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2009/08/26

ミルク至上主義旋風が巻き起こった頃を考察してみたい。
その世代に生きていなかったわたしの、あくまで想像だ。

それは今の団塊世代が子育てをしてる頃だと思う。”もったいない”がダサくて時代遅れ、”使い捨て”がかっこよくて最先端になった時代。
核家族化が進み、父親は企業戦士と言われ、母親は専業主婦が当たり前。
経済成長期真っ只中で、働けば働くほど豊かになると信じていられた頃。
自宅での出産から、病院での出産へと移行していった頃。

わたしが子どもの頃もその名残はあったが、欧米への憧れがとても強かったと思う。
今や「アメリカ西海岸で大人気!」とか言っても、「ふーん。西海岸のどこだよ」と思うのが普通だと思うけど、当時は欧米コンプレックスで、欧米のやり方がなんでも素晴らしいと思われていたように感じる。
そんな中で医療や子育てさえも、欧米のやり方をなんでもかんでも真似してたんじゃないかと思う。

欧米人の体格がいいのはミルクだからだ。
自宅のようなところではなく、無菌管理された病院で出産する方がよいに決まってる。

そんな意識を、医者も、当時の母親たちも、みんな持ってしまっていたんじゃないかとわたしは考えている。
(実際、その世代の医者って、二言目には「ミルク」と言うし)
病院での出産は、昔のテレビで見るように、新生児室にずらっと並べた保育器に、赤ちゃんは母親に抱っこされることもなく眠らされているあの光景が当たり前。
お母さんは決まった時間にだけおっぱいをあげに授乳室へ行き、その時間だけ赤ちゃんと会える。
母乳なんて出なきゃ出ないで「ミルクを足しましょう」とミルクを足し、「出てないですね」と出ない頃から言われ続けて母親も自分は母乳が出ないのだと思い込みおっぱいの回数は減り、ミルクばかりになっていく。
病院で出産するのが当たり前になったことで、出産の医療化はどんどん進んでいったのだと思う。

つまり「おっぱい」がお腹だけでなく心も満たすもののはずなのに、栄養源としだけとらえ「ミルクをあげた方が育つ」とされ、さらに欧米コンポレックスがそれを増長させた。
さらに、核家族化が進んだことで産後の母親への負担が増えたことも、要因ではないかと思う。
添い寝という素晴らしい日本の文化も、おしゃれ素敵なベビーベッドにとって代わられ。
ゴムくさい人口乳首をくわえさせられ、哺乳類のくせにお母さんのおっぱいではなく他の動物のおっぱいを飲ませられる。

考えてみてほしい。
赤ちゃんは10ヶ月もお腹の中で、お母さんの体温とお母さんの匂いにぎゅーっと包まれて生きていたのだ。
今度はその腕に抱っこしてもらえると期待して産まれてきたのに、おっぱいはもらえない、「抱き癖がつく」と言われて抱っこもしてもらい、となったらどれほど不安なのだろうか。
視力がはっきりしない赤ちゃんは嗅覚に優れ、産まれて3日もすれば母親の匂いをかぎ分け、母親のおっぱいを探すことができるのにそんな扱いをされたら、あなたはさみしいと思わないだろうか?

続く

2009/08/26 08:27 | 母乳育児 | No Comments