只今、作/演出/主演/公演中の伊藤です。
小屋入り前日に足の甲を骨折しましたが、お医者に「主役なので代役が立てられないので、今日中に歩けるようにしてください」「無理です」「それが無理です」と頼んだ伊藤です。
無理矢理歩けるギブスを作ってくれたお医者に感謝しつつ、ギブスをブーツに徹夜で偽装してくれた某女子に感謝しつつ、幸い観客に気づかれずにfull出演しています。
3ver、各3話、全9話のイトウが主役の女子の衣装が可愛い公演です。
文字通り骨の折れる公演となりました。
また、同じJUNKSTAGE内の石川ふくろうさんから、ロボットアートをお借りしての、一種のコラボレーション公演です。JUNKSTAGEがなければ実現しなかっただろう公演で感謝観劇です。もっと記事を書こうという気にもなろうというものです(→担当さま)
ぜひ、ご都合のよろしい方とそれ以外の皆様は万難排してご来場ください。
●ご予約はこちらへ
http://
↓各WEB媒体に公演のPRが載ってます。
●男性のアノ妄想が実現!? 女優ら来社し笑顔でPR
●YAHOOニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090625-00000021-ykf-ent●ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/gei/200906/g2009062508.html●mixiニュース
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=878815&media_id=43
「自分で可愛いと思う写真を、僕のPCアドレスへ至急送ってください」
呼びかけに集まった写真たちを、夜な夜な悶々といじくりまわして下のようなものを作りました。
自分が6/30~7/5の期間に主催、作、演出、主演(!?)する公演のフライヤーです。
アイコラ等は門外漢なので、その道に詳しい人に訊いて、また直すかもしれません。
公演は、「ナイスストーカー認定試験」という体裁で、「女子試験官」が出題する問題の解答を考えてもらう、という趣向の演劇です。「試験」はもう始まっていて、最初の問題「試験会場はどこか?」に始まり、次々に問題を出題しています。 一問でも「世界で一番最初に」正解すると、特待生受験票(公演の無料招待券)等がもらえる手筈になってます。
詳細は
公式ホームページ http://www.nice-stalker.com/pc/pc_top.html
(携帯サイトはhttp://www.nice-stalker.com/mobile/index.html)
にありますが、ある意味実験的な企画なので、気軽にたくさんの人に参加して欲しいと思っています。
7.2mのロボが火を噴くらしいから観に行くって言ったら観に行く? と言ったらほいほい付いて来た、劇団「犬と串」主宰のモラルこと森山春彦くんと、永遠に原石な女優帯金嬢を伴って、「六本木アートナイト」というイベントに行ってきました。という普通の日記です。
どんなイベントなのかは、Junkstageきってのアート男子リツさんが記しているようですので、そちらに譲りますが、早い話が、六本木の街全体をキャンバスにして、日没から日の出までの闇の時間、夜を徹してアートしましょうという、なんだか非常にモテそうなイベントです。
2009/3/28@六本木
「あ、なんかイトウさんの好きそうな店がありますよ」
(※六本木アートナイトとは多分無関係なお店です)
「あのね、この際ハッキリ言っておくけど、イトウはロリコンじゃないよ」
「え、でもこの前『大橋のぞみ』が好きだって言って、Junkの水野さんどん引きだったじゃないですか?」
「だから、それはもっと宮崎駿的なアレだから」
「イトウさん、店の中のぞきこみ過ぎっす」
「なんだ、店名以外は普通のカフェか」
「あきらか、がっかりしてるじゃないすか」
「しかし寒いっすね」
「ヒルズってほんとにこっちなんですか?」
「うーん、地図ではまっすぐなんだけどね」
「全然アート無いとですよ」
「うーん」
「なんか二人、不倫旅行みたいな絵になってるよ」
「え、アート?アート?」
「これ展示なんすかね?」
「その割にはみんなスルーしてるなあ」
「とりあえず、記念撮影しましょう!」
「なんかさ、キャプションとかもないし、人々もスルーしてるし、展示じゃないんじゃないかな」
「え、じゃあ普段から六本木はこんなんなんですか? どんだけセレブなんですか」
「まあ、ただの木ですら、あんだけ光らされてるわけですからね」
「え、これって、いつもこんなに光ってるの、六本木は?」
「らしいっすよ」
「金余ってんなー」
「ルイビトン!」
「ルイビトン!」
「誰も写真撮ってないっすね」
「まあルイビトンは」
「この上、マンションなんすね」
「みたいだねえ」
「マンションの1Fは普通スーパーでしょ?」
「まあ、ヒルズだしねえ」
「この時間(23:00過ぎ)に店開いてるってことは、24時間なんすか?」
「うーん、夜中に急に『ルイビトン行きて~、開いてて良かった~』みたいな…」
「皆無っす」
「ジーンズメイトですら24hの意味わかんないのに」
「便利すけどね、ジーンズメイト。急に衣装必要なときとか」
「ていうか、ヒルズってどこ?」
「目の前っすよ」
「おおー」
「堀江さ~ん!」
「いないよ、もう」
「ロボってあれっすかね?」
「そうそう!これだ、火噴くんだよ」
「でも、なんかみんな、 ↓ 全然見てないですよ?」
「誰ですか、このおじさん」
「うーん、作った人?」
「あ、なんか、あっちのがジャイアントとらやんで、こっちのがとらやんみたいっすね」
「とらやん?」
「はい、あのロボ」
「なんか、、、チェルノブイリの、防護服の…パロディ、、、だね」
「ああー。ホントすね、キノコ雲とか…」
「とがってるなー」
「六本木、意外とやりますね」
「ていうか、引くわ…」
「面白いけどねー」
「なんか、みんなパンフっていうか、ガイドブック?みたいの持っますね?」
「あれどこでくれるのかな?」
「ちょっと、探してくるわ」
(つづく)
1/19の夜に帰宅した途端、「永遠に原石」女優・帯金嬢から電話が掛かってきまして、
「イトウさん、今からセンター試験が始まるんで至急駆けつけてください!!」
と、受話器越しいつになく切羽詰まった声で言うので、
「イヤです」
と答えたところ、
「急いでください!!」
と言うので、
「イヤです」
と答えたところ、
「奈々さんに電話換わりますね!!」
と言って、「どんな芝居でも物の怪演技」女優・内山嬢が電話に出まして、
「イトウさん、今から対抗戦でセンター試験をやるらしいんで、来(こ)らっしゃったら良いじゃないですか?」
と、言うので、
「対抗戦て他に誰かいるの?」
と聞いたところ、
「えーとですね、あと美香と大塩くん(劇団北京蝶々主宰)と、美香の彼氏だかなんだかみたいな人が来るらしいですよ。来らっしゃったら良いと思いますよ?」
と言うので、
「でも俺、明日朝早いし夕飯も食べてないしやらなきゃいけない仕事もあるから」
と答えたところ、
「由香利に換わりますね」
と言って、「最近金髪にしてから、行く末は飯島愛だと所属劇団内で陰口を叩かれているらしい」女優・帯金嬢が電話に出まして、
「ご飯がまだなんですね。じゃあ作ります。急いでください!!」
と言って電話を「自分の自転車をポチと名付けて餌までやっているらしい」女優・内山嬢に換わって、
「遅くとも22:30までに付いてください。それ以上待たされると、私(わたくし)が眠くなってしまうので」
と言うので、
「その時間から、センター試験なんてやったら確実に俺終電ないんだけど?」
と聞くと、
「この家には、私と由香利の持っている二台もの自転車があります」
と、中学英語の日本語訳みたいな口調で答えるので、
「チャリでクソ夜中にクソ寒い中をクソ長い距離走って帰れと?」
と穏やかに尋ねたところ、
「由香利と美香は朝まで飲むかもと言ってますよ?私は試験が終わったら寝ますけど」
と言うので、
「でも、俺ほんと明日朝早いから」
と、もう半分諦めた感じの声で答えたら、
「私も明日はバイトです」
と言って電話が切られたので、今帰宅したばかりの自宅を出て、電車に飛び乗り、試験会場である通称チャリTハウス(ルームシェアで住んでいる三人の女優が、みんな劇団チャリ企画に所属、もしくは所属していたことがあるから)に向かいました。
試験会場の玄関を開けて、ダイニングキッチン(2嬢半)に入ると、「遅すぎる思春期」女優・小杉美香嬢がシチューを煮ていました。
「お、いい匂いだね!何作ってるの?」
尋ねたところ、
「あ、彼氏が来るんで…えへへ。イトウさんのじゃないです。イトウさんのご飯は、さっき由香利さんが適当に作ってました」
と言うので、シチューをくれるまで君の顔をみつめ続けるよ、という意味を込めた微笑みでみつめ続けていたところ、味見用の皿みたいな(非常に小さい)のによそってくれたので、
「うわ、すごい美味しいね!」
本気で美味しかったのでお世辞抜きで褒めたのに、「無理してタバコも吸う」女優・小杉嬢は、
「えへへ…彼氏が来るんで」
と言ったきり、二度とイトウにシチューをくれませんでした。
試験会場である帯金嬢ルームに入室すると、帯金嬢がちゃぶ台にパスタの皿をのせて、それらを食べろと言ってきました。盛り付けと言うよりは「ぶっこんだ」という風情の男らしい麺類を指して、
「これかけると美味いっすよ」
と言って「味塩コショウ」を差し出すので、言われるがままにかけて食してみれば、案外に美味しく、ああ、味塩コショウとはおいしいものなんだなあ、しみじみ思ったのでした。
「あれ、内山さんは?」
と姿の見えない内山嬢のことを尋ねたところ、
「ああ、試験に備えて寝るって言って、部屋に戻りました」
と言うので、
「え?それ本当に起きるの?」
と聞いたところ、
「さあ?」
と言うので、
「大塩くん(劇団北京蝶々主宰)は?」
と姿の見えない大塩氏のことを尋ねたところ、
「いや、来るって行ってたんですけど、その後電話が繋がんなくなっちゃって…たぶん寝てるんじゃないですかね?」
と言うので、
「美香の彼氏(だかなんだかみたいな人)は?」
と姿の見えない美香の彼氏だかなんだかみたいな人のことを尋ねたところ、
「最近会ってくれないって、美香が嘆いてました」
と言うので、
「え、じゃあ男誰も来ないじゃん?」
と聞くと、
「そうっすね。じゃあハーレムじゃないですか?良かったじゃないですか」
と言うので、
「ほんとに試験はやるんだよね?」
と聞くと、
「試験はやります」
あ、そこは決定なんだ、という感じにキッパリと言うので、
「じゃあ、早くやろうよ」
と言うと、
「あたしちょっと勉強してきます」
と言って帯金嬢は隣の部屋(美香嬢ルーム)に去っていきました。
そこから1時間あまりした、日付変わって01:10、いつの間に現れたのか、内山嬢が試験問題を配り始めました。どうやら、今日は「国語」だけの勝負のようです。
「え、美香、彼氏は?結局来ないの?」
と、一応尋ねたところ、
「そのことには…もう触れないでください!」
と思春期特有の繊細さで、心なしか目に涙も溜めていたので、
「え、美香の彼氏は今日はもう来なそうなの?」
と追い討ちをかけます。
シチューをくれなかったせいではありません。
対抗戦だから、どうゆうペアにしようか?
自慢じゃありませんが、イトウはほとんど他の教科は勉強せずに、国語の得点力だけで大学に受かったようなものですというのが自慢です。イトウと組めば圧倒的に有利です。4年前にやったセンター試験大会(国語のみ)でも、内山嬢に8点差(一問8点)を付けて勝ちました。俺と組みたい奴、この指とまれ。
という感じで募集したところ、
「じゃあジャンケンで分けましょう」
という内山嬢の案が採用され、あっさりと「イトウ-帯金」ペア、「内山-小杉」ペアが結成されました。
はじめ!の合図で試験が開始されます。
皆、昔取った杵柄、それでも問題を前にすれば受験生の血が騒ぎます。
もちろん、長文読解を長文から読み始めるような素人はこの部屋にいません。腐っても皆元受験戦士。先に問題文とその選択肢に目を通してから長文を効率良く読むのです。そして、そこからは各人、オリジナルの必勝メソッド、キーワードを囲みながら読む者あり…一段落丸々消すものあり…。ザシュっザシュっ!鉛筆の音だけが響き渡ります。
そしてあっという間に、残り時間は40分になった頃。
小杉嬢が、ばっと答案をひっくり返して隣室に去って行きました。
何が起こった!?
試験会場に走る緊張。
しばらくあって、
「どうして*****++@><+:***のよっ!!??」
深夜のハウスに一瞬響いて消えた怒声。
どうやら、彼氏だかなんだかの人と電話をしているようです。
残された3人は思いました。
「しめしめ、これで一人脱落」
とうとう小杉嬢は試験終了の時間まで戻って来ませんでした。
そして、長いようで短かった100分間が終わり、いよいよ答え合わせです。
注目の成績発表は、以下の通りでした。
|
|
イトウ |
帯金 |
内山 |
小杉 |
|
現代論説文 |
42 |
26 |
46 |
42 |
|
現代物語文 |
35 |
34 |
46 |
50 |
|
古文 |
36 |
30 |
40 |
31 |
|
漢文 |
24 |
42 |
25 |
34 |
|
合計点 |
137 |
132 |
157 |
157 |
「なんすか、伊藤さんマジ口だけじゃないっすかー?うっわー組む人失敗したーー!!」
「いや、小説で一ページ見逃してやり忘れたのと、漢文がごにょごにょ…」
「この口だけ野郎!!」
「でも↑点数から言って、由香利さんと組んだ人は必ず負けた運命ですよね?」
「私、朝バイトなんで、もう眠いんで、寝ます」
「つうか、美香、なんで途中で出てったのにこんなにできてんの!?ずるくない!?」
「たしかに、俺も美香は脱落だなって思ってた」
「え?なんでですか?解き終わったから出ただけですよ」
「キーーー!!!」
「美香すごいわ」
「私、高校大学エスカレーターだったんで、受験問題って初めてやりました。楽しかったです」
「え、マジ!?」
「嘘~?」
「いやあ。でも伊藤さん、ほんと口ほどにもありませんでしたね」
それから、美香の恋バナを聞いたり、美香おススメの「テニスの王子様ミュージカル版の役者達の滑舌が悪すぎて歌詞が全部下ネタに聞こえるというニコニコ動画」を見て(2回)爆笑したり、美香がその下ネタを自分でつぶやいて自分でウケたりしてるのを、「そういうのはあまり笑えない」という温かくも厳しい目で見たりしているうちに朝になったので、電車に乗って、仕事に行きました。眠かったです。
口ほどにもない国語力の劇作家イトウですが、皆様何卒、これからもよろしくお願いいたします。
①初めてもらったのは中1のときでした。
名前だけじゃ顔も分からない隣の組の女子からです。
初めての体験に口が聞けなくなっていると、メッセンジャー役の子が「なんで返事してあげないの、伸ちゃん最悪!」詰め寄ってきたので、怖くなって逃げました。
文面は「小5のときから好きでした」とか、ほぼ内容の無い「星の話」等、工夫のないものでしたが、当時の僕は嬉しくて、日に3度は読み返してました。ひょっとすると中2、中3になってからも読んでたかもしれません。今でもときどき読み返します。
その後も、彼女からは一定の期間を置いて3通の手紙が届き、都合4通のラブレターをもらいました。5通目はいつ来るのか、楽しみにしていたのですが、とうとう届きませんでした。
「あれだけ自分のことを好きだなんだ書いておいて、たった半年反応が無いくらいで諦めるなんて!?」
憤りを隠せませんでした。
②中2のときももらいました。
汚く折られたルーズリーフを開くと、ツガイの小鳥が描かれたシールが貼ってあり、「これは 私といとうくんです!」矢印されて書いてあります。
彼女は14才にして鼻を垂らし、毛髪を良くわからない油でパサパサさせていたので、当時で言う「シカト(無視)」を受けていました。ですが、生徒会副会長にして、絵に描いたような優等生だったイトウは、教師が目の前にいるときだけ、彼女と口をきいてあげていたのです。
それを、何かの救世と勘違いしたのか、上記のような手紙を僕に渡してきたわけです。残念ながら、教師の目の届かない放課後のこと、内申書に響かない親切を施す器量は僕にありませんでした。リアルに胸の痛む思い出です。幸せになっていて欲しいです。
③ハガキでもらったこともあります。
「英和祭に来てくれてありがとう。私は伸太朗君のことがとても好きですLOVE。今度二人で遊びにいきましょうLOVE。」
彼女と出会ったのは、某女子高の文化祭。
「向こうの女子たちとゴハン約束してるから。こっちも何人か連れて図書室前で12時半に待ち合わせな。俺は行けないけど」入場券を譲ってくれた先輩の男気に、尊敬の念を禁じ得なかったのも束の間、待ち合わせに現われた女子たちの容姿に遺憾の意を禁じえなかった男子6人。
ゴハン屋に向かう道すがら半数の男子が走って逃げ去るというアクシデントに見舞われながらも、カラオケ、ボーリングと、最後まで彼女達をもてなし帰した自分は男子の鑑だと思います。自分で言うのも難ですが、こういう、女子に対して分け隔てのないところ、もう少し神様に褒めてもらいたい。
ある日帰宅して、件のラブレター(葉書き)が自宅のテーブルに置かれているのをみつけ、イトウはどんなに決まりの悪かったことでしょう。夕飯の準備をする母親の背中が心なしかニヤケているのです。
一夜明けてからも「何と言って断ろう、いやいっそ付き合うべきか」挙動不審に渡り廊下をウロウロする僕を見て、級友の一人が言いました。「おう、手紙もう届いたか?」「え?」「伸太朗君のことが好きですLOVE~」
おかしいとは思ったのです。
女子にしては下手すぎる字。
やたらと語尾につくLOVE。
その文面を囲む「~・~LOVE~・~LOVE~・~」愛情過剰な赤ペン罫線。
裏面にプリントされた、雄しべと雌しべの異様に主張された露草の写真。
④携帯を手にしてからというもの、手紙をやりとりする機会も減りました。
20世紀末までうっかり携帯を持たずに過ごしてしまったイトウですが、「現代人」という曲の中で♪携帯持たなきゃイマドキ恋はできません、というのがあって、慌てて購入したのを思い出します。
やはり具体的に肉筆の乗った手紙とは一線を画すものがありますが、送ってすぐ届くという意味では、デート後に一言メール…みたいなのも「後朝の文(きぬぎぬのふみ)」のようで趣は深いです。メールも後朝も、内容よりその届く時刻によって、思いの深さが分かるというものですし、♪離れてたって以心電心、というやつです。
そんなメールの機微にも慣れた頃、とある飲み会で、たいへん様子の良い女子と出会いました。聞くところによると「彼氏と別れたばかり」なのだとか。なるほど、わかります、でもよかったら今度デートしましょう。といった感じでメアドを交換したのですが、そのアドレスが下記のような感じでした。
「daisuki-love●●●-kun@t.vodafone.ne.jp」
(公開しても支障が無いよう、大部分イトウが改変してます。)
●●●部分は明らかに、別の男子(おそらく元カレ)の名前です。
言うまでもなく、この女子とそれ以上の進展はありませんでした。
それからしばらく経って、このアドレスへ自分が出演している公演の案内メール等送ってみたところ、宛先不明ではね返ってきました。新しい「daisuki-love」君をみつけて、アドレスを変更したのでしょうか?
だとしたら、大変結構なことだと思います。新しい幸せに向かって歩みだした彼女を、草葉の蔭で応援もしましょう。ただ願わくば、一斉送信でも構いません、その新アドレス、僕にも教えてはくださりませんでしょうか。
みなさん、こんばんわ。月刊ジャンクステージ・ライターのイトウシンタロウです。
せめて「隔週で書いてください…」という週刊ジャンク編集部の願いもむなしく
「30分遅刻しそうなら、いっそ1時間遅刻して行け」が自分の座右の銘のひとつです。
素直にごめんなさい。
先月は、先々月の「ジャンクステージ第一回公演」の熱も冷めやらぬまま、所属劇団のチャリT企画の本公演「ネズミ狩り」に出演、(ご来場いただきましたジャンク読者のみなさま、たいへんありがとうございました)、そしてその熱が冷めやらぬままに、今月は新進気鋭の人形+人間劇団「バジリコ・F・バジオ」の公演「ニッポニア・ファンタジア」へと出演する運びとなりました。
この公演の稽古は先々月8月の中旬から稽古が始まっており、10/10の初日までやく二ヶ月弱の稽古期間があるわけですが、自分は先月16日まで所属劇団の公演に出なければならなかったので、今回の現場に合流したのは、既に稽古日程の半分以上を消化しきったあとでした。
「おはようございます、イトウシンタロウです!」意気揚々と挨拶して稽古の輪に加わったのが既に9/19、周りの役者さま方は既に台本が頭に入っており、演技プランもある程度組み終わっているご様子。自分は数日前(しかも別の公演本番中)に初めて脚本に目を通したばかりです。
これは、合コンで言ったら、開始3時間後の終電1時間前に駆けつけたような、かぎりなく寄る辺ない立場です。
別に演劇は合同コンパではないので、周りがどうあれ自分が自分のベストを尽くせばいいだけです。ですが、今回の公演の座組みにいらっしゃる女優さんは、比較的自分の好みのタイプなみなさんばかりです。稽古初日はなんとか彼女たちのメールアドレスを携帯メモリに登録して事無きを得ました。
自分は自分の「女優さんの好み」について話すと「変わってる」だとか「偏っている」等、心外な感想を言われることも多いのですが、今回出演させていただく劇団「バジリコ・F・バジオ」の主宰でいらっしゃる佐々木充郭氏は、イトウと女優への嗜好を近くしている、小劇場界では稀有な方です。
もちろん、氏から公演出演のオファーをいただいたときには、そういったことは抜きで純粋に「バジリコ・F・バジオ」のお芝居の世界に自分も参加してみたい、ぜひ出演させてくださいと、一も二も無くホームページで今回出演される女優さんの名前をチェックしたのち、出演を快諾しました。
別に演劇は合同コンパではないので、こんなところで今回出演女子のビジュアルについて、ああだ、こうだ言う筋合いはまったくないのですが、一応下記、出演女子たちのスナップショットです。
撮影は、今公演に備えて機種変されたイトウの携帯電話(520万画素カメラ/手ブレ補正・顔認識機能付きオートフォーカス対応)。 写真は、全員ではありません。撮影NGだった素敵な方がまだまだ他にもいらっしゃいます。
みなさん、一般的な概念では計測しきれない、ガチャガチャした個性を持ち合わせた、おもちゃみたいな女優さんたちです。1集団に1人いれば十分飛び道具として重宝されるところを、一公演に何人も寄せ集められてしまったようです。贅沢なことです。
※ちなみに最上段左は、このジャンクステージで別の連載をしている帯金嬢ですが、今回共演しているのはまったくの偶然で、たまたま同じ現場からオファーをもらって共演しているだけです。
そんな、合同コンパではない演劇の公演、バジリコ・F・バジオの『ニッポニア・ファンタジア』 の詳細は下記のようになっております。
■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□MITAKA “Next” Selection 9th.参加作品 バジリコ・F・バジオ
■ 『ニッポニア・ファンタジア』
■10/10(金)→13(月) @三鷹市芸術文化センター 星のホール
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□
▼日時
2008年10月10日(金)~13日(月・祝)
10日(金)19:30
11日(土)14:00/19:00
12日(日)14:00/19:00
13日(月・祝)15:00▼チケット
全席指定
前売 2800円
当日 3000円
高校生以下 1000円(前売・当日とも/当日学生証拝見)▼会場
三鷹市芸術文化センター 星のホール
《交通アクセス》
JR三鷹駅南口4・5番バスのりばから「八幡前・芸術文化セン
ター」下車すぐ
または6・7番バスのりばから「八幡前」下車1分
または徒歩約15分▼更に詳しくは、
劇団ホームページ▼ご予約は
コチラのフォームからどうぞ!!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
会場でイトウらしき人間をみつけたら、ぜひお声をおかけください。
あなたが女子なら喜びます。

イトウは現在、所属の劇団「チャリT企画」の公演稽古に勤しんでおります。
「ITO SHINTARO IS A NICE STALKER」名義では作・演出を務めて、好きな女子(女優)にあれやこれやと好き勝手指示を出す日々でしたが、一俳優として参加するホーム劇団での稽古は実にストイックなものです。(「好きな女子(女優)にあれやこれやと好き勝手指示を出す日々」が「ストイック」でなかったわけではありませんが。)
携帯の電波も届かない、地下2階のスタジオに連日10時間缶詰めにされて、おやつも満足に与えられず、エアコンの効いた快適な室内で、セリフを間違えようものならすぐさま「セリフを間違えるな」と言われ、女優が誕生日だと言えばケーキを買ってきて祝い、飲みに行ったり、厳しい稽古は夏の間中続きました。
ありがたいことに、JunkStageでは月例イベントとして、
『イトウシンタロウ出演の劇団「チャリT企画」の公演「ネズミ狩り」観劇ツアー』
なるものを企画していただきました。
ありがたいことです。
9月13日(土)の19:00開演の回の公演を観劇した後、
ご希望であれば、イトウを囲んで交流酒会を催すという内容のツアーだそうです。
時間さえご都合つけば、どなたでも参加ができるツアーです。
参加、詳細をご希望の方はどうぞ→こちら まで。
上記の9/13(土)のJunkStage企画のツアーには参加できない、または参加がはばかられるけれども、公演はぜひ観てみたいという方は、ぜひ他の回へのご来場も歓迎いたします。
公演自体は、会場となる王子小劇場で、9/12(金)→16(火)の期間中やっております。
詳細な情報はまた下記に記しますが、他の日でも「観たい」という方は、
こちらのチケットご予約フォームから、必要事項を記入して、チケットをご予約ください!
ネズミ狩りチケットご予約フォーム
※基本的に、観たい回の公演がある前日の24時までは、ご予約をうけつけています
※希望の回が万一売り切れの場合はご容赦ください
以下、ご参考までに公演の詳細な内容とご案内です
■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□ 劇団チャリT企画 【ネズミ狩り】 作・演出/楢原 拓
■ 9/12金→16火 @王子小劇場
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□
▼みどころ
イトウが特殊メイクします
▼出演
松本大卒、内山奈々、伊藤伸太朗、高見靖二、
ザンヨウコ、杉村こずえ、宍倉靖二、
熊野善啓、小杉美香、長岡初奈、下中裕子
▼開演時間
9月
12(金)20:00
13(土)14:00/19:00
14(日)14:00/19:00
15(月・祝)14:00/19:00
16(火)19:00
※受付は開演の1時間前、開場は開演の30分前
※開演の5分前を過ぎると、ご予約がキャンセルとなって
場合によってご入場いただけない可能性もあります
▼料金
前売2500円(日時指定整理番号付き)
当日2800円
学割1800円(劇団のみ取り扱い・要学生証提示)
失業者・障害者=無料(要証明書類)
▼あらすじ
光市母子殺人事件や酒鬼薔薇事件をモチーフに、凶悪犯罪を犯した元少年とそれを取り巻く社会を通じて、死刑や厳罰化を煽り立てるこの国の「世間」の情緒や空気感をあぶり出す意外に直球、でも所々ふざけた新作群像茶番喜劇、といった感じです。
▼チケットのご予約
チケットのご予約フォーム
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このような感じです。
あらすじからは、なんだか硬そうな内容の印象も受けますが、扱う「題材」の硬派さと裏腹に、舞台に盛り込まれる「毒のある笑い」のセンスの方に定評があり、客席には、社会問題等へ特に関心のない、不マジメな観客と不マジメな笑いが溢れています。あくまで「コメディ」作品なので、「社会派」劇団等と名乗ってはいても、特に「政治的なメッセージ」や「社会への問題提起」などは(たぶん)発信しないのでご安心くださいませ。
今月、来月は劇作業を封印して、一俳優として修練を積んでいくことになりそうですので、
どうぞ、イトウの勇姿に興味とお時間のある方とそうでない方はぜひ、劇場に足を運んで見てみてください。
…お久しぶりです。
月刊化ならいざ知らず、只今、「隔月刊化への冒険」真っ最中の『週間ジャンクステージ』ライター・イトウです。
月に一度のモノが滞る…男子にとっては由々しき事態です。
「このままずっと滞ったらどうしよう。どうか、たまたま遅れているだけであって欲しい」
切ない願いで神仏に手を合わす日々、とても「女子をめぐる」どころじゃありません。
そんなことにならぬよう、日ごろから自分自身を厳しく律して「冒険」していたつもりでしたが、やはり「その場の雰囲気」や「勢い」に流されて、時に失態も犯してしまうのが人間だもの。
後悔はしていません。
というか、むしろ「やって」「良かった」、「来てくれた」「あなた」に感謝です…
というわけで、
イトウの記事の更新を大幅に滞らせ、「女子をめぐる冒険」を大幅に中断する憂き目となった原因、
まずは、ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました!!
個人的には、Gの悲劇等いろいろありましたが、今となっては良き思い出です。
イベント本番からだいぶ日もあいて、ようやくほとぼりも覚めてきた頃ですが、
今後の活動の参考とするために、まだまだ「ご意見・ご感想」は募集中のようです。
このイベント、自分は「総合演出」と「演劇」部門の作/演出・出演をさせていただきましたが、
「総合演出」とか言って何やるの?周囲の演劇関係者からはよく聞かれました。
ですが、最後まで自分でもよくわからなかった、というのが率直な感想です。
さかのぼる事、今年の1月。
まだ初対面と新年会の2回しか会ったことがなかったJunkStage編集長(女子)から、突如恵比寿のおしゃれcafeに呼び出され、なんだろう、デートかしら、ノコノコ出かけていったら、
「JunkStageでは今年から舞台を定例化することにしました」との一言。
WEBマガジンサイトを舞台化ってどういうことすか?
ドラえもんですら舞台化されてしまう昨今ですが、WEBサイトの舞台化というのは聞いたことがありません。きっと何か深い考えあってのことだろうと、二の句を待って彼女の顔を見つめていたら、
「一体どうしたらいいんですか!?」
逆に向こうから真っ直ぐな視線の質問(?)が返ってきました。
どうしよう、全然意味がわからない…
内心焦りながらも、そのおしゃれcafeはなかなかおしゃれなcafeで、各テーブルに一つずつキャンドルを置き、照明の代わりにしていたのですが、卓上キャンドルに照らされた女子の瞳というのは、ときに潤んでいるようにも見えます。涙目の女子にむげな態度は取れません。
苦し紛れに「と、とりあえず、企画書を作って、会場を押さえて、総合演出家に構成をさせたらいいんじゃないですか?」言ったのが運の尽きでした。
その二ヵ月後、イベントのキックオフ・ミーティングに参加してみると、一度も「うん」と言わないままに「総合演出の伊藤さんです」紹介をされ、あろうことか自分も「どうも、総合演出の伊藤です」のせられて自己紹介しており、今、思えば、あのミーティング、なぜか自分の両隣の席が編集部の美人女史達だったのですが…、気づいたら企画書と構成台本の執筆を約束していました。
それから、ただでさえ遅れがちで隔週化していたイトウの『週間ジャンクステージ』は、企画書と構成台本の作成に時間を割かれ月刊化。本番が近づくにつれ、スタッフや出演者との打ち合わせに時間をとられさらに時間はなくなっていったものの、本番当日にアップされるという、『特別号』の記事だけは、書こうと思っていた矢先にGの悲劇に見舞われ、、、、
詳細はこちらの「Gの悲劇」を是非読んでいただけると、わかりますが、
簡潔に言えば、「本番の10日前にウイルス性の急性胃腸炎にかかり、経験したこともないような激痛に苦しんだ」という出来事がありました。
その時の模様を、携帯で動画に納めたので、ここに貼り付けてみます。(PC用)
(万一見れない方←Adobe Flash Playerのインストールが必要です!)
携帯の方はここから見れますが、パケット量がすごいのであまりお勧めできません。
みどころとしては、
1、看病に駆けつけたJunk共演者の帯金嬢に撮影を命じつつ、激痛に苦しむイトウ
2、困惑しながらも撮影を始める帯金嬢
3、途中、過呼吸に苦しみペーパーバック(二酸化炭素を吸いなおす)をするイトウ
4、指先が痺れて曲がらないイトウ
5、撮影に興が乗り、苦しむイトウを無視して撮影しまくる帯金嬢
6、自ら撮影を命じておきながら、自分を気遣わない帯金嬢に怒りを覚えるイトウ
といった感じになっています。
撮影後、帯金嬢からは、「わたし、『蹴りたい背中』っていう小説のタイトルが大好きで、苦しんでる男の人の背中とかすごい蹴ってみたいんですけど、今のイトウさんは、マジ苦しみ過ぎなんで、ちょっとひくっていうか、正直あんま蹴りたくないです…ごめんなさい」という、完全に僕のキャパを突き抜けたレベルの謝罪を受けました。
そんな惨状からなんとか回復するのに3日の時間を要し、演劇チームは台本もないまま一週間前という大変な事態を迎えてしまったわけですが、、、それについては、また後日書くとしまして。
なによりも今は、「JunkStage 第一回公演」という言い訳を既に失ったイトウとしましては、いつまでもこの記事更新を、月刊化、隔月刊化しておくわけにはいきません。きちんと、「週間」でがんばっているライターのみなさんの背中は、遠く霞んで見えませんが…、できるかぎり前向きに善処していく方向で行きたいなと検討している所存ですので、これからも一つ、ご精読のほどを何卒よろしくお願いいたします。
とうとう式場選びに行くことになりました。
これまでに2度、この場をお借りして書いてきた、
『春に、飲んだときのノリで「絶対いつか結婚しようね」「うん、そうだね」ということになった』某女子。
彼女と夫婦を偽装してマンション見学に行くこと2棟。
(1、都内4280万円 2、武蔵野市内デザイナーズ・マンション3998万円)
「とか言って、なんか、もう、本当は付き合ってるんじゃないの? 微妙にいちゃいちゃしてるし」
みたいに、そろそろ思われる方のいらっしゃるかもしれません。思っていただければ光栄です。
そうやって、世界のすべての方が僕ら2人を誤解してくれるようになったとき、 偽装が偽装でなくなる日が来るのかもしれません。来たら来たで非常に困りますが。
今のところは、まだ「偽装」です。
ただ「偽装」と言えど、男女が熱の高い関係を維持していくためには、常に、より新しい、より強い刺激を求めていかざるを得ない、というのは通常のカップルと同じようです。
上記「武蔵野デザイナーズ・マンション」からの帰り道、女子が言いました。
「ねー、嘘でいいから式あげる?」
「え?」
「もしくは、嘘で、婚姻届け出すとか」
「それ、嘘じゃなくない?」
「うわ、テンション上がってきた!来週は、式場探しか中野区役所ね☆」
さすがに、公的機関を欺く覚悟はまだありません。
そのようなわけで、その次の週は、某・式場の斡旋会社が主催する、ブライダルフェア(@横浜バスツアー)に出かけることになりました。
申し込みしたホームページの触れ込みによれば
・創業40年、23,000組のカップルに式場をご紹介
・バスで回る無料見学会は、移動もスムース、ラックラク!
・式場でのランチ&ティータイムが付いてふたりで1000円ぽっきり
・見学会ならではの、模擬挙式・ドレス試着・料理試食会などがテンコ盛り!
・デート気分で見に来てネ!
各文言、文末に微妙なセンスを感じつつも、
「試食!?行く!」
という女子の高テンション。というか、1000円で女子と横浜デートなんてこの上なく安い。
勢いこんで、バスツアーを予約したわけですが。
当日、まさかの遅刻。
自分も女子も23区在住ですので、横浜に9:45集合はちょっと早いなー、思いつつもまあ大丈夫、タカをくくっていたらば、待ち合わせの新宿駅に女子が現われない。
電話してみると、「えへへ、ごめんね。さっき家出る寸前まで行ったんだけど、やり直しくらっちゃって」
なんぞそれ。なんぞ。可愛い女子には謎が多いぜ。つぶやいて、時間つぶしに駅構内の「東京ばな奈」や「黒ごまプリン」をじっくり見学。「今日は1000円以外使うものか」強い意志で銘菓をみつめながら女子を待つ30分。
結局予定より5本遅い東横線に乗り込んで、2人、一路横浜へ。
運良く特急に乗れたため、遅刻を謝るのも早々に始まった女子の「サボテンが生霊をはね返す」話に様々な意味で心奪われているうち横浜駅到着。
お、間に合うか、思ったのものの、サボテンの呪いで道に迷い15分遅れで現地着。
しかし、あたりを見回しても、その場にそれらしい人はいません。
「どうしよう、おいてかれちゃった?」いや大丈夫、右往左往、焦っていると 「あ、伊藤さん?」
声をかけてきたのはその辺のおばさんにしか見えない格好のその辺のおばさん?
「ちょっと待ってたのよー(語尾上がりめ)、さ、こっち、こっち」僕の腕を掴んで走り出します。
え、いきなりタメ口で何をなさる。「みなさんね、チャペル前で、待ってらっしゃるの」 もしや、斡旋会社の人ですか。てっきりマンション見学のように、スーツの社会人が出てくるものだと。
状況を把握しきれないまま、小走りに会場ホテルのロビーを突っ切り、「わたし、式場カウンセラーの丸林(仮名)です」おばさんが自己紹介。「どうも伊藤です。」腕、痛いです。「遅刻してマジサーセンした!!」なぜかバイト先みたいな女子の謝罪。「全然いいのよ、今始まるところだから」の割には、僕の腕をあり得ない力で引っ張っていく丸林女史。その早さにやや置いてかれる女子。最後は結局3人半ダッシュで、会場チャペル前の小部屋に駆け込みました。
駆け込んだ小部屋には、品の良い応接セットが数組あって、それに座るカップルずらり32組。壁際には、ケータリング・コーナーがあって、ジュースやコーヒーのポットにケーキ皿?
ソファに座り、女子がケータリングへ立とうとした瞬間、説明会がはじまりました。
「どうも、本日みなさんと一緒に式場をまわらせて頂く、丸林(仮名)でございます。まずは、みなさんに今日のツアースタッフ、カウンセラーをご紹介いたしますね」
で、出てきたのがまた、普通のおばちゃん追加で×5人
「なにあれー普通のおばちゃんじゃん!」
たしかに、なんだか親戚のおばちゃん心配で付いて来ちゃったわよ、的な風情の、親しみ?いや、もはやわざとそういう演出かもしれません。
「あたしさ、丸林さん?あんましょぼい格好だから、最初便所そうじかと思っちゃったぎゃはは」
遅れてきた上に私語を慎まない二人に対して、温かくも厳しい視線が注がれます。
ちょ、ちょっと空気やばそうだし空気読もう女子。
「ねえ、今ケータリング行って飲み物取ってきたら怒られるかなあ?」
怒られる。いや、たぶん怒られないけど、心の中ですごく怒ると思う。
「ぶ!ねえあの男の人、湘南乃風みたい」
そうだね。式場見学なのに、頭に手ぬぐい巻いて、おかしな人だね。あ、でも新婦の人は美人だよ。まあ×××(女子名)には負けるけどね☆ もう、シンタロウさ~ん。あはは。
気づいたら完全に、問題児カップルでした。
全12時間、3会場を見てまわる団体行動、スタート15分でこの目のつけられよう。
大丈夫かな、不安に思っていると、
「♪ ああー父さん、かあさ~ん ああ~ふふふふんふんふんふん~」
おそらく『ハッピーサマーウェディング』と思われる曲を口ずさみながら、女子がなにやら携帯メールにメモを取っています。何書いてるの?
「今日、あったこと、伊藤さんがJunkStageに書きやすいようにメモしてるの」
画面をのぞいてみれば「便所のおばさん、湘南乃風、たぶんヅラ」等の文字。
いい子だ。
ともあれ、女子の、メロディも歌詞もおぼろげなモー娘。をBGMに、式場見学ははじまりました。
当分続く
先日の飲みで「絶対いつか結婚しよう」ということになり、なぜか一緒にマンション見学に行った女子から、夜中1時に電話が掛かってきまして、
「もしもし、運命の人ですか~?」
「あ、はい、イトウです」
「あ、電話代あれなんで、そっちからかけ直してください」
「……。」
で、掛け直したら、
「新居みつかったから、見てみて。メールでホームページのアドレス送るから。じゃ、一回切るね」
「……。」
で、PCメールを開いたら、
「ぜったいに、ココがいい。」という本文に、某デザイナーズマンションの販促サイトのアドレスが貼付されてました。見てみると武蔵野市の某巨大新築マンションの最終分譲で、週末に予約制の見学会を開催するとかしないとか。
「見たら、電話ください」のメールが来たので、電話したら、
「見に行こう、買いに行こう!」
でも、「マンション見学」は一回JunkStage書いてるし、電車でこの子と遠出するのはなんだか…。
「今、伊藤さんの名前で見学会の予約入れたよー」
そうですか。
で、オレンジ色の中央線に並んで座って出かけたのですが。
このマンション、どこが気に入ったの?
「そりゃ、もちろんデザイナーズでしょ!あと耐震性」
「ズ?耐震性?」
「耐震なんとかがレベル2だって。それってすごいの?」
「どうだろ」
「伊藤さんちのマンション(賃貸)、あれでしょ偽装でしょう。姉歯」
「となりがね」
「ほんっと許せないよねー。地震で家具とかに潰されて死ぬのは嫌だって!なんで分からないのかな!」
「そうだねー」
国分寺だか国立だかの駅に着きまして、そこからはタクシー。
なのですが、二人とも今から見学に行くマンションの名前が思い出せない。
「どちらまで?」運転手さんに聞かれて女子、
「あのー、なんだっけ。なんとかなんとかっていうマンションです」
「?」
「いや、だからマンションを見に…行きたいんです!見学!」
それじゃ通じるわけないよ女子。
「ああ、<ク×ウン×ー×ン武蔵野>のモデルルーム見学会ですか?」
通じた!
「あ、それ。それでいいですよ」
すごい。何事にも慎重さを旨として当たる自分としては、この強引さに学びたいところもあります。
「わたしねー、大抵の事ってなんとかなると思ってるから。」
「ああー」
「マンションだって買えるよ、たぶん」
「うーん」
「買うのは伊藤さんだけどね」
「ああー」
「がんばってね」
「うーん」
そうこうしているうちに、車は<ク×ウン×ー×ン武蔵野>の「エントランス玄関」前に。エントランスと玄関て同じ意味じゃん?思う間もなくいらっしゃいませ!!お待ちしておりました!!こちらへどうぞ!!明らかにマンションなど買えそうにない、学生テイストの女子&タクシーの領収書をもらうのに必死な無職テイストの男子(実は劇作家兼俳優)を迎えるため、寒空に立ち尽くすスーツ姿の社会人6名。
そびえ立つ「エントランス玄関」は、ただただ来客を迎えるために特化された建物のようで、そこを通りぬけると中庭があった後、さらにロビーとクローク(!)が付設された「ウェルカム・ホール」。
マンションなのに、クローク?ロビー?「さっきのエントランス玄関、伊藤さん家より広いでしょー」この子はどうしてひそひそ話の声が大きいのか。こちらでお待ちください、と勧められたソファ様が置かれていらっしゃる床が大理石。ガラス張りの壁の向こうにはさらに中庭、そこを流れ落ちる滝(アクアテラスと言うらしい)。
「伊藤さん、滝だよー」待っててって言われたでしょ、どうして勝手に中庭に出て、滝に触って、滝に入ろうとしてるところに、偉そうなスーツの人が戻ってくるの。
「はっはっはー、良いですよねー滝」
ぜんぜん「良いですよねー」ではない目で女子の方をみながら、ご案内の方が施設の説明を始めます。24時間常駐の警備員、子供用プレイルーム、トレイニングジムに無線LAN完備の図書室、ゲスト用宿泊ルームにマッサージチェアルームetc.etc.無料で使えて、すごいんです、安いんです、ところでご家族はお二人だけですか?
きたきた、この質問。前回はドキドキしながら答えたけど、今日は目を見て言ってやろう。
言ってやった。
女子の目を見る。
恥ずかしそうにうつむく女子。はにかむ僕。
つられてはにかむご案内の方。
やった、共有!
この偽装結婚に、また一人共感者が増えました。
こうして、僕らの偽装はより本物に近づいていくのでしょう。永遠に近づき続けるだけかもですが。
「なるほどーいいですねー」なにがいいのか、コメントに困ったのか満面に微笑むご案内さん。「当マンションはですね、セキュリティも万全、公園も学校も近くて、お子さんをお育てになるには最高の環境ですよ」「まあー左様ですかぁ」顔を赤らめる女子。「じゃあ、伊藤さん、ね…」ね…じゃない。こんな見ず知らずの社会人さまの前でソフト下ネタしてる場合じゃない。というか、夫を苗字で呼ばない!「はっはっはー良いですねー」良くない。
「ところで、本日は何が決めてとなって、当マンションを見学いらしたんですか?」
「あのぉ、やっぱりデザイナーズです」
「ああー、なるほど。ですよね、いいですよねーデザイナーズマンション(笑)」
「えへへ(笑) デザイナーズもやっぱりこのマンションに住んでるんですか?」
「はっはっはー、それでは、まず1階の付帯施設から順番にご案内しますね。こちらです」
女子の不思議な質問を華麗にスルーしてご案内さんがご案内してくれたのは、ひとつひとつが瀟洒なインテリアでコーディネートされた付帯施設の数々。なかでもゲスト用宿泊ルームは、専用のジャグジーまでついていて、ちょっとした高級ホテル並み。
「こちらは、一泊5000円でご利用できます。ご実家の親御さんや遠方からのお客様などがいらした時にご利用ください」
「うちらも泊まれるの?」
「もちろん、マンションの住人の方でしたら、いつでもご利用になれます」
「いいねー、むしろここに住みたいねー。今日とか空いてないんですかぁー?」
「次のお部屋はトレイニング・ルームです」
ルームランナーの上で走るマダムあり、バランスボールに座るマダムあり、ストレッチをするマダムあり。
「ここってぇ、たとえば大きな声とか出しても平気ですか?」
「大丈夫ですよ。周りの迷惑にならない程度でしたら、基本的に、自由になんでもしていただけます。」
「じゃあ、えーと。歌は?」
「周りの迷惑にならない程度でしたら大丈夫です」
「じゃあ、踊りとかは?」
「周りの迷惑にならない程度でしたら大丈夫です」
「えへへ!えへへ!(興奮気味)」
「…そろそろお部屋の方を観にいきましょうか」
こうして、立派な会社人であるご案内さん(名刺をいただきました。×久保さんありがとうございました)の脳溝に、無用な愛(偽装)の爪痕をいくつも残しながら、マンション見学は進んでいきます。
後半へ続く
















