先日、まだ師走の頃でしたが、これまでに何度かこの場をお借りして書いてきた『飲んだときのノリで「絶対いつか結婚しようね」「うん、そうだね」ということになった』某女子から久々に電話がかかってきました。
「もしもし、イトウさんいますか?」
「いや、携帯だから」
「イトウさんはチャンスセンターに行きますか?」
「チャンスセンター?」
「今、バイト中で16時に終わるんで、17時にチャンスセンターに集合してください」
「え、それどこ?」
「わかりません、調べといてください」
「は?」
「今バイト中なんです、もう切っていいですか!」
「バイト中に電話して大丈夫なの?」
「ダメに決まってるでしょ!もう切りますよ!」
何故キレ気味なのかわからないまま切られた携帯をそのままに、検索窓を開いて入力&Enter、”チャンスセンター”に関するページがずらずら並びます。彼女との出会いがIT革命後で本当によかったです。
インターネットによると、一般に東京で”チャンスセンター”と言えば、「西銀座チャンスセンター」のことを指し、「日本で最も多くの年末ジャンボ1等を出すことから、全国から宝くじを求めてやって来る、宝くじファンなら誰でも知っている宝くじ売り場」なのだそうです。なるほど。
イトウは、宝くじなんか今まで買ったこともありません。宝くじで1等が出るのは「乗ってる飛行機が墜ちる確立より低い」みたいなことを言って、かたくなに購入を控えてきたのです。
ですが、ひとたび買うとなれば「絶対に当たらなきゃ嫌だ」という素直な気持ちも湧いてくるのが、イトウの臨機の応変さです。どうしたら「絶対に当たる」のか。グーグルさまに訊いてみました。
●自室の西側に黄色いものを置く
●トイレの便器をピカピカに磨き上げる
●トイレの蓋を絶対に開け放しにしない(ウン(運)が逃げるそうです)
●赤いものを着て売り場に行く
●一度に100枚以上買う
等が”鉄板”らしいです。なるほど。
どれもいろいろな理由でハードルの高い条件ですが、3億当たるというのだから仕方ありません。とりあえずユニットバスをピカピカにして、西側の窓にピカチュウの写真をプリントアウトしたものを貼りました。一度に100枚以上…はさすがに無理ですが、とにもかくにも赤いシャツを羽織り、銀座へと出かけます。
日比谷線を降りて地上に上がると、すぐ目の前にのぼりと人々の群れがありました。

今年のジャンボが発売してからだいぶ経つというのに、欲の皮の突っ張った善良な人々が角を曲がって100m近い列をなしていたのです。「夢を買う」なんていうと聞こえは良いですが、この場に並ぶ全員が心中に「3億3億」念じているかと思うとぞっとしません。皆、そこまでして当たりくじが欲しいのでしょうか。庶民たちのあさましさになかばあきれつつも、先に当たりくじを買われてはひとたまりもありません、イトウも慌てて列の後ろにならびます。
長い列の最後尾に着くと、ちょうど先の電話の女子も着いたところでした。
「おまたせ」
「ちょっと、超人々がならんでるんですけど!」
「まあねー、日本一らしいからね」
「聞いてないです」
「誰に?」
「誰にも!」
「うーん」
「クソさみい!」
会った瞬間に急角度で傾きはじめた女子の機嫌をどうしようと、オロオロあたりを見回していたら、”Docomo”のロゴが入ったジャンパーを着たお姉さんがやってきて「カイロでーす」ホッカイロ的なものと新製品のパンフ的なものが入った手提げ袋をくれました。
「なにこれ、ホッカイロじゃん!」
「ほんとだ、すごいね」
「ドコモやるな」
「やるねー」
「こんなん、3億当たったら絶対ドコモ買うじゃないですか」
「買うねー」
「イトウさんのホッカイロもください」
「うーん」
ひとまず持ち直した女子の機嫌に安堵しながら、列の前方を眺めると、警備のおじさん的な方が「ここから1時間待ちでーす」表情のない声で呼びかけていました。ディズニーランド並です。どちらにも夢がありますが、この列に並ぶ人の目はどこか曇りがちです。
「そういえば、結構久しぶりだよねー」
「あ、そうですか」
「最近は何してるの?」
「男遊び」
「へー、なんかすごいね」
「みんなおごってくれるんですよ」
「へえー」
「でもなんか、最後みんな怒るんです」
「そうなの?」
「おごってくれるって言うから、なんて良い人なんだろうって思ってついてくと、なんかみんな最後怒るんです」
「ああー」
「ひどくないですか?」
「ひどいねー(たぶん君が)」
そうこうしているうちに、警備のおじさん的な方がやってきて、最整列を促しながらこんなカードを手渡してきました。

妙にリアルな札束の画像が入った裏面に、否が応でも期待が膨らみます。
「今日わたし全財産はたいて買いますから」
「え、マジで?」
「今、財布に3000円と小銭しかないです」
「いや、ヤバくない?」
「ヤバいです。今月も家賃が払えなくて、」
「えー」
「大家から親に連絡行っちゃって、」
「うわー」
「だから、これ以上迷惑かけられないと思って。チャンスセンターに」
「うーん」
「がんばりましょう!」
「よしっ!」とすっかり腰を据えてならぶ覚悟ができたらしく、女子は背負っているリュックから、今月は板尾創路が表紙の文芸誌「本人」を取り出して読み始めました。「これ全巻持ってるんですよ。一冊だけ買い逃したんですけど」へえー、それは全巻じゃないねー。
女子が読んでいる「本人」を斜めから覗き読んだところ、それは某芸人の奥さんのエッセイで、一度はブレイクしたものの、すぐに下火になって家でゴロ寝している夫のせいで家計は火の車、結局刃物まで出てくるケンカになって二人は離婚…といった内容で、なかなかに面白い文章でした。
「結局この人たち、お金がないから別れたんですよね」
「まあ、ざっくり言うとねー」
「なんか悲しいですね」
「そうだねー」
「お金じゃないですよね、やっぱ」
「そうだねー」
そうこうしているうちに、だいぶ売り場が近づいてきました。

「どうしよう、近づいてきたよ?」
「3億当たったらどうする?」
「えー、わたしもう3億とか贅沢言わない、1億でいい」
「じゃあ1億当たったら?」
「え、うーんと、まず先月の家賃を払って、」
「ぜひ払って」
「で、これから先暮らすのに一生困らないだけのお金だけ別にわけて、」
「それって、いくら?」
「え、うーん6000万とか?」
「じゃあ、ОО (女子の名前)はさ、月にいくら使えたらだいたいいいの?」
「うーんと30万くらい?」
「じゃあ、それ1年で360万だよね」
「うん」
「ってことは、10年で3600万円でしょ、」
「え、10年でそんな!」
「30年で1億800万」
「どうしよう!わたし1億じゃ足りなかった!」

とうとう、自分たちが買う番がやってきました。西銀座チャンスセンター、1番窓口。
列の最後尾からここまで、きっちり1時間というところでしょうか。まずは、女子が全財産を握りしめ窓口へ。
「いらっしゃいませ」
「3億円あたるくじをください」
「はいー、連番ですか?バラですか?」
「へ?」
「連番ですか、バラですか?」
「どうしようイトウさん、どっち買えばいい?」
「3億は前後賞あわせてだから、連番じゃないと当たらないよ」
「え、じゃあ連番じゃなきゃだめじゃん、3億円当たる連番!」
「はいありがとうございます、3000円です」
「くぅー!3000円!」
その後、イトウも連番できっちり10枚を買い、

ようやく金欲にまみれた善良な人混みから脱出することができました。あたりはすっかり暗くなって、寒さが身に沁みます。冬の寒空に1時間強の野ざらし、これだけの労力を強いられて当たらなかったら、いくら温厚なイトウでも怒りださずにいられません。ごちゃごちゃ言わずに黙って当たって欲しいです。
「買えたね」
「買えたねー」
「わたし、今年最後になって、やっと人生にとって何か意味のあることができた気がします」
「そっかー」
「えへへ」
「うんうん」
「イトウさんおなかすかない?」
「すいたねー」
「わたし、ハンバーグが食べたいです。牛肉の」
「そっかー」
「いきますか?」
「うーん、でもきみたしか全財産、」
「イトウさん、わたしハンバーグが食べたいです、とても。牛肉の」
「うーん」
「せっかくの銀座ですよ?」
「あ、でもごめん、イトウもお金おろし忘れてて今いくらも無いから、ほら」
「じゃあ銀行いきましょう、りそなでしたっけ?」
「え、うん。」
そして、銀座松坂屋横のりそな銀行で無事お金をおろした後、「ここでもいいですよー」と女子が言う三崎港直産(?)のお寿司屋で夕食をとり、明日バイトに行く交通費がないという彼女に3000円を貸し与え、家路につきました。
一日の収支に疑問を感じずにはいられないイトウでしたが、2010年こそは人生の黒字化転換を目指し、JALに負けじとがんばっていきたい所存です。今年も、何卒よろしくお願いいたします。
一昨日、電車に乗ったら女子小学生がずらりと座っていました。下校時間と重なったようです。最近の女子小生は服装も垢抜けていて足が長く、髪は月に一度以上切ってるんでしょう、手入れが行き届いていて、全体的に女子大生をそのまま小さくした印象です。小学生をそのまま大きくしたような風体の自分は肩身が狭い思いです。
「別れるのは絶対決めてるんだけど」
すぐとなりに座っていた小4~5くらいの子がとなりの子と話していました。なにやら恋バナ風です。イトウの子供時分は電車に1人で乗るのも恐ろしかったのに、今時のJSはあたりまえにPasmoを提げて恋バナ、たいしたものです。
「クリスマスあげるんでしょ」
「うん、でも、お正月なったらお年玉あるから、それで買うからあとであげるねって言う予定にして」
「えー、それクリスマスにならないよー」
「だから、クリスマスもらって」
「あげないとひどいって思われるよ」
「別れなかったらわたしもあげるよって」
「あげない気だこの人」
「お年玉あんまりなかったからあげないって言う」
「頭いいねー」
それは取込詐欺だよ、女子小学生。お兄さんも1回だけ同じ目にあったことがあるけど、一生しつこく恨まれるからやめた方がいいよ。レシートずっと取って置かれるよ。と、思いました。
女子小生に彼氏がいるのも珍しくはないという昨今、「こんな大人になって欲しくない」というのはよくありますが、「こんな子に大人になって欲しくない」と思う、師走のイトウです。イトウへのクリスマスプレゼントの送付方法は、ジャンクステージ編集部までお問い合わせください。贅沢は言えませんが、薄型テレビが好きです。来年もよろしくお願いいたします。
先日、10年連れ添った可愛いやつとお別れしました。

時代遅れのスケルトンボディにはしゃぎ過ぎなピンク色を纏って、機嫌を損ねると爆弾を投げつけてくるエキセントリックな彼女=iMac DV (ストロベリー)。メインPCとしての役割はもう5年以上前に終わっていたのですが、情が移って別れられずにいたのです。
思えば、メールもネットもブラインドタッチもみんな彼女で覚えました。
元旦なにげなく起動したら、「あけましておめでとうございます」改まった挨拶をされてびっくりしたのも良い思い出です。
下取りに出すため、中のデータを削除をしたり、移管し忘れていたデータをコピーしたりの作業中、ふと某女子の名前が記されたローマ字が目にとまりました。このiMacを購入した当時、自分が好意を寄せていた女子の名前でした。彼女の名前が「このコンピュータの名前」として、システムプロフィールに登録されていたのです。
意外と忘れてる人も多いみたいですが、パソコン本体にはそれぞれ名前が付けられます。
WindowsでもMacでも、買って最初に起動したとき諸々のセットアップをする画面で「このパソコンの名前」を決めるのコーナーがあります。
たいてい「my PC」とか「”持ち主のフルネーム”のコンピュータ」なんていう味気ない名前が初期設定で付いていて、そのまま変更しない人も多いみたいですが、自分はつい、そのときどきに好きな女子の名前を付けてしまいます。
なので、万一システムプロフィールを覗かれでもしたら、購入当時にイトウが好意を寄せていた女子の名前がまるっと分かってしまいます。大変危険です。
似たようなことで、中1のときひどい目にあいました。
当時僕が心血を注いでやっていたファミコンソフトで「サンサーラ・ナーガ」と「虹のシルクロード」という2つのRPGがあったのですが、このRPGというジャンルのゲームは、だいたい主人公とその仲間たちの名前を自由に設定できます。当然、中学生イトウは、その当時好意を寄せていた女子の名前をそこに付けていました。
ただ一つ問題があり、2つのゲームで付けていた女子の名前が違ったのです。
そこには自分でも大いに自己矛盾を感じながらゲームをプレイしていましたが、どっちが好きで誰が恋人なのか、そんなの簡単に割り切れるもんじゃありません、その先の人生に綿々と続くであろう深いテーマに取り組み始めた、イトウ弱冠12歳でした。
ですが、ある日この秘密が親友N谷くんの口からクラスメイトにばらされます。
「イトウ君、**さんとOOさんが好きらしいよ」
「ゲームに勝手に名前入れたんだって」
この手の話は中学生の大好物です、1日で学年中に広まりました。
名前が2人分あったのは、非常によくなかったようです。
**さんもOOさんも、以後、僕に対して非常に微妙な反応でした。
ただ好きな女子の名前をゲームに入れただけなのに、フタマタとネクラという二つの称号を背負って送らねばならなかったその後の学校生活…情報漏洩の恐ろしさたるや、現在の社会に通じるものがあります。
(ちなみに、上記2つのファミコンソフト「サンサーラ・ナーガ」と「虹のシルクロード」は、マニアックですが非常に良くできたゲームでした。普通RPGというと、「ドラゴンクエスト」とか「ファイナルファンタジー」等のように「複数の仲間たち」との「冒険活劇」が主流ですが、上記2つのタイトルは、「主人公とパートナー女子の2人きり」で「比較的しっぽり旅」をするという、好きな女子の名前を付けるにはうってつけの内容だったのです。「サンサーラ…」の方は、かの押井守氏が脚本・監修をやっていたりして、「人間はそんなに急速に強くなれない」という考えの元、主人公が一切レベルアップ等の成長をしなかったり、町の人間も全員殺すことが出来たり…、アナーキーな作りが非常に好きでした。)
そんな目にあいながらも、懲りずにめげず、いまだ好意を寄せる女子の名前を様々なシチュエーションで入力し続けているイトウです。
中には漏洩したら本当に危険だろうなというものもあります。
WEBメールやネット銀行のパスワード、クレジットカードのセキュリティキー、様々なサイトのログインIDなどです。
さすがに、女子のフルネームや生年月日ををそのまま使うのは危険なので、下記のようにしています。
パスワード=X(任意の女子の名前と生年月日)×a(鍵となる女子の名前)
たとえば、
とある「好意を寄せている女子の名前」をパスワード等に使いたいと思ったら、
それとは別の「”鍵”役になる(多くの場合、特に好意は寄せていない)女子の名前と生年月日」をそこに持って来て、
とある法則に従って二つをミックスした文字列をパスワード等として使う
といった感じです。
これなら、仮に誰かが「イトウが好意を寄せている女子が誰か」=Xをなんらかの方法で知ってしまったとしても、それをパスワードに復号するための「鍵となる女子は誰なのか」=aはイトウの心の中にしか存在しないため、なおかつ2つをミックスしてパスワードに変換する「とある法則」もイトウの頭の中にしかないので…まあまず安全です。
これは「公開鍵と秘密の鍵」という暗号方式で、ITの世界でも応用されている暗号化の技術だそうです。ちなんで名付けるなら、上記は「女子たちと秘密の鍵」暗号でしょうか。そんなに難しくありません。要は、パスワード一つにつき女子2人の名前を覚えていればいいのです。
日々、新しいIDやパスワードが増えていって覚えるのが大変、なんていう話をよく聞きますが、この方式ならパスワードを忘れる心配はありません。
男子は、一度好意を寄せた女子の名前や生年月日を簡単に忘れたりしないものです。
「好意をよせた女子の名前と生年月日」が、文字通り「財産」となって後の人生にちりばめられる「女子たちと秘密の鍵」暗号。真面目に実用的だと思うのですが、いかがでしょう。
亡くなった人のお骨から人造ダイヤを作って形見の指輪にしたりする葬儀ビジネスがありますが、まあそういう感覚です。
むかし、付き合っていた女子に「誕生日何が欲しい?お金ないんだけどさ」ときかれたので、「男ともだちが欲しい」と答えたことがありました。そしたら、なぜか「そういうんじゃなくてさ、面倒くさいからリアルに答えてくんない?」とキレ気味に言い返されたので、ケンカになり、とても腹が立ったので大声を出したら女子がびっくりして泣いてしまい、お詫びに焼肉をおごらされました。
自分には男ともだちがほとんどいません。
学生時代にはまだ数人、ご飯を食べたりゲームをする相手がすぐ会える距離に住んでいたのですが、2009年現在、県をまたがなければそういう男子には会えません。
気づいたらそうなってました。原因はわかりません。ですが、ふと何も用事がない日や時間のできたとき、飲みに行こうとか、気軽に誘えるような男子の連絡先が携帯メモリにまるで入っていないのです。難儀なことです。
正直、女子という人種のことは大好きに思っているのですが、自分は男なので、ともだちとしてやっていくには何かと不便があります。成人した男女の間には、終電の壁、割り勘の壁、吉牛の壁、ヒールを履いている時の徒歩圏の壁等等、無数の障害が立ちはだかるのです。
これらを乗り越えるのに必要なのは「愛の力」に他なりません。ですが、あくまでそれは恋仲同士の話です。ともだち同士でそうはいきません。そもそも「愛の力」に頼らないからこその「ともだち同士」なわけですし、そんなになんでもかんでも愛の力に頼っていたら愛の神様に怒られます。
「なんか女子のともだちしかいないんだよね…」パッと見よりは切羽詰った気持ちで相談しているのに、大抵は「ほんとイトウさんはエロいんだから」そんな反応が返ってきます。違う、お前がともだちになってくれればいいのにって言ってるんだよ、という切ない願いがどうして暗に伝わらないのでしょう。男子の鈍感さにはヤキモキしっぱなしです。
(あと、もうひとつ声を大にして言いたいのは「男ともだちの多いヤツの方が絶対エロい」ということです。 彼らにくらべたら、イトウのエロさなんて赤子の手でひねられる程度です。)
先日、平日の午前中にNHK教育をなんとなし見ていたら「ともだちの作り方」なる番組がやっていました。おそらく小学校低学年向けの放送だったのですが、曰く「自分から話しかけてみよう」「自分のしたい話ばかりしてはダメです」「あいづちは、いろいろな言葉でたくさん」等等、なかなかに含蓄の深い内容です。
「練習してみよう!」の合図で、児童たちが「なるほど!」「なんと!」「さすが!」一斉に反復する姿には「故・竹下登首相か!」という思いもよぎらなくはなくなかったですが、大事なことだと思いました。この番組は、確実に、昼休みに一人で弁当を食べなければならない未来の中学生たちを何人かは救っているはずです。
同じように、一人で吉牛や松屋に入るしかないイトウのような男子に向けて「男ともだちの作り方」も放送してくれないものでしょうか。
ちなみに、自分は格闘技はあまり観ません。サッカーやF1も観ないし、週間ジャンプは立ち読みぐらいしますが、同じ漫画誌ならアフタヌーンとかの方が好きです。バイクには乗る気も免許もありません。タバコを吸う人は苦手です。プレステはこの前1を不燃ゴミで捨てました。ドラクエも5までしかやってません。アキバ文化には一目置きますが、オタクの仲間はまだまだモテない時代なので距離を置きたい年頃です。キャンプが趣味ですが、女子抜きでは行きません。釣りもしません。麻雀は好きですが点数計算ができません。布団カバーが花柄です。
こんな僕でよかったら、ともだちになってください。
これからも何卒よろしくお願いいたします。
只今、作/演出/主演/公演中の伊藤です。
小屋入り前日に足の甲を骨折しましたが、お医者に「主役なので代役が立てられないので、今日中に歩けるようにしてください」「無理です」「それが無理です」と頼んだ伊藤です。
無理矢理歩けるギブスを作ってくれたお医者に感謝しつつ、ギブスをブーツに徹夜で偽装してくれた某女子に感謝しつつ、幸い観客に気づかれずにfull出演しています。
3ver、各3話、全9話のイトウが主役の女子の衣装が可愛い公演です。
文字通り骨の折れる公演となりました。
また、同じJUNKSTAGE内の石川ふくろうさんから、ロボットアートをお借りしての、一種のコラボレーション公演です。JUNKSTAGEがなければ実現しなかっただろう公演で感謝観劇です。もっと記事を書こうという気にもなろうというものです(→担当さま)
ぜひ、ご都合のよろしい方とそれ以外の皆様は万難排してご来場ください。
●ご予約はこちらへ
http://
↓各WEB媒体に公演のPRが載ってます。
●男性のアノ妄想が実現!? 女優ら来社し笑顔でPR
●YAHOOニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090625-00000021-ykf-ent●ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/gei/200906/g2009062508.html●mixiニュース
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=878815&media_id=43
「自分で可愛いと思う写真を、僕のPCアドレスへ至急送ってください」
呼びかけに集まった写真たちを、夜な夜な悶々といじくりまわして下のようなものを作りました。
自分が6/30~7/5の期間に主催、作、演出、主演(!?)する公演のフライヤーです。
アイコラ等は門外漢なので、その道に詳しい人に訊いて、また直すかもしれません。
公演は、「ナイスストーカー認定試験」という体裁で、「女子試験官」が出題する問題の解答を考えてもらう、という趣向の演劇です。「試験」はもう始まっていて、最初の問題「試験会場はどこか?」に始まり、次々に問題を出題しています。 一問でも「世界で一番最初に」正解すると、特待生受験票(公演の無料招待券)等がもらえる手筈になってます。
詳細は
公式ホームページ http://www.nice-stalker.com/pc/pc_top.html
(携帯サイトはhttp://www.nice-stalker.com/mobile/index.html)
にありますが、ある意味実験的な企画なので、気軽にたくさんの人に参加して欲しいと思っています。
7.2mのロボが火を噴くらしいから観に行くって言ったら観に行く? と言ったらほいほい付いて来た、劇団「犬と串」主宰のモラルこと森山春彦くんと、永遠に原石な女優帯金嬢を伴って、「六本木アートナイト」というイベントに行ってきました。という普通の日記です。
どんなイベントなのかは、Junkstageきってのアート男子リツさんが記しているようですので、そちらに譲りますが、早い話が、六本木の街全体をキャンバスにして、日没から日の出までの闇の時間、夜を徹してアートしましょうという、なんだか非常にモテそうなイベントです。
2009/3/28@六本木
「あ、なんかイトウさんの好きそうな店がありますよ」
(※六本木アートナイトとは多分無関係なお店です)
「あのね、この際ハッキリ言っておくけど、イトウはロリコンじゃないよ」
「え、でもこの前『大橋のぞみ』が好きだって言って、Junkの水野さんどん引きだったじゃないですか?」
「だから、それはもっと宮崎駿的なアレだから」
「イトウさん、店の中のぞきこみ過ぎっす」
「なんだ、店名以外は普通のカフェか」
「あきらか、がっかりしてるじゃないすか」
「しかし寒いっすね」
「ヒルズってほんとにこっちなんですか?」
「うーん、地図ではまっすぐなんだけどね」
「全然アート無いとですよ」
「うーん」
「なんか二人、不倫旅行みたいな絵になってるよ」
「え、アート?アート?」
「これ展示なんすかね?」
「その割にはみんなスルーしてるなあ」
「とりあえず、記念撮影しましょう!」
「なんかさ、キャプションとかもないし、人々もスルーしてるし、展示じゃないんじゃないかな」
「え、じゃあ普段から六本木はこんなんなんですか? どんだけセレブなんですか」
「まあ、ただの木ですら、あんだけ光らされてるわけですからね」
「え、これって、いつもこんなに光ってるの、六本木は?」
「らしいっすよ」
「金余ってんなー」
「ルイビトン!」
「ルイビトン!」
「誰も写真撮ってないっすね」
「まあルイビトンは」
「この上、マンションなんすね」
「みたいだねえ」
「マンションの1Fは普通スーパーでしょ?」
「まあ、ヒルズだしねえ」
「この時間(23:00過ぎ)に店開いてるってことは、24時間なんすか?」
「うーん、夜中に急に『ルイビトン行きて~、開いてて良かった~』みたいな…」
「皆無っす」
「ジーンズメイトですら24hの意味わかんないのに」
「便利すけどね、ジーンズメイト。急に衣装必要なときとか」
「ていうか、ヒルズってどこ?」
「目の前っすよ」
「おおー」
「堀江さ~ん!」
「いないよ、もう」
「ロボってあれっすかね?」
「そうそう!これだ、火噴くんだよ」
「でも、なんかみんな、 ↓ 全然見てないですよ?」
「誰ですか、このおじさん」
「うーん、作った人?」
「あ、なんか、あっちのがジャイアントとらやんで、こっちのがとらやんみたいっすね」
「とらやん?」
「はい、あのロボ」
「なんか、、、チェルノブイリの、防護服の…パロディ、、、だね」
「ああー。ホントすね、キノコ雲とか…」
「とがってるなー」
「六本木、意外とやりますね」
「ていうか、引くわ…」
「面白いけどねー」
「なんか、みんなパンフっていうか、ガイドブック?みたいの持っますね?」
「あれどこでくれるのかな?」
「ちょっと、探してくるわ」
(つづく)
1/19の夜に帰宅した途端、「永遠に原石」女優・帯金嬢から電話が掛かってきまして、
「イトウさん、今からセンター試験が始まるんで至急駆けつけてください!!」
と、受話器越しいつになく切羽詰まった声で言うので、
「イヤです」
と答えたところ、
「急いでください!!」
と言うので、
「イヤです」
と答えたところ、
「奈々さんに電話換わりますね!!」
と言って、「どんな芝居でも物の怪演技」女優・内山嬢が電話に出まして、
「イトウさん、今から対抗戦でセンター試験をやるらしいんで、来(こ)らっしゃったら良いじゃないですか?」
と、言うので、
「対抗戦て他に誰かいるの?」
と聞いたところ、
「えーとですね、あと美香と大塩くん(劇団北京蝶々主宰)と、美香の彼氏だかなんだかみたいな人が来るらしいですよ。来らっしゃったら良いと思いますよ?」
と言うので、
「でも俺、明日朝早いし夕飯も食べてないしやらなきゃいけない仕事もあるから」
と答えたところ、
「由香利に換わりますね」
と言って、「最近金髪にしてから、行く末は飯島愛だと所属劇団内で陰口を叩かれているらしい」女優・帯金嬢が電話に出まして、
「ご飯がまだなんですね。じゃあ作ります。急いでください!!」
と言って電話を「自分の自転車をポチと名付けて餌までやっているらしい」女優・内山嬢に換わって、
「遅くとも22:30までに付いてください。それ以上待たされると、私(わたくし)が眠くなってしまうので」
と言うので、
「その時間から、センター試験なんてやったら確実に俺終電ないんだけど?」
と聞くと、
「この家には、私と由香利の持っている二台もの自転車があります」
と、中学英語の日本語訳みたいな口調で答えるので、
「チャリでクソ夜中にクソ寒い中をクソ長い距離走って帰れと?」
と穏やかに尋ねたところ、
「由香利と美香は朝まで飲むかもと言ってますよ?私は試験が終わったら寝ますけど」
と言うので、
「でも、俺ほんと明日朝早いから」
と、もう半分諦めた感じの声で答えたら、
「私も明日はバイトです」
と言って電話が切られたので、今帰宅したばかりの自宅を出て、電車に飛び乗り、試験会場である通称チャリTハウス(ルームシェアで住んでいる三人の女優が、みんな劇団チャリ企画に所属、もしくは所属していたことがあるから)に向かいました。
試験会場の玄関を開けて、ダイニングキッチン(2嬢半)に入ると、「遅すぎる思春期」女優・小杉美香嬢がシチューを煮ていました。
「お、いい匂いだね!何作ってるの?」
尋ねたところ、
「あ、彼氏が来るんで…えへへ。イトウさんのじゃないです。イトウさんのご飯は、さっき由香利さんが適当に作ってました」
と言うので、シチューをくれるまで君の顔をみつめ続けるよ、という意味を込めた微笑みでみつめ続けていたところ、味見用の皿みたいな(非常に小さい)のによそってくれたので、
「うわ、すごい美味しいね!」
本気で美味しかったのでお世辞抜きで褒めたのに、「無理してタバコも吸う」女優・小杉嬢は、
「えへへ…彼氏が来るんで」
と言ったきり、二度とイトウにシチューをくれませんでした。
試験会場である帯金嬢ルームに入室すると、帯金嬢がちゃぶ台にパスタの皿をのせて、それらを食べろと言ってきました。盛り付けと言うよりは「ぶっこんだ」という風情の男らしい麺類を指して、
「これかけると美味いっすよ」
と言って「味塩コショウ」を差し出すので、言われるがままにかけて食してみれば、案外に美味しく、ああ、味塩コショウとはおいしいものなんだなあ、しみじみ思ったのでした。
「あれ、内山さんは?」
と姿の見えない内山嬢のことを尋ねたところ、
「ああ、試験に備えて寝るって言って、部屋に戻りました」
と言うので、
「え?それ本当に起きるの?」
と聞いたところ、
「さあ?」
と言うので、
「大塩くん(劇団北京蝶々主宰)は?」
と姿の見えない大塩氏のことを尋ねたところ、
「いや、来るって行ってたんですけど、その後電話が繋がんなくなっちゃって…たぶん寝てるんじゃないですかね?」
と言うので、
「美香の彼氏(だかなんだかみたいな人)は?」
と姿の見えない美香の彼氏だかなんだかみたいな人のことを尋ねたところ、
「最近会ってくれないって、美香が嘆いてました」
と言うので、
「え、じゃあ男誰も来ないじゃん?」
と聞くと、
「そうっすね。じゃあハーレムじゃないですか?良かったじゃないですか」
と言うので、
「ほんとに試験はやるんだよね?」
と聞くと、
「試験はやります」
あ、そこは決定なんだ、という感じにキッパリと言うので、
「じゃあ、早くやろうよ」
と言うと、
「あたしちょっと勉強してきます」
と言って帯金嬢は隣の部屋(美香嬢ルーム)に去っていきました。
そこから1時間あまりした、日付変わって01:10、いつの間に現れたのか、内山嬢が試験問題を配り始めました。どうやら、今日は「国語」だけの勝負のようです。
「え、美香、彼氏は?結局来ないの?」
と、一応尋ねたところ、
「そのことには…もう触れないでください!」
と思春期特有の繊細さで、心なしか目に涙も溜めていたので、
「え、美香の彼氏は今日はもう来なそうなの?」
と追い討ちをかけます。
シチューをくれなかったせいではありません。
対抗戦だから、どうゆうペアにしようか?
自慢じゃありませんが、イトウはほとんど他の教科は勉強せずに、国語の得点力だけで大学に受かったようなものですというのが自慢です。イトウと組めば圧倒的に有利です。4年前にやったセンター試験大会(国語のみ)でも、内山嬢に8点差(一問8点)を付けて勝ちました。俺と組みたい奴、この指とまれ。
という感じで募集したところ、
「じゃあジャンケンで分けましょう」
という内山嬢の案が採用され、あっさりと「イトウ-帯金」ペア、「内山-小杉」ペアが結成されました。
はじめ!の合図で試験が開始されます。
皆、昔取った杵柄、それでも問題を前にすれば受験生の血が騒ぎます。
もちろん、長文読解を長文から読み始めるような素人はこの部屋にいません。腐っても皆元受験戦士。先に問題文とその選択肢に目を通してから長文を効率良く読むのです。そして、そこからは各人、オリジナルの必勝メソッド、キーワードを囲みながら読む者あり…一段落丸々消すものあり…。ザシュっザシュっ!鉛筆の音だけが響き渡ります。
そしてあっという間に、残り時間は40分になった頃。
小杉嬢が、ばっと答案をひっくり返して隣室に去って行きました。
何が起こった!?
試験会場に走る緊張。
しばらくあって、
「どうして*****++@><+:***のよっ!!??」
深夜のハウスに一瞬響いて消えた怒声。
どうやら、彼氏だかなんだかの人と電話をしているようです。
残された3人は思いました。
「しめしめ、これで一人脱落」
とうとう小杉嬢は試験終了の時間まで戻って来ませんでした。
そして、長いようで短かった100分間が終わり、いよいよ答え合わせです。
注目の成績発表は、以下の通りでした。
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イトウ |
帯金 |
内山 |
小杉 |
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現代論説文 |
42 |
26 |
46 |
42 |
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現代物語文 |
35 |
34 |
46 |
50 |
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古文 |
36 |
30 |
40 |
31 |
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漢文 |
24 |
42 |
25 |
34 |
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合計点 |
137 |
132 |
157 |
157 |
「なんすか、伊藤さんマジ口だけじゃないっすかー?うっわー組む人失敗したーー!!」
「いや、小説で一ページ見逃してやり忘れたのと、漢文がごにょごにょ…」
「この口だけ野郎!!」
「でも↑点数から言って、由香利さんと組んだ人は必ず負けた運命ですよね?」
「私、朝バイトなんで、もう眠いんで、寝ます」
「つうか、美香、なんで途中で出てったのにこんなにできてんの!?ずるくない!?」
「たしかに、俺も美香は脱落だなって思ってた」
「え?なんでですか?解き終わったから出ただけですよ」
「キーーー!!!」
「美香すごいわ」
「私、高校大学エスカレーターだったんで、受験問題って初めてやりました。楽しかったです」
「え、マジ!?」
「嘘~?」
「いやあ。でも伊藤さん、ほんと口ほどにもありませんでしたね」
それから、美香の恋バナを聞いたり、美香おススメの「テニスの王子様ミュージカル版の役者達の滑舌が悪すぎて歌詞が全部下ネタに聞こえるというニコニコ動画」を見て(2回)爆笑したり、美香がその下ネタを自分でつぶやいて自分でウケたりしてるのを、「そういうのはあまり笑えない」という温かくも厳しい目で見たりしているうちに朝になったので、電車に乗って、仕事に行きました。眠かったです。
口ほどにもない国語力の劇作家イトウですが、皆様何卒、これからもよろしくお願いいたします。
①初めてもらったのは中1のときでした。
名前だけじゃ顔も分からない隣の組の女子からです。
初めての体験に口が聞けなくなっていると、メッセンジャー役の子が「なんで返事してあげないの、伸ちゃん最悪!」詰め寄ってきたので、怖くなって逃げました。
文面は「小5のときから好きでした」とか、ほぼ内容の無い「星の話」等、工夫のないものでしたが、当時の僕は嬉しくて、日に3度は読み返してました。ひょっとすると中2、中3になってからも読んでたかもしれません。今でもときどき読み返します。
その後も、彼女からは一定の期間を置いて3通の手紙が届き、都合4通のラブレターをもらいました。5通目はいつ来るのか、楽しみにしていたのですが、とうとう届きませんでした。
「あれだけ自分のことを好きだなんだ書いておいて、たった半年反応が無いくらいで諦めるなんて!?」
憤りを隠せませんでした。
②中2のときももらいました。
汚く折られたルーズリーフを開くと、ツガイの小鳥が描かれたシールが貼ってあり、「これは 私といとうくんです!」矢印されて書いてあります。
彼女は14才にして鼻を垂らし、毛髪を良くわからない油でパサパサさせていたので、当時で言う「シカト(無視)」を受けていました。ですが、生徒会副会長にして、絵に描いたような優等生だったイトウは、教師が目の前にいるときだけ、彼女と口をきいてあげていたのです。
それを、何かの救世と勘違いしたのか、上記のような手紙を僕に渡してきたわけです。残念ながら、教師の目の届かない放課後のこと、内申書に響かない親切を施す器量は僕にありませんでした。リアルに胸の痛む思い出です。幸せになっていて欲しいです。
③ハガキでもらったこともあります。
「英和祭に来てくれてありがとう。私は伸太朗君のことがとても好きですLOVE。今度二人で遊びにいきましょうLOVE。」
彼女と出会ったのは、某女子高の文化祭。
「向こうの女子たちとゴハン約束してるから。こっちも何人か連れて図書室前で12時半に待ち合わせな。俺は行けないけど」入場券を譲ってくれた先輩の男気に、尊敬の念を禁じ得なかったのも束の間、待ち合わせに現われた女子たちの容姿に遺憾の意を禁じえなかった男子6人。
ゴハン屋に向かう道すがら半数の男子が走って逃げ去るというアクシデントに見舞われながらも、カラオケ、ボーリングと、最後まで彼女達をもてなし帰した自分は男子の鑑だと思います。自分で言うのも難ですが、こういう、女子に対して分け隔てのないところ、もう少し神様に褒めてもらいたい。
ある日帰宅して、件のラブレター(葉書き)が自宅のテーブルに置かれているのをみつけ、イトウはどんなに決まりの悪かったことでしょう。夕飯の準備をする母親の背中が心なしかニヤケているのです。
一夜明けてからも「何と言って断ろう、いやいっそ付き合うべきか」挙動不審に渡り廊下をウロウロする僕を見て、級友の一人が言いました。「おう、手紙もう届いたか?」「え?」「伸太朗君のことが好きですLOVE~」
おかしいとは思ったのです。
女子にしては下手すぎる字。
やたらと語尾につくLOVE。
その文面を囲む「~・~LOVE~・~LOVE~・~」愛情過剰な赤ペン罫線。
裏面にプリントされた、雄しべと雌しべの異様に主張された露草の写真。
④携帯を手にしてからというもの、手紙をやりとりする機会も減りました。
20世紀末までうっかり携帯を持たずに過ごしてしまったイトウですが、「現代人」という曲の中で♪携帯持たなきゃイマドキ恋はできません、というのがあって、慌てて購入したのを思い出します。
やはり具体的に肉筆の乗った手紙とは一線を画すものがありますが、送ってすぐ届くという意味では、デート後に一言メール…みたいなのも「後朝の文(きぬぎぬのふみ)」のようで趣は深いです。メールも後朝も、内容よりその届く時刻によって、思いの深さが分かるというものですし、♪離れてたって以心電心、というやつです。
そんなメールの機微にも慣れた頃、とある飲み会で、たいへん様子の良い女子と出会いました。聞くところによると「彼氏と別れたばかり」なのだとか。なるほど、わかります、でもよかったら今度デートしましょう。といった感じでメアドを交換したのですが、そのアドレスが下記のような感じでした。
「daisuki-love●●●-kun@t.vodafone.ne.jp」
(公開しても支障が無いよう、大部分イトウが改変してます。)
●●●部分は明らかに、別の男子(おそらく元カレ)の名前です。
言うまでもなく、この女子とそれ以上の進展はありませんでした。
それからしばらく経って、このアドレスへ自分が出演している公演の案内メール等送ってみたところ、宛先不明ではね返ってきました。新しい「daisuki-love」君をみつけて、アドレスを変更したのでしょうか?
だとしたら、大変結構なことだと思います。新しい幸せに向かって歩みだした彼女を、草葉の蔭で応援もしましょう。ただ願わくば、一斉送信でも構いません、その新アドレス、僕にも教えてはくださりませんでしょうか。










