け一発目からいきなりの4連戦!!うひゃー大変だ!!

会場・チケットの案内はこちら   http://www.tokyoapache.com/schedule-ja/

そしてそして、
同じく1月6日~9日、なんとお隣の代々木第1体育館ではこちら。

第86回天皇杯・第77回皇后杯 全日本総合バスケットボール選手権

http://www.japanbasketball.jp/alljapan/2011/

が開催されます!
 
つまり正月明けの代々木はバスケフェスティバルってこと!!

この期間、この国で一番熱いバスケがここある!!

スポーツエンターテイメントを堪能したい方は、代々木第二の東京アパッチ!!

超体育会系バチバチの真剣勝負を堪能したい方は、代々木第一のオールジャパン!!
 
もちろんハシゴもお勧めよぉ~!

 
とうわけで、新年一発目の『先生、バスケが足りません』は

 
そう、

 
 

宣伝でした(笑) 
今年も宜しくバスケで楽しもうぜい。

イエーイ。

2010/12/26

 
例年どおり極度にクリスマス色の薄いクリスマスのフィルコです。こんにちわ。

しかし決してクリスマスが嫌いなわけではありません。
大人にはいろいろあるということです。

・・・ほ、ほんとなんだから。。い、忙しいだけなんだから。。

あ、あれ?涙が止まらない。。
というわけで、

クリスマス前の12月23日にここ行ってきました。

『FREESTYLE BASKETBALL BATTLE 日本一決定戦』

final.jpg

JunkStageの読者の皆さんはご存知かと思いますが、おなじバスケカテゴリでコラム「JKT」を書いているTOMA君が出場するってことで、応援に行ってまいりました!!

TOMA君はフリースタイルバスケの人で、しかも2009年大会優勝チーム「JKT」の代表です。
 
 
■日本一決定戦
 

ん?「フリースタイルバスケって何だ?」ってか。

百聞は一見にしかず。コレをみれ。

JKTパフォーマンス動画 : 2010 -the fusion-
Tamaパフォーマンス動画 : TAMA
神風パフォーマンス動画  : KAMIKAZE
  
一言で言えば、バスケの技とダンスを融合させたパフォーマンス。アパッチだと#11康平が得意ですよね。

決して「コービーは5歩歩いてもトラベリングをとられない」とか「野生的で開放的なディフェンスを、全裸で」とかそういう意味での「フリースタイル」ではないので諸兄にはご注意いただきたい。bjリーグの試合でもよくフリースタイラーが出演したりするので、なんとなく知っているという人も多いと思います。

ま、かく言う私もクラブやイベントに出演するパフォーマーとしては知っているけど、フリースタイラー中心の視点で見た事はなかったので、今回は本当に沢山の発見がありました。いやMAJIDE(マジで)。

今大会は、東日本大会、中部・関西大会、四国九州大会を勝ち抜いた個人による個人バトルと、チームエントリーによるチームバトルの二部門で日本一が争われました。
まず、ザっと結果を言ってしまいましょう。

2010年12月23日開催

『FREESTYLE BASKETBALL BATTLE 日本一決定戦』 at 新宿FACE
 
 
≪チームバトル≫

 決勝: JKT(東京:2009優勝) VS MSDK(静岡)

 優勝: MSDK(静岡)
 
≪個人バトル≫

 決勝: 神風(2008・2009優勝) VS Tama(当日予選通過選手)

 優勝: Tama(当日予選通過選手)
 
 
TOMA君率いるJKTは、残念ながら決勝で負けてしまいました。

実は、私自身は直接TOMA君と話したことが無かったので、試合後に会場で声をかけようと思ってたんですが、、それはしませんでした。理由は後ほど。

個人戦でも2連覇中の若きカリスマ「神風(カミカゼ)」を、当日予選から勝ち上がったTamaが破り初優勝するなど、どんどん引き込まれてしまうドラマがギュッと凝縮された、とても「濃密」な大会でした。

正直、凄かった。
 
 
■濃密な空間
 
「濃密な」というのは、作りこまれているとか、完成度が高いとか、そういう意味ではない。会場がクラブなのでそれなりの雰囲気はあるものの、大会自体は非常に手作り感満載で、とても素朴なものだと感じました。バスケ全体もそうだけど、一般的に認知されているものではないからね。。

ではなぜ「濃密」か。それはまぎれもない「懸けた全て」が集まっているから。

参加している選手達は皆若く、最年長でも29歳っていったかな?。(そんなとこにも本当に新しく始った分野なのだなぁと感じる。)その若い選手達が、本当にこの大会に全てを懸けているのが、ひしひしと伝わってきた。

選手達は、だいたい高校生も含む学生・社会人で、フリーターもいるだろうか。ダンスパフォーマンスの全てがそうとは言わないが、ことフリースタイルに関して言えば、これは相当な鍛錬を積まなければモノにならないジャンルです。睡眠以外の全ての時間をこの鍛錬に費やすぐらいの事をしなければ、まずこの日本一決定戦の場に出るレベルには達しないことは容易に想像できます。

バスケの基礎であるボールハンドリングは、一日でもサボると格段に感覚が鈍る。そこは楽器と一緒。それをパフォーマンスの域まで磨き上げながら、彼らはさらに様々なダンスのためのスキルと体力を築かなくてはいけない。

学生の頃、先輩から「プロレスラーとダンサーとだけは喧嘩するな」と教わったぐらい、ダンサーの体力・身体能力というものは、それは凄いもんです。

みんな一日が24時間ではまったく足りないだろうなぁ。

jkt2010.jpg
Photo: JKTの決勝パフォーマンス 直前

チームバトルは、決勝に先立ち3チームによる準決勝が行われました。一通り全てのパフォーマンスが終わった後、決勝に進むチームの選考を行うため、リングの上に全てのチームが集められた。

大会委員長より決勝進出チームの名前が呼ばれる。まず1チーム目は、「MSDK」。
ムーブメントの初期から頑張っている3人組が、歓喜の声を上げる。

残るは1チーム。名前が呼ばれるまでの数秒の沈黙の間。TOMA君は震えていました。

黒いパーカーのフードを目深にかぶり、だぶだぶのスウェットを着ていたから、気付いていた人はどれぐらいいただろうか。私は座った席がたまたまよく見える場所でしたから。

手を組んで祈りながら、彼は震えていました。
 
本当に本気で懸けたものでなければ、あの震えは来ない。
生きるか死ぬか、究極の緊張は、来ない。

誰に頼まれたわけでもなく、やらされているわけでもなく、金儲けが出来るわけでもなく、人によっては後ろ指を指されながら、それでもこれに全てを懸けている。

理由はただ一つ。好きだから。

そりゃ濃密なわけですよ。全国から本気でこれに懸けている馬鹿が集まって、たった一つの名誉を争っているんだから。馬鹿同士はにおいで分かる(笑)

そんな場所で敗れたばかりのTOMA君に話しかけることは、いかに厚かましさ日本ランク4位のワタクシとはいえ、遠慮することにしました。 
 
 
■歌舞伎町の真ん中で目撃したとてもうつくしいもの

今大会の会場は、新宿は歌舞伎町、元のコマ劇場前にあるビルの7階のクラブ「新宿FACE」。歌舞伎町はほんと久しぶりに足を踏み入れた。

大会は13時にスタートし、個人バトルの決勝が行われたのは17時半ぐらい。あっという間でした。

先に結果を述べたとおり、決勝は2連覇中の若きカリスマ「神風」と、当日予選(※)から勝ち上がったTamaの一騎打ちでした。

※)当日予選は、予選敗退やシード外選手の敗者復活枠。
 
神風はカナダ人ハーフの超絶イケメン。長い手足と高いダンススキルに裏づけされたパフォーマンスは、華麗かつ豪快かつアホ。ユーモアも兼ね備えたフルスペックの完璧なカリスマは男女問わず絶大な人気を誇る。2008・2009年と2連覇を成し遂げ、今大会も予選、準決勝とケタ違いのパフォーマンスで勝ち上がった。

一方のTamaは、朝10時からの当日予選から参戦。何度も何度もパフォーマンスを繰り返し体力的もほぼ限界に近い状態。しかし「気合い」でギリギリの戦いを生き抜き、決勝まで勝ち残った。

Tamaのスタイルは『トリプル・ボール』

ありていに言えば、ボール3つを同時に扱ってパフォーマンスする、ジャグリングに近いスタイル。トリプル・ボールスタイルは殺人的に難しい上に「客ウケはいいけどバトルでは不利」と言われる。失敗のリスクが高い上にパフォーマンスとしての芸術性を出しにくい。それでもトリプルボールにこだわるこの使い手は、いわば職人だ。

決勝の舞台。30秒×2本のパフォーマンスで争われる最後のバトル。
試合前、会場の空気を支配していたのはあきらかに神風。

リングを見下ろす神風の涼しい眼。朝からの連戦で限界に達している疲労。そして「空気読めよ」的な会場の無言の重圧。

Tamaはそれらのプレッシャーの中、素晴らしい集中力で持てる全ての技を繰り出し、「ノーミス」でパフォーマンスを終えた。

そしてその瞬間、神風の眼を見据え、吼えた。

空気が変わる。

神風、最後のパフォーマンス。スキル・構成・完成度の全てにおいて、素人目にも明らかに神風が勝っている。圧倒的とも言える。そこは予選と変わらない。しかし、何かが違う。あれだけノビノビと楽しそうだった表情から、一切の余裕が消えていた。

いつもならば目をつぶっていても、無意識であっても難なくできるだろう技で、ミスがでる。ミスが焦りを呼び、またミスを呼ぶ。王者は、飲まれた。

全ての試技が終わり、審査員団はフルマークでTamaの勝利を告げた。

職人の意地が見せた、見事な気合勝ちだった。
 
tama_win.jpg
Photo: Tama 勝利の瞬間

 
決勝の後、全ての選手がリング上に上がり、記念撮影が行われました。弾けんばかりの笑顔のもの、泣いているもの、目を真っ赤にしながら、それでも会場に来てくれた応援者に感謝の挨拶をして回るもの、それぞれの背景と同様、様々な様相でありましたが、一つの風景として言えば、これ以上に明るく楽しく、美しいものもそう無いなぁ。と感じました。

こう言うと、とてもオッサンくさくなってしまいますが、

若者が本気で全てを懸けるということは、本当に美しいものだなぁと。

 
クリスマスの歌舞伎町で、こんなに美しいものに出会えるとは思っていなかったので、行ってよかったと心から思いました。

フリースタイルバスケは、どちらかといえばストリート系文化の範疇にあり、そのアンダーグラウンドな雰囲気で食わず嫌いをしている方がいましたら、もったいないので食べてみると良いですよ。

ぜひ。
 
 
こんな素晴らしい大会に引き合わせてくれたTOMA君、ありがとう。
落ち着いたら飲みましょう。ぜひぜひ話が聞きたいです!
 
 
あ、読み返したら、なんかオレ神風を悪者っぽく書いてる気がするけど、それは違うからね。注意です。

イケメンは基本的に無差別で敵ですが(笑)。神風君はその範囲にあらず。

彼のシューズ、参加選手の中の誰の物よりも使い込まれボロボロで、それでもよく手入れはされていて、靴裏にはすり減って空いた穴を修繕した跡もありました。

クールで楽しい華やかなスタイルの裏で、相当な努力を積み重ねているってことです。オレなんか口だけ大将だからそういう人は本当に尊敬します。実際周りの声を聞いていると本当に良いヤツで、慕われているみたいですね。

そういうヤツは、必ず成功します。
ジャンルは分からんけど、遅かれ早かれどっかにピックアップされるでしょうね。

 
しかし、バスケは広いなぁ。いやMAJIDE(マジで)。
 

2010/07/07

織姫なしの彦星、フィルコです。こんにちわ。
ただ今JunkstgageRADIO で喋っております。宜しければ聞いてやってください。ゼシ。
http://www.junkstage.com/radio/

今日は七夕ですが全国的に雨模様。雲に隠れた今宵の逢瀬は、誰にも邪魔されない濃密なものになりそうですな~!見られたほうが燃えるタイプでなければ(笑)。

さて。そんな七夕が終わって週末はいよいよ参院選です。
 
昨年の衆院選で戦後初の政権交代が実現して、随分と世の中の進み方が変わりました。良いか悪いかは別として、軽~い気持ちで投票した人、または投票に行かなかった人も、選挙の影響力って馬鹿に出来んなと実感しているんじゃないでしょうか。

投票権を持っている人は、自分がこの国の未来を左右する力を持つということを、心して投票に臨みたいものです。
 
んで!

今回はバスケバカ的に気になって気になってしょうがない各党の「スポーツ政策」を調べてみました。

こういうのは下手にまとめると齟齬や誤解が生じるので、長くはなりますが各党の政策集からそのまま引用します。細かいところは読むまでも無いな、という方は、飛ばして次の「フィルコ的分析」からどぞ~。

マニフェストって、引用しても捕まらないよね(笑)?

  

■各党のスポーツ政策比較
 

□民主党:政権政策Manifesto2010
 
マニフェストにはスポーツに関する政策の記載無し
ただし、2009年の政策集 INDEXには下記の記述があったので、参考までに。

【スポーツ基本法の制定】

スポーツを三つの柱「する」「観る」「支える」で捉え、国民一人ひとりの身近なところにスポーツが位置づけられる社会の実現を目指します。地域や現場での自主的・主体的取り組みを尊重したスポーツ政策の充実を図るとともに、スポーツ基本法の制定を目指します。

【地域密着型の拠点づくりを推進】

老若男女、障がいの有無にかかわらず、誰もがスポーツに取り組めるよう、生涯スポーツの拠点として、地域に根ざしたクラブスポーツの確立や、学校施設等の複合利用の推進が不可欠です。住民による自主的・自発的な運営、企業との連携、行政の支援を一本化し、生活に身近な地域におけるスポーツ活動の核を育てることが必要です。ウォーキング、グランドゴルフ、ゲートボール、体操など、誰でも取り組みやすい身近な活動や、スポーツを通じての地域コミュニティ活性化を目指し、地域密着型クラブスポーツを振興します。

【校庭の芝生化】

小学校の校庭や公共スポーツ施設の芝生化事業を強く推進するための予算を確保します。

安心して思いきり走り回ることのできる運動場が子どもたちには必要です。運動場の芝生化は身体への衝撃を緩和し、スポーツ技術向上と体力作りに貢献するばかりでなく、子どもたちのストレス軽減、CO2削減効果やヒートアイランド現象の抑制効果も期待されています。また、芝生の効率的な保全管理や雇用創出の観点から、NPO等との連携を重視します。

【地域スポーツリーダーの育成】

誰もが、どこでも、スポーツに親しめる環境を整備し、子どもから高齢者までさまざまな種目に、各々の年代に応じて参加できる機会を確保します。トップアスリートが引退後もその経験を十分に活かせる環境を整備し、指導者の育成や、外部コーチ派遣制度の確立、スポーツ少年団への支援、社会体育指導者等の身分保障と養成・確保、生涯スポーツ振興事業などを推進します。

また、誰もが気軽に取り組める機会を一層拡大するため、スポーツ団体による講習会や地域リーダーの育成、異世代交流事業、青少年スポーツ活動との連携などを推進するとともに、公共スポーツ施設のバリアフリー化を図ります。

自治体や関係スポーツ団体等とのネットワークの構築など、スポーツ振興施策と障がい者施策の効果的な連携を推進します。

【スポーツ医学振興政策】

年齢や障がいの程度を超えていかなる人でもスポーツの恩恵にあずかり、健康で文化的な生活を営むことができるよう、スポーツ医学の振興を強く後押しします。

スポーツ医学は一部のアスリートのためだけの学問ではありません。競技力向上や障がい予防の観点からスポーツの現場に医学知識を必要とすることは当然ですが、生活習慣病が年々増加傾向にある現代においては、運動に関する研究成果を人々の健康増進に活かしていくことも極めて重要です。

【世界レベルでのスポーツを推進】

アンチ・ドーピング活動に積極的に取り組むとともに、活動が遅れている国への支援を行います。

スポーツは、言語の壁を越えて同じルールの下で行われる全世界共通の文化です。文化・風習などが異なる外国との間でスポーツに関する技術や情報・知識の交流を図ることは、世界中の人々が平和で協力しあえる社会の実現に大きく寄与するものと考えます。また、日本古来の武道を含め、スポーツを通じた国際社会の相互理解と交流のための施策をさらに推進します。

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□国民新党:2010政策集
 
 スポーツに関する政策記載なし

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□自民党:政策集・J-ファイル2010
 
【スポーツ基本方の制定とスポーツ立国の実現】

スポーツを国家戦略として推進するため「スポーツ基本法」を制定し、スポーツ庁、スポーツ担当大臣を親切します。
オリンピック等で日本人選手が活躍できるよう、国際競技力向上に向けた諸施策を推進すると共に、2020年オリンピック・パラリンピックの招致運動に取り組みます。さらに、2019年ラグビーワールドカップの成功と、2022年のサッカーワールドカップの承知に全力を尽くします。

学校における体育や運動部活動の充実、全国体力・運動能力調査の結果の活用による子供の体力向上の取り組みを推進します。国民体育大会、総合型地域スポーツクラブ、指導者養成事業など各種スポーツ振興事業の充実を図り、国民各層のスポーツの生活化を促進します。

【スポーツ振興体制の充実・強化】

スポーツ振興に対する一層の財源を確保するため寄付金の全額が法人税の損金算入の対象となるよう、指定寄付金のあり方について検討します。障害スポーツの振興ならびに競技力の向上を実現していくため、スポーツ関連団体・組織の一層の充実・活性化を目指し、引退後の選手の生活の保障もあわせたセカンドキャリアの活用をはじめ、優れた人材並びに財源の確保を図ります。

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□公明党:マニフェスト2010
 
重要政策=(教育)教育安心社会の実現

【スポーツの振興】

●国家戦略として、スポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進するため「スポーツ基本法」の制定をめざします。

●生涯スポーツ社会の構築、国際競技力の向上、スポーツ観戦など、スポーツ振興政策を総合的に進めるため「スポーツ庁」の設置をめざします。

●障がい者が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるよう、必要な環境整備を進めるとともに、障がい者スポーツの一層の振興に取り組みます。」

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□たちあがれ日本:政策提言2010

【大転換:国家戦略としてのスポーツ振興】

◇トップ競技者を支援するとともに、スポーツ・武道を通じての健康維持、リハビリ促進、障害者の社会進出支援などを総合的に進めるスポーツ庁を創設します。

◇民間によるスポーツ、武道支援拡大のための税制優遇措置を講じます。

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□みんなの党:選挙公約
 
引き出し(選択肢)の多い教育を実現する

2-4・手に職を持つ教育、生き抜く教育のため、芸術・文化・スポーツ・武道などを重視。

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□新党日本:2009年度マニフェスト(2010掲載なし)
 
 スポーツに関する政策記載なし
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□日本共産党:参議院選挙政策
 
 スポーツに関する政策記載なし
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□社民党:2010参院選・生活再建マニフェスト
 
 スポーツに関する政策記載なし
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□新党改革:新党改革の約束2010 
 
 スポーツに関する政策記載なし
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□幸福実現党:2010参院選主要政策
 
 スポーツに関する政策記載なし
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□日本創新党:マニフェスト
 
 スポーツに関する政策記載なし
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■フィルコ的分析

スポーツ政策、少ないです。

昨年の衆院選以前には、各政党もっとスポーツに関する政策がいろいろとあったと思うんですが、この混乱期にあって正直「スポーツどころじゃねぇよ」ということなんでしょうかね。

ま、そんな中でも、民主党と自民党は以前からスポーツ分野でも対立していただけあって、比較的充実しているようです。

「スポーツ基本法の制定」という項目は共通ですが、その捕らえ方で大きな差が見えますね。

民主党は『スポーツを三つの柱「する」「観る」「支える」で捉え』とあり、政策も国民が生活の中で触れる「身近なスポーツ」を重視しているようです。地域密着型スポーツクラブ・生涯スポーツの振興に力をいれ、スポーツによる地域コミュニティ活性化を支援する政策ですね。

しかし、トップレベルの選手育成や競技振興に関する記述はなく、プロアスリートについて言えば、その扱いは全くイメージできません。

一方の自民党は、トップアスリートの育成、国際競技力向上、オリンピックやワールドカップなどの大規模な大会を招致するなど、競技者を重視した政策のようです。総合型地域スポーツクラブの記載は見られますが、主には学校の部活動、国体運営強化など、従来のスポーツ政策を継続するイメージです。これはあまり期待できない。。

ただ「スポーツ団体への寄付を全額法人税上の損金扱いにする」など、企業のスポーツ支援に関する税制優遇を明確に謳っていることは今までにない試みです。プロスポーツの活性化ということについて見れば、期待が持てそうな政策ですね。

民間スポーツ支援の税制優遇については「たちあがれ日本」も明記してます。武道重視のようですが。

また、「スポーツ庁の設置」について自民党・公明党が明記しています。これはもう何年も前から発表されていて、私としては期待していたんですが、政権交代によって後退してしまったんですよね~。
 
その他の政党については、新党が多くて十分な検討が出来ていないのかもしれませんが、全く記載がないか、申し訳程度に書きましたって感じなんで、見なくていいか(笑)。
 
 
■あいからわずの「スポーツ=教育」思想

「地域型総合スポーツクラブ」や「生涯スポーツ」など、学校教育以外のスポーツのフィールドを生み出そうとする動きは結構前から各政党の政策に見えるところではありますが、どうも「見せカード」というか、そういうのが流行ってるから「とりあえずやってますよ」的なポーズにしか見えないんですよねぇ。。

民主党政権になってその辺がどう変わるか注目して見ていたんですが、地域スポーツクラブの経営が楽になったとか、振興策で会員が増えたとかそんな話は聞かないし、実際なんかやったんでしょうかね。

大体にしてそれならば高松ファイブアローズがあんなことになる前に、なんらかの支援策が打ち出されているか、行政主導で他競技団体との経営合理化や、地域スポーツクラブとの連携などによる「実質的総合スポーツクラブ化」の話があってもおかしくないわけで、どうも見栄えのために謳っているようにしか見えない。地域行政と国政は違うといわれても、じゃあ国会って、マニフェストって何なのよと。

ま、それは置いといて。

私が不満なのは、相変わらず「スポーツは教育の一環」という考えから、どこも抜け出せていないこと。地域型総合スポーツクラブを謳っていても、それを産業として振興しようとする姿勢は皆無。教育または福祉・行政サービスとしてだけ捉えている。

スポーツ団体は「税金の使い先」であって、稼いで税金を納めてくれる「源泉」として育成する考えがない。新しい重点産業として、どの政党も新エネルギー関連や福祉・介護関連を謳っているけど、プロスポーツ振興はどこも取り上げて無い。雇用促進関係の政策でも同様。

地域型総合スポーツクラブは「地域が支え、トップレベルが稼ぎ、地域(経済)に還元する」からこそ持続可能なシステムであって、お上からの税金ダダ漏れ機関にしてしまうなら、結局は箱物行政の延長、天下りの温床にしかならないんじゃなかろうか。しっかり運営してくれるんなら天下りでもなんでもいいんだけど。

確かにスポーツは教育や福祉にとって非常に有効なものです。しかしだからといって、スポーツをそれらの隷属物に押しとどめておくような前世紀的な発想は、ホント勿体なくてしょうがないので早く転換して欲しいんだけど~、その意味では今回の参院選もあまり期待できないのかなぁ。
 
ま、国会の選挙ですから、スポーツはあくまで一部分。全体的にこれからのこの国をどうしていくべきなのかじっくり見極めて投票しますかね。個人的には、一律ばら撒きではなく、頑張ってるヤツが応援されて、そして報われる社会。上からの押し付けでなく、地域のつながりで自主的な助け合いが出来る社会づくりが出来るとこがいいかな。

 
 
世界的な経済構造の変化に伴って、これからますます世の中は変わっていきます。ものづくりの仕事をしている者の実感として、1980年代~90年代の「MADE IN JAPAN 最高!!」が復活することは、はっきり言って幻想でしかありません。おっちゃん達のバラ色の思い出の世界は、もう帰って来ない。

具体的に言えるほど頭がよくないんで上手い言葉が見つかりませんが、ある程度つつましい社会に慣れていくしかない。それを没落と捉えるか成熟と捉えるかは各人の自由ですが、そうした「今までの日本とは違う日本」で、新しい稼ぎ口や、新しい日々の幸せを作っていかなければいけない。

プロスポーツは、そんな日本の新しい希望として絶対に有効だし必要だと実感しているんだけど、、それをお上に気づかせるにはどうしたらいいんだろ?

みんなで考えんといけんねぇ。
ってことで、次回「変わるbjリーグと東京アパッチ」の話を書いたら、行政とプロスポーツの関係が、いま日本で一番それが上手く回っていると思われる仙台市の試みのことを書こうかと。
 
 
いやあそこはホントすげぇんですよ。

はらこ飯がウマイんだよねぇ~!!

 
 

2010/05/15

  
いろいろと決意を新たにしております。フィルコです。
おはこんばんちわ。

まずは、5日間テーブルに出しっぱなしのどんぶりを洗うところから。
さて、いよいよ今日からです。
  
 
何がって?タイトルを良く黄泉たまへ!!

プレーオフじゃよプレーフォフ!!

フォフォフォフォフォフォ~!!!!!

セイセイセイセイセイセイセイセイセイセイ!!!

 
はぁはぁはぁ。。。よかったら見て下さり。
 

■レギュラーシーズンが終わりますた。
 
先週末に2009-2010レギュラーシーズンを終えたbjリーグ。
各地区の順位はこんな感じです。

□イースタンカンファレンス(東地区)

1位 浜松東三河フェニックス  41勝 11敗
2位 仙台89ERS  35勝 17敗
3位 新潟アルビレックスBB 25勝 27敗
4位 東京アパッチ  22勝 30敗

----------------------↑プレーオフ進出

5位 埼玉ブロンコス  17勝 35敗(得失点差+1.6)
6位 富山グラウジーズ  17勝 35敗

浜松・東三河フェニックスが過去最高勝率でダントツの1位通過。しかも連敗が一度たりともないという記録的な強さ。2位はシーズンを通して最も安定したバスケを見せた仙台89ERS。新潟は序盤の不調を中盤で取り返し3位キープ。4位にはどん底から這い上がった我らが東京が滑り込んだ。

埼玉は序盤は好調だったが、好不調の波が激しくPGマリオを中心としたオフェンスは最後まで安定しなかった。チーム内のコミュニケーションが改善されれば本来の力を発揮できると思われる。富山も序盤は好調だったが、ディフェンスが安定せず勝負どころでミスが出るなど若さが目立った。しかし水戸が大きな成長を見せてリーグ屈指のガードに成長したので、来期に期待できる。頑張れ!
 
 
□ウエスタンカンファレンス(西地区)

1位 大阪エヴェッサ   34勝 18敗
2位 琉球ゴールデンキングス 33勝 19敗
3位 ライジング福岡  30勝 22敗
4位 滋賀レイクスターズ 29勝 23敗

----------------------↑プレーオフ進出

5位 大分ヒートデビルズ 25勝 27敗
6位 京都ハンナリーズ  17勝 35敗
7位 高松ファイブアローズ 13勝 39敗

まれに見る大混戦を制し1位通過を果たしたのは大阪。決して順調なシーズンでは無かったが、クロッツの獲得、パルマーの復帰で安定した強さが戻った。琉球はケガにないたシーズンだったが、マクヘンリーが踏ん張って支えた上に新しい戦力が成長し2位でシーズンを終えた。得点王パーカーを擁する福岡が3位。成長著しい滋賀が4位で初のプレーオフ進出を果たした。

大分ヒートデビルズは、リーグ屈指の戦闘力を持ちながら選手層の薄さに泣いた。もし来期も同じロウサム体制で望めれば上位は間違いなさそう。京都は初参入のシーズンだったが選手とHCのアンマッチからチームとして機能できなかった。高松は最下位に沈んだが、メインスポンサーの撤退で参戦すら危ぶまれた中、レギュラーシーズンを完走したのは見事の一言。
 
 
今シーズンも、熱くて長くて短くてあっという間のシーズンでした。年々ほんとに熱くなっとります。いやマジで。順位に関わらず全てのチームに濃厚なドラマがあり、ブースターと一体になって戦い、そして何よりも「バスケ楽し~!」という空気の濃度がどの会場でもどんどん濃くなっています。
 
今日からは短期決戦のプレーオフ。
泣いても笑っても、あと9日間で全てが決まります。

bjリーグプレーオフ特設ページ
http://www.bj-league.com/html/playoff/

 
 
■カンファレンスセミファイナルに臨む東京アパッチ

 
今日(5月15日)から行われるカンファレンスセミファイナルは、
bjリーグ独特のルールで行われます。

 シーズン1位 VS 4位 at 1位チームのホーム
 シーズン2位 VS 3位 at 2位チームのホーム

・2戦して2勝したら勝ち抜け。
・1勝1敗の場合は、2戦目終了後に5分ハーフの決定戦を行い、勝者が勝ち抜け。

 
対戦表は以下の通り

【イースタンカンファレンス】

 浜松・東三河フェニックス(1位) VS 東京アパッチ(4位) at 浜松アリーナ

 仙台89ERS(2位) VS 新潟アルビレックスBB(3位) at 仙台市体育館
 
【ウエスタンカンファレンス】

 大阪エヴェッサ(1位) VS 滋賀レイクスターズ(4位) at 神戸ポートアイランド

 琉球ゴールデンキングス(2位) VS ライジング福岡(3位) at 那覇市民体育館

 
 
対戦相手の浜松・東三河フェニックスは、正直言って強いです。なにより連敗が一回も無いっていうのが凄すぎる。。

とくにシーズンMVPのウェンデル・ホワイトとウィリアム・ナイトの二人は、このリーグでは突出した力を持つアンストッパブルなコンビ。このコンビにどんどんボールを回しつつ、自分でも高確率の3Pシュートで点を取れる大口の存在も大きい。センター太田の成長も著しい。

我らがアパッチとの対戦成績では、アパッチの2勝4敗と負け越し。しかしそのうちの2敗は、チーム作りの遅れから戦力の整わない状態で戦ったために喰らったもの。シーズン後半は2勝2敗と、5分です。

巷の前評判によると
 
「シーズン終盤に驚異的な伸びを見せた今の東京アパッチは、シーズン前半とは全く別のチーム。(私はそうは思わないんだけどね。) 波乱を起こすならば、アパッチの可能性が高い。」

とか言われてます。いや、手前味噌ながらその通りと思います。

仙台や新潟が、チームスタイルがほぼ完成された状態でプレーオフを迎えたのに対し、なんせ我らがアパッチは、まだまだ伸びシロを沢山残した状態でプレーオフ出場を果たしました。短期決戦では勢いに乗った方の勝ちですからね。「試合中にさえ成長できる余地を残している」というのが我が東京アパッチの最大の強さかもしれません。
 
何より、今はチームの雰囲気が本当に良い。

前の記事でも書きましたが、途中加入の「JJ」ジェレル・スミスがチームにアパッチらしい「アホさ」と爆発力をもたらしてくれました。ヒルキ、木村、田中など練習生から契約した選手達も、出場時間は短いながら常にベンチから盛り上げています。全選手が一丸になっていることが感じられます。

ベスト5に選出された康平、アシュビーも、「今は皆がそれぞれの役割をしっかり認識して、責任を持って戦えている。」と言います。そしてそれは、「bjリーグtv」のインタビューで板倉玲奈が言っていたとおり、苦しい状況の中キャプテンシーを発揮し続けた仲摩純平の働きがあってこそ、ということ。

参戦すら危ぶまれた開幕時から、終盤の驚異的な追い上げ、そしてプレーオフ出場。

なにも恐れるものはなく、いい精神状態で戦う準備は整っています。

何より、相手は因縁の強敵、浜松・東三河フェニックス。
日本を代表する闘将 中村HCのチームです。

これ以上無い舞台が揃いました!!

TIPP-OFFは18時。

勝って、有明に帰るぜぇ!!
 
東京一丸!!

2010/04/20

元日本代表、大山妙子さんと同い年で誕生日も同じ。

で? って言われる確率120%。

フィルコです。こんにちわ。
 

4月14日に日本バスケット協会の理事会で発表された「次世代型トップリーグ」設立に関するコラムの続きであります。

前:「次世代型トップリーグ」がスタート!?(1)

 
■実態はどうなの?

 
2013年、つまりは2013-2014シーズンから新トップリーグを立ち上げるという方針について、バスケファンの間の意見は大きく二つに分かれつつあります。
 
1)日本バスケの未来のために統合を断行し「ひとつのリーグ」にまとまるべき。
 
2)統合せず、JBL、bjリーグのお互いの良さを生かして、しばらくは交流戦などで緩やかに融合を図るべき。
  

大雑把にいうと、こんな感じですかね。
 
 
私自身は、統合断行に賛成だったりします。「裏切り者!」という声が聞こえてきそうです(笑)。

統合断行を懸念する意見の核は、bjリーグとJBLの思想の違いにあります。

bjリーグは「プロフェッショナル」「スポーツエンターテイメント」「グローカル&コミュニティ」をテーマとし、華やかな演出と魅せるプレーで地域密着運営を行い、ビジネスとしてのプロバスケットの成立を図りながら、より多くの人々にバスケットの魅力を伝え、バスケットを通じた地域文化、地域経済の創生に努める。という理念で活動します。

一方のJBLは、「日本最高峰リーグ」であることを標榜し、リーグ戦開催による競技力向上を通じて、見る人に高いレベルのプレーに触れる機会を提供し、全体としての競技レベルアップを図る。また地域のネットワークと協調して「地域の財産」としてのチーム作りをするとともに、安定した経営環境を作る。という理念のもとに活動しています。

 
大枠を捉えて言うならば、

 JBL: 競技者>地域>ビジネス

 bj : 地域>ビジネス>競技者

という価値の位置づけの違いが大きいのかなと私は考えます。
しかし、現在の実態はどうなんでしょうか。

ひとつひとつ、チームとそれを取り巻く環境を見ていくと、話はかなり変わってくると思います。
 
 
bjリーグの中にも、穴吹工務店破綻前の高松ファイブアローズのように実質「実業団」に近いチームもあれば、レラカムイ北海道のようにほぼbjリーグと共通の理念、運営方式で活動しているプロチームもあります。
 
リンク栃木ブレックスの場合は、4分の3プロ、4分の1実業団ぐらいでしょうか。実質的にエクスターグループの持ちチームとなっている現在の東京アパッチも同じような感じです。コジマ電機のようなビッグスポンサーがいるかどうかの違いでしかありません。
 
ただし、ブレックスも地域密着運営、プロフェッショナルを強く標榜しており、しかもbjチームでも琉球や仙台ぐらいしか到達していないレベルでそれを為し得ています。そして多くの高年俸選手を抱えながら単年度黒字経営を達成した努力は、本当に素晴らしいと思います。その点で、経営自由度が高いbjリーグにいるはずの我が東京アパッチは足元にも及んでいません。
 
他にも、日立サンロッカーズなどは実業団方式でありながら、興行権を行使して華やかなホームゲームを作ることに成功していますし、その他のチームも意識の上では徐々に「ファン」の方向を向いた運営に移行しつつあるように見えます。

もはや東芝のような「完全なる実業団」は稀で、bjリーグにしても、JBLにしてもチームのあり方としては様々というのが現状です。
 
 
この多様性をどう理解するべきか。

「バラバラで足並みが揃っておらず、惨憺たる有様。」ですか?

それは全く間違っています。

なぜなら、チームの在り方として基本的に「実業団」しか存在しえなかった日本バスケ界のトップカテゴリーに、2000年からの10年間でこれだけ多様なチーム運営の幅が生まれて、乱雑ながらそれぞれが何とか成り立ち、2004年以降はチームが増え続けている。

これって、他の種目では起こっていない全く特異な現象です。

つまりこれ、めちゃくちゃ活性化しているってことだと思うんですが~、ちがいますかね?
 
 
■リンク栃木ブレックスの優勝がもたらす大きな意識の変化
 
核心に入る前に、JBL内で活動したプロチームに焦点を当てて時系列で紹介します。
 
 
1.【さいたまブロンコス】

 現bjリーグ 埼玉ブロンコス。1997年JBL日本リーグに参戦。2002年、2003年と連続優勝。2004年シーズン終了後に脱退。廃部したアンフィニ東京を母体に結成され、市民資本による「市民クラブチーム」だった。
 
 
2.【新潟アルビレックス】

現bjリーグ 新潟アルビレックスBB。廃部した大和証券バスケットボール部を母体に結成され、JBL日本リーグに2000年より参戦。2000年、2001年と日本リーグで優勝、翌年スーパーリーグに昇格。2004年シーズン終了後に同リーグを脱退。bjリーグ設立の中心となった。
 
 
3.【福岡レッドファルコンズ】

 2006年シーズン、新潟アルビレックス脱退の穴を埋める形で福岡に誕生。母体はなし。レギュラーシーズン半ばで運営が破綻し、解散の悲劇をみた。キャプテンの川面選手は解散後も福岡に残り、地元支援者と共に自らクラブチーム「福岡BBボーイズ」を結成。後にライジング福岡としてbjリーグ参戦を果たした。
 
 
4.【レラカムイ北海道】

 レッドファルコンズの穴を埋める形で「新JBL」に参戦するチームを公募したところ、北海道よりオファーが入り審査ののち2006年に参戦承認。2007-2008シーズンからJBLに参戦。折茂、桜井、山田など現役日本代表クラスの選手獲得に成功した。徹底した広報戦略と地域密着で「熱いファン」を増やし、北海道に初めて「見るバスケ」の文化を拡げた。有力スポンサー獲得に苦戦しており、成績は下位に甘んじている。
 
 
5.【リンク栃木ブレックス】
 
 栃木ブレックスとして2007年宇都宮市に誕生。同年、新JBLのサブカテゴリ「JBL2」で優勝。bjリーグに転籍したOSGフェニックス東三河の穴を埋める形で2008年シーズンよりJBLに昇格。その際、リンク&モチベーション社がメインスポンサになり「リンク栃木ブレックス」とチーム名を変更した。栃木発の家電量販店、コジマ電気もビッグスポンサーとなっている。日本人唯一のNBA経験者である田臥、代表の若きエースシューターの川村を獲得し、今季優勝、同時に単年度黒字経営を達成した。
 
とこんな、感じ。
 
リンク栃木ブレックスのファンの方には「JBLのプロチームとして初の優勝」にピンとこない方も多いと思います。実は、こんなに沢山のチームがその壁に挑戦し、壁を越えられなかった歴史があるのです。バスケットの実力云々の前に、殆どのチームが運営面や制度面での壁に苦戦を強いられました。

だから、ブレックスの優勝はその「バスケット力の壁」と「運営、制度面の壁」を同時に破ったという、ある意味それこそが「奇跡」と言っていい、衝撃的な出来事なんですよ。

この奇跡に勇気付けられたのは、ブレックスファン、栃木県民の皆さんだけではありません。JBL、bjを問わず、トップリーグから地域リーグに至るまで、チームの運営に携わる人こそが、本当に励まされたんじゃないでしょうか。

昨年度のbjリーグ琉球ゴールデンキングスの優勝に続き、JBLでも『地域密着』『独立採算』のブレックスが優勝を果たしたことで、「マイナースポーツ」のレッテルを貼られスポンサー獲得もままならず、私財を投げ打って日々の活動を行っている運営の人たちに、大きな勇気を与えたことでしょう。しかもこの不況時に成し遂げた、ということも大きな意味をもちます。
 
 
「バスケでも『地域密着』『独立採算』のチーム運営が成り立つ。」
 
 
この勇気は、更なるプロ参入の機運を生むはずです。「この国でバスケのプロは無理。」そう言われ続けていまいち自信が持てないままでいたバスケ人の意識が変わるのです。

「この国でバスケのマンガは無理。」といわれた井上雄彦はどうなりました?

「スラムダンク」はこの国のマンガ史上最も多く売れたマンガとなり、連載終了から15年が経ったにも関わらず、未だに日本のみならずアジア全域において「バスケのバイブル」であり続けています。
 
「バスケはマイナー」「バスケは無理」から「バスケは行ける!」に。
 
ブレックスの優勝を起点にバスケ人自身の意識が変わったとき、2004年から上り続けてきた「バスケ界の活性化レベル」が一足飛びに次の段階にジャンプアップできると、私は信じています。
 
 
■希望を持って未来を語ること。声を上げること。
 
それでもリーグ統合については、いろいろな不安が付きまとうでしょう。
  
「bjはガイジンばっかりで日本人はプレーできないから、統合になったら私の好きなあの選手が試合に出られなくなるかもしれない。」
  
「JBLは教科書どおりのガチガチなプレーばっかりで、統合になったら私が好きなあの選手の驚くようなプレーは見られなくなるかもしれない。」
 
 
ある意味あってるとも思うし、間違っているとも思う。なぜなら、

「次世代型トップリーグ」とやらの姿は、まだ何も決まっていないから。
 
つまりは、お互いが心配しているようなことを、お互いに解消できる道がまだあるかもしれないという事。私は絶対にあると思います。

大事なのは「関心をもち続け、絶対に傍観者にならないこと」。

これからの事は、「いい子」になって誰か上の人が決めるのを待つんじゃなく、自分達で決めるんです。「新しいリーグができるなら、こうあって欲しい、ああなって欲しい」。電話でも手紙でもメールでも何だっていいから、とにかく声を上げることです。

そしてもっと大事なことは、「夢を持って理想を語り合うこと。」

どんなに馬鹿げたことだってかまわないから「こうなったらいいな。」を恥ずかしがらずに人に話して下さい。なんなら、ここのコメント欄に書き込んでもらってもいいです。

100%実現はしないかも知れないけど、もしかしたら誰かがもっと素晴らしいアイデアを出していて、あなたが思っていた以上に良い結果が得られるかもしれない。

全てはお互いが希望や理想を語るところから始まるんです。ぶつかり合いになったっていいじゃないですか。ゴタゴタを避けたところで、何かが始まるんですか?

なぜ、日本のバスケが沈み込んでしまったのか。それはNBAブームが去ったせいでも、スラムダンクが連載終了になったからでもありません。

「誰も関心を持たず、誰も声を上げず、誰もぶつかり合わなかった。」

これが最大の原因です。二度と繰返しちゃダメです。
  
  
この不況時にあって、日本バスケには追い風が吹いています。
 
全然テレビにも出でこない状態は相変わらずなのに何をとち狂ったことを言っているのか、と言われるかもしれませんが、元が酷すぎたんで現状だってかなり良くなってるんです(笑)。
 
ただし、この上昇機運を逃したらどうなるか分らない。
 
この「次世代トップリーグ」こそ、本当に私たちのチーム、私たちのリーグと言える最高のものになるよう、一つになってみんなで声を上げていきましょう。
 
その声は絶対に届き、どんな苦境だって変える力があります。
 
 
声援を送る側の人も、声援を受ける側の人も、
 
バスケ馬鹿の皆さんは、誰よりもそれを知っているはずでしょ?^^
 

んね。

 

2010/04/20

「出されたものは汁一滴残さずに食べなければいけない」という本能との戦い。
それが俺のランチタイム。

フィルコです。こんにちわ。
 
 
バスケ新リーグ21日調印式を実施

スポーツニッポン 04月15日
 日本バスケットボール協会は14日の理事会で、国内男子プロのbjリーグと日本リーグを統合した2013年度の新リーグ設立に向け、21日に麻生太郎会長立ち会いの下、両リーグの代表と覚書を交わす調印式を実施すると報告した。今後は両リーグも参加した「次世代型トップリーグ創設連絡協議会」(仮称)の設置で具体的なリーグ運営の検討に入る。日本協会はこれまで傘下になかったbjリーグの選手やチームの登録を10年度から認めることを決めており、bjの選手も日本代表入りに門戸が開かれる。bjの選手を対象とした代表選考トライアウトを実施する構想もある。
 

 
あー。こういうの載っけちゃっていいのかな。。ま、いいか(笑)。

リンク栃木ブレックスが、プロチームとして初のJBL制覇を決めた4月12日の二日後、日本バスケットボール協会の理事会で上の記事のような決定がなされました。

まずはbjリーグ及び所属チームを、協会の公認リーグとして認可し、2013年度には現在並立する2つのトップリーグ、JBLとbjリーグを統合して「次世代型トップリーグ」を設立するという方針で合意したとのこと。

テレビではやってくれませんでしたが、ヤホーやゴーゴレなどのネット系ニュースではトピックに上げてくれたとか。もうウ○コマスコミには期待してないからいいけど。

このニュースについて検索をかけると、実に沢山のバスケファン、ファンじゃなくても「バスケ界のゴタゴタ」に嫌悪感を持っている方など、 何にせよ多くの方が関心をもっていることが伺われます。

これは、本当にとてもとても大きなことです。
 
 
■リーグ分裂の経緯を改めて。

本コラムを読んでくださっている方の中には、JBLとbjリーグの関係が複雑でいまいちよく分らない、という方も少なくないと思います。

ざっと言うと。こんな感じ。

2004年、旧JBL1部「スーパーリーグ」のプロリーグ化を渋り続ける協会主催の旧JBLから、独自にプロリーグを作るべく、当時唯一のオールプロチームだった新潟アルビレックスと、市民クラブチームとして日本リーグに参加していた、さいたまブロンコスが脱退した。「選手強化のためには絶対にプロリーグが必要」と強く主張していた新潟アルビレックス代表(当時)の河内敏光氏が発起人となった。

新潟は、廃部した大和証券チームを核にNSG池田代表の支援を受けて発足した日本初の完全プロチームだった。同名Jリーグアルビレックス新潟「新潟の奇跡」の集客ノウハウを生かし、様々な努力を重ねて、日本でただ一つ4000人以上を動員するバスケチームとなった。しかしプロリーグ化を前提にJBLに参戦した背景があり、経営的に「生き残る」ためには脱退、独立は不可避だった。

旧JBL及び日本協会は2005年になっても脱退を認めず留意したが、新潟、埼玉は着々とリーグ設立を進め、正式に6チームで「bjリーグ」を立ち上げた。他の4チームは新たに作った。JBLは、両チームの脱退を承認する代わりに、bjリーグの「選手、チーム、リーグ」全てを協会から除名、「審判員」も公認から外した。

このことにより、bjリーグの選手、審判は国際試合を含むあらゆる公式戦での活動の道を絶たれる。その後、協会は旧JBLを独自にプロリーグ化するプランを発表。2007年に新プロリーグを発足させるとした。これが今に至る2リーグ並立の発端。

2007年、日本協会は組織改変を実施、新(現)JBLが発足したが、厳密にはプロリーグではなく実業団・プロ並立の混合「新リーグ」となった。理由はトヨタ、アイシン、日立など、企業チームがプロ化に難色を示し、実業団のままでの参戦となったから。しかし、ホーム&アウェイ制の導入、興行収入権を各チームに譲渡するなど、大きな制度改革が実現したため、リーグ内でのプロチームの経営環境が大幅に改善した。

※)制度改革以前、旧JBLでは各チームに興行収入権がなく、試合の興行収入は、すべて開催地の地元協会に収めるルールになっていた。新潟は「興行権を地元協会から買い取る」という奇策で凌いでいたが、年間10試合以下のホーム興行では収入に限界があり、ジリ貧になっていた。
 
この辺の詳細は、過去記事「日本バスケ地図」にありますので、よかったらご一読下さい。

嫌になるほど書きました(笑)。

日本バスケ地図 第1章 21世紀版(1)
日本バスケ地図 第1章 21世紀版(2)
日本バスケ地図 第2章 21世紀版(3)

 
 
■上層部の人心刷新が一区切り。バスケ界が一つの方向を向いた。
 

bjリーグのブースターを中心に、マスコミの「喧嘩別れ」「利権争い」的な浅はかな取り上げ方も手伝ってすっかり悪者になっていた日本バスケット協会ですが、協会自体も決して一枚岩でbjリーグの排除に動いていたわけじゃありません。上層部の一部が感情的になって強烈に拒絶していたのは事実のようですが、それだけに「えー。マジでー。」とどん引きしていた偉い人も実は多かったようです。

とくに地方協会ではbjリーグのチームも「地元のチーム」として、かなり早い段階から沢山の協会関係者の方が支援してくれていました。今回の動きは降って湧いたものではなく、チーム側の努力、地元支援者の声が、多くの改革を積み上げてきた結果と言えるのです。

それは中央部にしても同じ。当時の体制に問題意識を持っている人は沢山いて、立場上おおっぴらに「bj支援」を謳うことは難しくても、内外からこの国のバスケットのあり方について改革を進める「同士」としての見方はあったのです。ただ「先輩後輩システム」が組織の骨の髄まで染み込んで硬化した「体育協会」のピラミッドの中では、いかんせん身動きがとれなかったようです。

これを一気に突き崩したのが、2006年の世界選手権開催による巨額赤字処理問題に端を発した協会分裂(※1)のゴタゴタです。これは単に処理方針での軋轢によるものではなく、この国のバスケットの未来をかけて、いろいろな思惑が乱雑に絡み合った激しい戦いだったようです。この時期にはJOCから「資格停止処分」を課されるなど相当ゴタゴタしました。

随分と痛みを伴う改革でしたが、その結果、bjリーグを感情的に敵視した層は多くが第一線から退くこととなり「未来に向けて建設的に話を進めよう」という空気が表に出られるようになったんですね。

bjリーグ独立から今に至るまで、本当に様々なゴタゴタを経て、「上層部の目線をやっと”公式に”一つの方向に向けることが発表できた。」これがこのニュースにこめられた大事な意味です。

※1)協会分裂:

2006年に開催したFIBA世界選手権で発生した13億円の巨額赤字の支払い方法について、当時の執行部が「競技者から徴収する協会登録費を値上げして支払いに充当する。」という方針を示したため、これに反対した勢力が評議会をボイコットした。執行部が反対派の主要メンバーを一方的に罷免し、新たに25人もの「賛成派」と見られる評議員を追加したため、反対派はさらに態度を硬化、人事刷新を求めて全ての活動予算審議をストップさせた。2007年から2008年にかけて議会の紛糾は続き、ついにはJOCの介入を招くこととなった。

一部アホメディアには、この「協会分裂」と「リーグ分裂」の区別がついていない所もありますので、ご注意の程を。
 
 
■実は、この流れは世界的なもの

 どうも国内だけの問題として捉えられがちなbjとJBLの統合話ですが、これはもはや国内だけに留まる話ではありません。バスケットはもはやワールドスポーツであり、日本も世界の潮流の外にいるわけにはいかないのです。

統合、協調の流れは決して降って沸いた話ではない、と前項でお話しましたが、実は「降って湧いた」話もちゃんとあったります。

それは昨年1月にFIBA(国際バスケット連盟)から日本協会に届いた要求「なるべく早く、リーグを一つにまとめるように。」です。これがこの統合話の決定打となりました。ま、「お上からのお達し」で一気に流れ出した感は否めなくもないのですが、何であれ前に進んだというのはめでたい事で、私は「天啓」ぐらいに思っています。

と言うのも、FIBAは別に日本のことを心配して正義感やら老婆心で言ってるわけじゃなく、FIBA自身の事情があって言ってるんです。これ。(俺のアン・ドノバン≪女子USA代表監督≫だけは本当に心配してくれてるけどね。)

日本にいるとなかなか実感できませんが、バスケットは近年世界的に物凄い勢いで拡大していて、「アメリカのスポーツ」という認識はもはや過去のものです。北米、南米、欧州、アフリカ、アジア、オセアニア各国にプロリーグがあり、特に欧州では各国リーグの他に「ユーロリーグ」という、サッカーで言うところの「チャンピオンズリーグ」が非常に大きな規模で開催されています。トップ選手のサラリーは億単位が当たり前になっており、NBAからの選手流出が問題になるほどです。

ユーロリーグの主催はFIBAから分離独立した欧州バスケットボールリーグ連合(ULEB)です。ここは非常に鼻息が荒く、今までFIBAが独占していた欧州市場を物凄い勢いで食いまくっています。これは何とかしなくてはいけないとFIBAが出した案が「世界クラブチーム選手権の開催」。世界の各ブロック王者による真のNo.1クラブ決定戦をやろうじゃないかとぶち上げたのです。

実は(「実は」ばっかりだな。。)、アジアでも「FIBAアジアチャンピオンズカップ」というアジア最高峰のクラブチームを決める大会が毎年5月に行われています。1996年には当時無敵だった「いすゞ自動車」が準優勝してます。2000年以降は日本国内のチームは参加しておらず、近年はオイルバブルで急成長した中東のクラブチームが上位を独占していますね。

FIBAは、世界クラブチーム選手権の開催にあたり、どうしても日本にこのACCに参加して欲しいのです。なんでか。日本のチームが出れば、日本企業によるスポンサードが期待できるからです。そのためには国内リーグを一本化して、日本チャンピオンに参戦してもらわなければいけない。だから「国内リーグを統一せよ」と圧力をかけてきているわけ。FIBAの攻勢は、いかに日中韓の東アジア経済を取り込むかにかかっているんですね。

こうした国内外の関係者による切実な事情にも突き動かされて、今回の統合話は持ち上がっているわけです。私自身、bjリーグのアホな面を全面的に背負ったような「東京アパッチ」というチームに惚れている以上、勿論心情としてはbjリーグには続いていって欲しいです。

しかし、その先のもっと大きなことを考えると、そうも言えないかもしれない。
 
日本チャンピオンとしてACCに出場したアパッチをブーストするため現地に行って、、美味しいものを食べている自分を想像すると、、

それはそれで、、いいかも。

 

しかし、この辺の話はまったくと言っていいほど報道に出ないので詳細は知る由もないのですが、裏には相当にスケールの大きなドラマがあると推測され、関連本が何冊出ても足りないぐらい興味深い世界だと思うんですが、そんな動きはあるんでしょうかね。。

 
スポーツジャーナリズムって、何かね。

 
(2)に続きまする~。

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