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2009/12/07

他人事ではなく、自分ごとにしてもらうには、何が必要か。単純です。何か自分で行動しないといけない、という状況に追い込むことです。

yamagata

たとえば、忘年会の幹事。普通は、誰かやってくれればいいのに、私はいやだなぁ、と多くの人は思っています。それを、あなたやってくれない、と頼むのです。一方的に頼むだけでは、単なる押し付けですから、相手も乗ってこない。ならば、自分が率先してやることにして、その協力者として、お目当ての草食系男子(女子でも可)に依頼するのです。ちょっと潜在的にあなたに好意を持っている男子なら、いやな顔をしながらも、断らなかったりするでしょう。そうなれば、こっちのものです。一度引き受けたのであれば、それを言質にして、いろいろ頼んでしまうのです。これを、「巻き込み型自分ごと化作戦」と呼びます。もっともこう呼んでいるのは私だけですが。これは、付き合いたいと思う相手にあなたをしっかり意識させるためにはとっても有効な作戦なのです。
何も忘年会の幹事だけではありません。あの商品がスーパーでいくらで売られているのか知りたい。友人にプレゼントを贈らなければいけないが、その品物選びに男性の意見が聞きたい。パーティをやるけど買出し隊が足りない。なんでもいいのです。とにかく、頼む。断られないことなら、何でも頼む。遠慮してはいけません。これは『作戦』なのですから。断られたら、そこではじめて、軌道修正すればいいのです。もっと頼まれてくれることはないか、考えればいいのです。大切なのは、依頼して動いてもらうこと。相手が自主的にものを考えなければいけない状況をつくることです。

ふつう、相手に気に入ってもらおうとすると、相手が望むことをいっぱいいろいろとやってあげようとしますが、それだけでは相手の気持ちを変えることは難しいと思ったほうがいいです。とくに、付き合い始めのきっかけをつかむには、不向きです。えーっ、どうして?という人、ちょっと考えてみましょう。相手のことを思っていろいろと世話をやくこと、それは単純に言うと「サービス」です。世の中にはお金で買えるサービスも、お金で買えないサービスもありますが、サービスにはかわりがありません。相手は、王様気分、女王様気分です。サービスを一方的に、それも無償で提供してくる相手は、ありがたいと感謝はされても、気になる、大事にしたいとはなかなか思ってくれないものです。ティッシュが必要なときに、街のティッシュ配りの人にであえば、助かったとは思ったとしても、そのティッシュ配りの人のことがすごく気になったり、大事にしたいとは、なかなか思わないでしょう。逆に、突然道を尋ねられて、一生懸命に教えてあげたりしたことのほうが覚えていたりしませんか。

人は自分にサービスしてくれる人よりも、自分がしたサービス、何かをしてあげた人のほうを印象に残していたりします。サービスされたことよりも、サービスしたことのほうを大切に思いがちなのです。だから、巻き込むことが大切なのです。あんなにつくしたのにふられちゃった、というのは古典的な台詞ですが、こういう見方をすると、それは当然そうでしょう、と思えてきます。ほとんどの人にとって、一番関心があること、それは「自分」です。自覚しているかどうかは別にして世の中の人間の中で、一番情報量があって、融通が利くのは、自分なのです。だから、自分がなにをしたか、ということにひきづられるものなのです。だから、自分ごとにすると相手は動くのです。

話を戻しましょう。宴会の幹事を頼むことで、相手は幹事としての行動、意思決定をする役目に巻き込まれます。場所の候補探し、スケジュール調整、店との交渉、当日の仕切りなどなど、情報収集から参加者への働きかけなど、それなりに自主的に動かなければなりません。それをお目当ての彼氏(彼女も可)に依頼するのです。相手にとっては、自分ごとになります。自分がそれなりに行動して、意思決定をしたことに対しては、自分としては大切なことになります。こんなにつくしたのに、という人と同じ質の「自分ごと」です。自分のやったことは自分が一番意識するものですし、大切にしたいものです。このとき、あなたのスタンスについてもアドバイスがあります。たとえば、宴会の幹事の場合。一緒に幹事をしているのだから、なんでも一緒の時間を作れるわ、とは決して思わないこと。なにも時間の共有をするために、依頼をするわけではないのです。逆に、役割を決めたら、一切任せる。自分はそのパートはかかわらずに、相手に判断を含めて任せたほうがいい。そのほうが、相手は『自分ごと』として動いてくれるはずです。宴会なら、店との交渉。事前にこういう条件ということを伝えて、あとは任せる。結果だけ聞いて、感謝する。大げさなくらいに、ほめたり、感謝する。ありがとう、さすがあなたね。よかったわ、助かった、ほんとにありがとう。それだけでいいのです。相手は『自分』がしたことを全面的に肯定されて、必ずいい気分になるはずですから。

人は、一貫性を求める存在です。自分がこんなに考えて一生懸命行動したことは、自分自身で肯定したいのです。たとえ些細なことでも、誰かのために何かをしたならば、それは自分がその相手に好意を持っているのだと、思いたいものです。それが一貫性です。その特性をよく理解すれば、この「依頼型自分ごと化作戦」の本質もわかってもらえると思います。周囲で、異性に持てる人がいたら、その付き合いはじめの行動をみてください。決して、一方的に優しくつくしているだけではない筈です。相手に、いろんなことを依頼して、任せて、それを感謝したりほめたりしながら、自分のほうに巻き込んでいるはずですから。

今回は、ちょっと話が複雑になったかもしれません。でも、自分の過去の恋愛を振り返ってみてください。あなたに対してすごく優しくしてくれた人よりも、あなた自身が一生懸命つくした人のことばかりを覚えていませんか。それは、あなたが、世界中の誰よりも、あなた自身のことが好きだからです。一生懸命に相手のことを考え、相手のために行動したこと、そうした自分を肯定したいのです。依頼による、自分ごと化。恋愛を発展させていくためには、相手につくすことも、相手に優しくすることも、当然必要です。でも、相手をふりむかせ、私のことを大切に思って、というならば、サービスするだけでなく、依頼=お願いをしたほうが、実は理屈にあっているのです。クリスマス、忘年会、新年のイベントを前に、振り向かせたい相手のいる人は、すこしこのアングルから、行動を見直してみたらいかがでしょうか。お願いばかりの女性は男に媚を売っているように見えて嫌いな人もいるかもしれませんが、「依頼する」ことは、それだけで誘惑なのです。色仕掛けでなくても、相手の気持ちをとらえられます。信じますか、信じませんか。ためしに、だれかに何か依頼してみませんか。成果があればご報告ください。実は、かなり効果がある作戦だと自負しています。

では、よいクリスマスシーズンを、あなたらしい誘惑で幸せにすごしてください。


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