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火星ミッションデータを使って、ランパルト・クレーターを研究しているある學生(現在は、アシスタント)の修論の面倒をちょっと見たのだが、彼の依頼で推薦書を4通書いて以下の大学へ送信した。
- University of Colorado at Boulder
- University of Washington
- University of Arizona
- University of Hawaii
まず、各大学から直接小生宛に直接連絡がきた。現在、推薦書はウェブから送信できるシステムが、アメリカでは標準となっていることを知った。もちろん、手書きの推薦書を送る選択も可能である。小生の経験では、少なくとも日本では、自分で自分の推薦書の下書きを(これでもかと言うほど褒めちぎって)書いてからボスに清書(褒め度合いを訂正)してもらう程度の軽いモノだったが、アメリカでは推薦書はかなり重要視される重いモノである。推薦する側にも責任が生じるため、本当に推薦できる人物でなければ推薦を引き受けない。以前、某大学の人事に関わった時に、他の研究者の海外からの推薦書を読む機会があったので、その時の内容などを思い出してみると、受け入れ教官だったり、実際に仕事をいっしょにしたりするほどの親密な関係者からの推薦書が殆どで、その内容も公私に渡って細部まで記されおり、推薦書だけで人物像が十分に想像できる内容だった。
推薦書を書くにあたって、
- 推薦者と、どの程度の関わりを持つのか?
- 推薦書の具体的な評価基準?
についてまず求められた。評価基準は、現在、Assistant Research Professorである台灣中央大學天文研究所の院生と、以前、Assistant Professorだった神戸大学地球惑星科学の院生を基準対象にした旨を明記した。また、以下の評価項目について、5段階の評価を求められた。他の大学も基本的に同じような評価項目と評価段階である。
- Below average
- Average
- Above Average (top 25%)
- Outstanding
- Truly Exceptional
- Intellectual ability
- Motivation Research potential
- Ability to work with others
- Ability to work independently
- Oral communication skills
- Written communication skills
- Imagination and creativity
- Maturity
- Overall ability
小生はその學生の修論の提出前の面倒と、審査を引き受けた程度の薄い関係だったので、彼を直接呼び出して、1時間ほど面談をした。小生が感じた善し悪しは、そのまま評価項目と推薦書に反映させるのが目的であった。
そこで彼は、5千円 はしそうなフランス産の生チョコ(1kg)の巨大な包みを持ってきた。台湾では、チョコレートは高価な食べ物である。チョコに目がない小生のことを知って知らずか、いずれにしても大変心がけの好い學生である (決して収賄ではない)。
ここ数日は、鼻血が出るぐらいのペースで生チョコを食べて続けており興奮気味。さて、気分良く推薦書を仕上げたあとで、気になったのでチョコの値段を調べてみた。http://www.farawayfoods.com/tdftruffles.html
台灣ではいくらかは知らないが、米国では 9.9 USドル で販売されていた。
む、む〜ん。
取りあえず、アメリカの大学院に無事に合格してくれるとことを心から願う!!
台灣で教授になることを目標にしている彼が、アメリカで博士号を取り、いつかいっしょに太陽系探査ができれば、最高に sweet である。