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2013/03/16

皆さん、おはようございます。
孤独・・一見ネガティブに見えるこの言葉、
そう、確かにネガティブなのですよ、
わざと、あえてポジティブな意味で使うのでない限りは。
今、私は強いてポジティブな意味の説教を垂れようとは思いません。
ですが、その言葉を使ってネガティブな毎日を送る人には、
もっと孤独な状態というのをみつめてみよう、とは申します。

人間誰しも・・・と言いたいが、ある特定の状態に置かれた人だけが、
孤独感というものを味わうことになります。
しかし、孤独感を味わっているということと、
真に孤独であるということとの間には、
ちょっとした隔たりがあるように思うのです。

孤独感は表面的な意識で感じることであり、
本当に孤独であるかどうかは、また別の問題です。
それとは逆に、真に孤独であることは、
本人の自覚の有無とは無関係である上に、
潜在意識ではきっちり自覚していて、
それなりに必死な、時には姑息な行動に出てしまうものです。
他人に取り入ろうとするなど、その典型例です。

私も孤独感を感じることはあります。
指揮や演出という立場で行動していると、
特にその職務に慣れない間はそう感じることが多々ありました。
全員から総スカンを食っているんじゃないか、
などと思ったことだってありますが、
今は、数人からスカンを食らおうが、
そのために孤独感を感じることはほとんどありません。

上の写真は、19日に誕生日である私のために、
フィガロの結婚のキャストたちが用意してくれた、
手作りのケーキです。
近隣の日に誕生日であるピアニストのためのものでもあります。
これがどれだけ嬉しいものか、わかるでしょうか?
私は孤独ではない、と実感できる瞬間です。

幸いなことに、オペラというのは、
良い意味の競争しか存在しない「はず」の場所です。
ある人の上出来が、他人の不出来の上に立脚しない業界なのです。
極端な話、営業の競争などとはわけが違います。
営業や販売は、限られたお客を争奪し、
自分の思うものを売りつけることで出来不出来が決まります。
競争相手が営業している相手を横からさらうことも、
理論上は可能であるはずです。(実例もあるでしょう)

しかしオペラというのは、競争相手はたとえ全員だとしても、
自分がより上手く歌い演じる以外に競争手段はありません。
足を引っ張って相手を落とし穴にハメることも不可能ではないけれど、
だからといって自分が上出来になるわけではないし、
相手が出来たであろう分を自分の出来に加算することは不可能です。
他人の足を引っ張るのは、単に自分を嫌う敵を増やすだけで、
自分にプラスはないだけ、損でしかありません。

しかも、オペラの場合は自分が上手いだけでは、
自分が上手いようにさえ見えないことが多々あります。
どこまでいっても共同作業なのです。
相手をうまく乗せれば、自分もうまくやれる、
そういう性質のものです。

こんな結構な世界に戻って来ないか?
まったくやらなくなった人たちに、こう言いたいですね。
特にその人が孤独を感じ、真の孤独をみつめられない時には。

2013/03/16 01:07 | 坊さんからの話 | No Comments

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