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2011/01/08

こんにちは。

お正月気分は過ぎて,2011年も通常稼働になっております。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

ロンドンのお正月は 本当に一日だけで

「三が日」という感覚は全く感じられません。

特に「おせち」的なものもなく

新年のありがたみも 日本と比べると ううん,いまいち

単にクリスマスの延長と言ったところ。

 

そんな中でも一応努力をして,それなりにお正月気分を味わうべく

豆を煮たり(大豆 干し椎茸 昆布 にんじん)

筑前煮的なものを煮たり(鶏肉 干し椎茸 にんじん こんにゃく  のみ)

出し巻き卵をつくったり

チャイナタウンで買ってきた餅粉でお団子を作り お雑煮にしたり

と いろいろ あがいてはみました。

 

鏡餅もかまぼこも初詣も無いけれど

そんな有り合わせで 友人と過ごすお正月も けっこう楽しいものだったりします。

  

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『画材のこと その1−カラーインク』

今週は 少し(熱く)画材のお話をしてみようと思います。

この「画材のこと」は,よく使っているインクや紙の種類,ロンドンの画材屋さんの紹介など,テーマを変えながら不定期シリーズとして書いていく予定です!

 

さて,第1回目は わたしが最も愛用しているカラーインク。

いろいろな種類のもの(水彩や油彩,アクリルと比べると狭いマーケットですが)が出ていますが,わたしは主に「ドクターマーチン」シリーズを使っています。

‘Dr.Ph.Martin’s Concentrated Water Color’ というのが正式名称。

ドクターマーチンのカラーインクは主に三種類のシリーズがあって,わたしのよく使う「ラディアント(Radiant)」,フィルムや写真の着色に適した「シンクロマチックトランスパレント(Synchromatic Transparent)」,耐水性の「ピグメント(Pigment)」がでています。

チューブになっている絵の具をよく見かけますが,カラーインクは液体です。

蓋がスポイトのようになっていて,一滴ずつ出して使います。

筆や付けペン,カートリッジ式のペンなどの他,粒子が細かいので(色によって違いますが),エアブラシとしても使うことができます。

紙に向いているのはラディアントとピグメントですが,わたしは殆どラディアント。乾くと耐水性になるので,たまにピグメントのブラウンなどをカラー作品の主線に使うこともあります。

 

ラディアントは染料インクで,その名の通り鮮やかな発色が最大の特徴。

特にイエロー系やピンク系は,他の画材ではありえないような 弾けんばかりの鮮やかさが出ます。

初めて使った時は 思わず おおっ!! と言ってしまったのを覚えている。。

 

colourink_sample00.jpg

お気に入りの6色です。実は これだけでも十分描けたりします。

それくらい,混色と濃度差でバリエーションがきいてしまうエライ画材。

colourink_sample001.jpg

ドクターマーチン以外では,ウィンザー&ニュートンのインク(手前)も使います。

箱とラベルのデザインがかわいくて,つい集めたくなる危険なシリーズです。

ゴールドやブロンドなどのメタリックな色がきれいに出て,たまに使っています。

 

いくつか色を混ぜてもそれなりに鮮やかさをキープするので,混色にも耐えます。むしろ 普通に原色を使うと鮮やかすぎてしまうほど

非常に濃度が高いので,ほんの少しでも広範囲を塗ることができます。

また,加える水の量によって同じインクでも全く違う色が表現できるのも奥深いところ。特にブラウン系のゴールデンブラウンなどは,原液だと黒に近く,薄めるとイエローやゴールドのようになり,とてもおもしろい。

 

girl_bird_small.jpg

たくさん水で薄めて,軽い着色だとこんな淡い感じにも。

 

 

こんな魅力的なカラーインクですが,欠点もあります。

それは非常に光に弱いこと。

作品の長期保存はできません。ブルーやイエローが飛んで行ってしまいます

そしてビンのままでも,油断していると変色します。これは,起こってしまうと泣きたくなる大事件です。

そんなわけで,完成後すぐにスキャンして使う出版物のイラストレーションなどに主に使われている画材,ということになります。

 

カラー系の他で使っているのは,有名なのかわかりませんが,ドクターマーチンシリーズの「ペンホワイト(Pen White)」。カバー力が強くて愛用しています。

 

colourink_sample_white.jpg

Pen White

写真はこちらからお借りしました→http://www.docmartins.com/index2.asp

 

作品の最終修正やハイライトのために白いインクを使うのですが,これがなかなか厄介で,ものによっては下の色がにじんでしまったり透けたりして,きれいに塗ることができません。いろいろ試してみるしかない。

わたしが自分で試した中では,このペンホワイトと,ウィンザー&ニュートン(Winsor&Newton)のデザイナーズガッシュ(Designer’s Gouache)シリーズのパーマネントホワイト(Permanent white) が優等生でした。メインで使う画材によって使い分けています。

 

 

今回はカラーインクについてのベーシックなお話だったのですが,気がついたらずいぶん熱くなってしまっていたようです

次回の「画材のこと」では,カラーインクを使った着色についてもっと掘り下げてみようかなと思っています。

 

それでは,また来週お会いしましょう!

 

2011/01/08 08:58 | ロンドン, 画材のこと | 1 Comment

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