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2009/03/20

さて、無事に赤子が誕生!
メデタイ! へその緒を切って、疲れた、おやすみなさい……
というわけにはいかない。

わたしは陣痛中にへんに力みすぎていたので、太ももの裏側と内側と奥歯の筋肉から首筋にかけて震える。
脚はブルブル。奥歯はガチガチ(寒いわけではない)。
そんなわたしのところへ、赤子が。
顔色の悪い(まだ全身にきれいに血が通ってないみたい)、不思議な生き物(お腹の中に居た実感がない)が腕の中に。
「ほげーほぎゃー」と泣きわめいている、濡れた生き物。
まだ産んだという実感はあまりないものの、本当に生き物がお腹の中に居たのだとわかる。
「産まれてきてくれてありがとう」と本当に、心底思う。
当然のことながら羊水の中に居たので、においをかいで、「羊水くさいよ、ミルクのにおいしないよ」と旦那様に言ってみる。

さて。あまり語られる事がありませんが、出産には「後産」と言われるものがあります。
赤子を出産後、不要になった胎盤と子宮内膜を体内に排出する。
胎盤と卵膜を合わせた重さは500g前後。強大なレバーのようなものでした。
実はこの後産をいつしたのか覚えていない(笑)
赤子を出産後、数分でするものらしいのですが(たぶんカンガルーケア中)。

そしてカンガルーケア後(なんかそろそろもういいかな、という雰囲気になると終了)、へその緒こと臍帯(さいたい)を切ります。
嫌がってた旦那様に「あたしかこんなにがんばって産んだのに、切らないなら一生恨む」と脅し、無事、切ってもらう。
感触はたぶん腸を切っているような感じ。弾力のある、ゴムを切っている感じらしい。ちょきっと簡単には切れず、じょきじょきと何度かはさみを入れるようにして切ります。
切ると、赤子と母体は完全に別々となります。
赤子は体重測定やら、身長測定やら五体満足かどうかとか、骨などに奇形がないか、反射反応に異常がないか、酸素量がどうかなどのチェックへ。
母体は、後産した胎盤や卵膜に足りないものがないのかチェックしてる助産師さんを観察したりしています。
この時点で、わたしは結構余裕があって、「あと2人くらいは産める」とか思っていた(笑)
脚ガクガクだったんですが。
そして「レバーみたいですね」と助産師さんに言うと、「そうそう。これが子宮内膜よー。こうやって胎盤があって、赤ちゃんがこの中に入っているのよ」と、薄い伸びの良い膜をびよーんと伸ばして見せてくれたり。「ほら、ここからへその緒で繋がってるの」と見せてくれたり。
これ、絶対に病院ではできない。病院ではカンガルーケアをしないところの方が多いし、あまり楽しいものでもないので、胎盤なんかも見ることはない。
だいたいお父さんは分娩室の外に出されるか、赤子の体重測定などの見学をしているらしい。
しかも病院では会陰切開(赤子の頭が出てくる時に切れてしまう確立が高いので、先に切ってしまう。麻酔なし)の確立が高いので、出産後は麻酔なしで縫われる。
会陰切開をするれば、当然出血が伴うので、出産→急いでへその緒を切る→沐浴(お風呂)→やっと母親のところへ、という流れになることが多い。
赤子は血まみれで産まれてくるようなイメージがある人もいるかと思いますが、実際は羊水まみれなだけなので、血はついてません。
ちなみに会陰切開、切れないようにオイルを塗ったりのケアや、出産前にマッサージすることで切れにくくすることができるし、実際のところは自然に任せたほうが傷口の再生も早いらしい、という意見もある。

さて、一通り後産チェックが終わると、妊婦はおむつをつけられる…(恥)。
子宮内では胎盤がはがれおちた部分は傷となっていて、そこからの出血や出産によりはがれ落ちた子宮内膜、産道の傷跡からの分泌物などが生理のようにでてきます。
これを「悪露(おろ)」と言います。
この量が、産後2日位は量も多いので(わたしの場合、生理の一番多い日の倍以上でした)おむつの上に、悪露用のナプキンを重ねて、2時間くらい赤子を抱っこして睡眠。
わたしはうとうとしたり、友達やJunkStageスタッフや知り合いのライターさんに出産報告メールを送りまくってました(AM5時すぎ。失礼しました)。
病院だと、この時点で分娩室に寝たまま、ひとりでいる場合が多いようです。赤子は別室。
その後、悪露の量などを確認して、入院している部屋へ移動します。
わたしの出産した助産院の場合、移動するのが嫌なら入院する部屋での出産も可能。
病院だと、なぜか、助産師が同行してのトイレや悪露や会陰切開の傷の手当の仕方を教わるそうです。
で、「会陰切開」。
これ、どうやら痛みには個人差・医者差がものすごくあるよう。
今は「麻酔」「溶ける糸」の組み合わせが主流のよう。(もちろん、麻酔なし、抜糸するところもある)
両方経験した人の話がネットでもずいぶんありましたが、本当に個人差と医者差があるようです。
麻酔なしの切開でも陣痛のが痛くて痛くなかったとか、ものすごく痛かったとか。
抜糸した方が痛くなかったとか、1週間以上痛くて地獄だったとか、切開しないほうが痛かったとか、ずいぶん切れたけど3日くらいで痛みもなくなったとか。
そもそもほとんど痛くなかった(切ったけど)とか。
また、切る必要がなかったのに切ってしまうと、切った部分は硬くなってしまうので、2人目以降も切ることになるし、切らなくても裂ける可能性は高くなるようです。
わたしは嫌だったし、たまにマッサージしてたせいか切れることもなかったので(さすがに頭がでてきているので、2日くらいはヒリヒリはした)なんとも言えませんが、わたしの周りは「痛くて痛くて本当に大変だった」という人が多いので切開しなくてよかったなと思います。

次回は、助産院の快適生活レポートを。

2009/03/20 11:59 | 出産生中継 | No Comments

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