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夏休みの間、
子供達に付き合ってずーーーっと馬に通いつめていたかあちゃんですが、
九月の半ばに『やっと』新学期が始まり
「ふぃー、ひと休憩、、、」
なんて思っていたのですが、
今度はとうちゃんに呼ばれお手伝いに駆り出されています。
個人のお客様も多いのですが、
土地柄、ワイナリーのテイスティングランチなどもよくあります。
ついでにワイナリー見学で、
古いワイン倉庫を見せてもらったり。
こちらはモンタルチーノのアルジャーノ。
何世紀にも渡って健在のセラーは見応えたっぷりです。
古い建築物は、空気孔の計算などが緻密で、、、
なんて説明にワクワクしながら、
当時と今と、気温や湿度など、
なにも変わらない存在に圧倒されます。
こちらは先日行ってきた、レ・ラニャイエで。
ズッキーニのフワフワフランにトロリとモンタルチーノ産の
ペコリーノチーズのフォンデュがかかっているアンティパスト〜。
比較的新しいワイナリーですが、
モンタルチーノ内で最も標高が高い位置にあり、
景色バッチリ、気象条件バッチリで、
完全にオーガニック栽培のブルネッロ生産者です。
アグリツーリズモもとても可愛く人気があり、
各国の旅行会社からテイスティングツアーがよくきます。
今回は20名のアメリカからのグループのテイスティングランチ。
オーガニックワインはさっぱりしているため、
子牛の白く仕上げたミートソースを地元のピンチと呼ばれる
太いパスタであっさりだけど濃厚な一品と合わせ、
とても喜んでいただきました。
と、普段はトスカーナのシエナ県を中心に行動しているとうちゃんですが、
今年の年末年始は大阪、京都にいます。
10名ほどのグループで、
調理用具が揃っているキッチンがあれば、
・出張料理
・いろんなブルネッロのテイスティング会
・手打ちパスタ等の料理教室
など、トスカーナの現地話を交えてワイワイとしてみませんか?
12月5日までご予約お待ちしています!
info@privatechefmontalcino.com
もちろん、モンタルチーノまで来られる方であれば、
ワイナリーでの食事会はもちろん、
新物からヴィンテージ物まで品揃え豊富なワインショップから、
自分が飲みたいワインを選んでの食事会が出来ますよ。
(要予約、15名〜20名)
2月には、
もう何度か書いたベンヴェヌートブルネッロ、
今年度発表のブルネッロの試飲会ですね。
今年は2012年のブルネッロ、
2011年のリゼルヴァ、
2015年のロッソが味わえます。
ブルネッロはサンジョベーゼ100%で
醸造法も細かな規定があります。
今年は133軒のワイナリーが出ていましたが、
ここまで同じ条件の中、
畑の斜面や方角、霧の深さや日当り、
どこでどう差が出るか、
一軒ずつ味わえる興味深いイベントです。
試飲するほうも奨めるほうも
みんな真剣です。
ですが私たち、
入場していきなりブオンコンヴェントの馴染みの顔が。
途中、試食のコーナーを訪れると、
手で生ハムを切り続けるのは20年来の知り合いが。
緊張感が一気に緩み、リラックスして美味しく試飲出来ました。
がそれも終わり、
昨夜は謝肉祭の最終日。
これで家に散らばる紙吹雪ともおさらば!
あー、2月のイベントごとが終わった終わった〜。
気分がホッとした所で、
ジャガイモを暖炉の中でコトコトと茹でておいたかあちゃんの企みはこれ!
見た目普通のフォカッチャなんですが、
茹でたジャガイモを生地に練り込んだポテトフォカッチャです。
とっても美味しいので久しぶりに作ってみましょう!
粉600g (私は300g全粒粉です)
茹でたジャガイモ 300g
水 400g
塩 15g
オリーブオイル 80ml
お好きな酵母を少し
1、大きなボールに茹でて冷めたジャガイモを入れてマッシュする。
2、酵母、水、オリーブオイルを入れて混ぜたら粉を入れて捏ねる。
3、塩を足して捏ねる。
4、2倍ぐらいまで時間をかけて発酵させる。
5、一旦潰して、40×40の型にたっぷりとオリーブオイルを敷き、一面に伸ばし30分ほど休ませる。
6、オーブンを250度に温める。
7、生地の上に粗塩とローズマリー、またたっぷりとオリーブオイルをかける。
8、オーブン下段に入れ温度を220度にして10分。
9、200度にしてさらに15分。
オーブンによって焼き時間が変わるでしょうが、
ちょうど焼けた頃には周りのオイルがなくなって
美味しい匂いがしてきます。
ちなみに相変わらずパリパリのチャッチーナが好きな次女の為に
こちらも。
同じ生地なんですが、
二次発酵の時に粉を大量に敷き、
ものすごーーーーく薄く伸ばしています。
で、焼く温度も180度から150度に落としてゆっくりこげないように。。。
こちらの方がジャガイモの味と香りが引き立つかな?
と、今朝の5時半からルンルンで作ったのですが、
同7時すぎには半分以下になっていました。
厚い方はホワッホワで薄い方はカリッカリ。
これにチーズにブルネッロ、
めちゃくちゃ美味しいですよ。
先日、チニジャーノと言う小さな村の、
ぶどう祭りへ出掛けてきました。
本当に小さな村ですが、
ここもやはり地域対抗がありまして、
それがこちらの「カーロ」と呼ばれる山車を作り、
審査員の前で、
「善と悪」というような内容で劇を披露して戦います。
小さな村の、若者や子供達の劇なんですが、
侮れません。
しっかり演じきっている姿に思わず、
「悪の誘惑には簡単に落ちるもんだなぁ」
なんて考えさせられました。
我が家の長女、
9月から中学生になりました。
「スモッグを脱いだら(小学生はスモッグ着用)蛹が蝶になるよ!」
なんて他のお母さんから聞かされていましたが、
言ってもまだ10歳。
それほど反抗的でもなければやる気がガタっと落ちた訳でもなし、
やっぱりまだ子供なんだなぁなんて思っていたのは少し前。
なんだか最近、
あれ?
あれ、あれ???
と思う事が何度か。
突然何が変わった訳でもないけど、
なんだか気に食わない。(母として)
「わ〜い!」と喜ぶ姿も「ふん、いいんじゃない?」になり、
ちょっとした事に簡単に機嫌が悪くなる。
「わー、これが思春期のはじまりなんだな!」
なんて余裕があったのは最初だけ。
今夜はついに、
「あんた何様よ!全部全部当たり前だと思ってるでしょう!?
人の気持ちも考えてよ!」
なんて大きな声を出しても
シラーーーッとした態度の長女にさらに興奮するかあちゃん。
どうして我が子にはこう熱くなってしまうんでしょう?
結局、
シラッとした態度は、
思春期入り口のどう言葉にしてよいのかわからないのと、
日本語力の足りなさになにも言えなかったとわかり、
私も、
悪に陥るんじゃないかと勝手に思い込んだ恐怖だとわかり、
お互い「ごめんなさい」と言うはめに。
はぁ〜、、、
まだまだこれから始まる思春期に、
かあちゃんは同じように成長出来るのでしょうか。
大人の親への試練、始まりですね。。。
さて、そんなかあちゃんとは関係なく調子の良いとうちゃん、
先日はモンタルチーノのワイナリー、クパーノ(Cupano)へ呼ばれてきました。
ご主人のリオネルさんのお誕生日会を奥様が企画。
買い物先を指定されるほどオーガニックに徹底。
そしてご依頼は、
「リオネルが家の前で撃ったイノシシを外でグリルにするから、
その前に日本食を作って欲しい」でした。
とうちゃん、日本食は専門ではないですが、
外国人が好む味は熟知しています。
卵焼きや
鳥の南蛮漬け、
マグロのタタキ丼にたこのサラダ、、、
普段とは違う物をテーブル一杯に並べると、
みんな大喜びで食べてくれたそうです。
親族一同がテーブルを囲み笑顔でお祝い、
かあちゃんもケンカしている場合じゃないなと
大反省している所です。。。
一旦は暑くなったトスカーナですが、
またまた冷たい風が吹き、
せっかく洗った上着を引っ張りだしているところです。
しかし、季節は確実に変わり、
サンブーコ(にわとこ)の花も満開。
これでまたシロップをウキウキ作っていたところ、、、
「ワインセラーを新しく建て替えたから、お祝いをしたい。
プライベートシェフとして来てくれる?」
と電話があったのは、
初代からずっと家族経営の代々モンタルチーノ人のワイナリー、サンカルロ。
私が14年前にモンタルチーノへ来た時、
イタリア語もわからず、バスの乗り方もわからずまま、
シエナ大学へイタリア語を学びに行っていたときに、
一緒にバスで宿題のみならず、
いろいろな事を手伝ってくれていたのがここのジェンマさん。
朝、1時間ほどバスに揺られるのですが、
まあ、言葉もわからない外国人によくつき合ってくれたなぁと思います。
とうちゃんはずっと仕事だったので、
度々家族とのご飯に呼ばれたり、海に行ったり、
ちょっとした時間に、地元の人しか通らない獣道へ散歩に出掛けたり。
私が畑の作り方を一から教わったのも、
ジェンマのお父さんのジャンカルロさんと言う、
次女が産まれるくらいまで、何かと一緒にいた友達なのですが、
そこからお互いの生活が忙しくなり、
しばらくの間、誕生日のお祝いくらいしか連絡がなくなっていました。
なのでなので、
「喜んで!!」
と、
行って参りました。
モンタルチーノ、人口5000人と言われていますが、
そのうちの200人くらいが集まると言われ、
地元のお祭りに使う鍋や外のコンロを借りて来ての仕込みです。
手前の大鍋、ライスサラダ200人前。。。
連日の雨と風で、実際には200人は来なかったでしょうが、
懐かしい面々が。
パンはパン屋さんからですが、
チビちゃんが一生懸命折ってくれた折り紙が華やかにしてくれました。
外でビュッフェをする予定が、
雨の心配があったため、急遽すべてをセラーの中へ。
盛り上がる横では、
眠っているブルネッロも盛んに息をしています。
ここからの夕日も最高です。
こちらが建て直したセラー。
敷地を出来る限りブドウ畑にしてしまう所もありますが、
こちらは自然環境と、
美を失わないために、必要な部分以外は
元の森のままに残してあります。
色んな種類のスモモ、ジュニパー、
スグリ、コケモモ、、、、、
人間が入る前からずっとそこに生き続けていた木々や花々が今もそこに。
そんな環境で育ったブルネッロ、
美味しくない訳がないですね!
info@sancarlomontalcino.com
サイトも出来た、
Facebookのファンページも作った、
Private Chef Hiro Facebook (Facebookページ)
これで一段落!
なんて思った矢先、
地元に住むイギリス人の友達から、
「見たよ、でも写真がね〜、、、、」
と。
彼女はプロのカメラマン。
ガックリ来たかあちゃんですが、
「一回撮らせてよ!」
との一言に行ってきました。
「色」にこだわる彼女ですから、
とうちゃんも「色」を意識した3品を。
こちらのカボチャ、
火を入れると崩れるので気をつけなければなりません。
左でグツグツいっているのは
小さな新タマネギのブルネッロ煮。
対照的なのが右のミニキャベツとアスパラガス。
こちらはゆっくりとジワジワ火を入れ
色を残しています。
そして真ん中の黄色がひよこ豆。
ちょうど赤、黄、緑と本当に綺麗。
さて、
仕上がりはどんな「色」に?
そしてどんな御料理に??
パッサートディチェーチ、
漉したひよこ豆とタリオリーニパスタ、
上には野生のアスパラガスとフェンネルのフリット。
西洋カボチャのリゾット。
子牛のフィレステーキ、ブルネッロソース。
本当に贅沢なソース、
色も香りも最高です。
そして先ほどのミニキャベツ、アスパラガス、新タマネギが出て来ましたね。
私、横で自分のカメラで撮っていたのですが、
全部暗く写るのです。
プロはフラッシュをたいている訳ではないのに、
どれも明るく、色が全然違いました。
これ、コッソリ撮った撮影風景。
ね、暗いでしょ?
写真の違いは歴然ですね。
この後は、みんなで試食会。
このタマネギ、美味しかった〜!