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2012/04/30

来月にちょっとしたコンサートが開かれる。
ただのコンサートではなく、その会場で毎月一組ずつリサイタルを行うプロジェクトがあり
その企画の出演者に選んでもらったのだが、今後出演予定のメンバー全員が集まり
私たちにとっては会場の試演会、企画者にとっては品評会(厳しく言うと)である。
そこで、パートナーとなる仲間と一曲ずつ、そして短い二重唱を二曲歌うことになった。
私は、先生方、ベテランの方や先輩方の前で、いわゆる有名な歌曲を歌うのは…と小さくなってしまっていた。
アリアを歌うのではなく、自分らしく、自分の大好きな愛する日本語の歌曲を思いのまま披露しようと意気込んでいたが
二重唱は歌曲と同じ大好きな作曲家の方の曲であるし、相方はオペラアリアを歌うので
私もイタリア語の歌曲を歌うことを勧められた。

…一年前に試験で選曲し、クラスメートには
「ういちゃん、こんな難しい曲歌ったの?」といわれたり
ある先生には「この曲には充分テクニックをもってからそれをみせるためのものだ」と講評で言われたりと
そんなトラウマをもつ曲をこの場で披露することを勧められたのだった。
その曲こそが、私の声の持ち味を良く聴かせることができる、、ということらしいが。

たった一年で歌えるほどの実力がついたとも思えず、この一週間は歌うか否かを悩みながら
練習し直してみた。
高音やカデンツ(この曲だと、自由に細かい音系で上下する部分)がある。
この半年は低音域の役や曲を歌っていたため、さらに恐怖症になっていた。

あるベテランの方と話す機会があったときに、この私にとってはムチャな提案の話をちらっと話をしたら

?しっかり私の歌声をきいた訳ではないけど、その役はビジュアル的に私にピッタリなので確実に歌えたほうがいい→将来演じるためにもアリアだけでもまず自分のものにしよう
?トラウマは誰にでもある、乗り越える奴が残る
?歌えないからレッスンにもっていく。例え自分の声にあってなくてもチャレンジすること。
?フルオケ、全幕なら「身のほどをしれ」だの言われるかもしれない。でも、好きな曲存分に歌っていい時期だ

そういった言葉をかけてもらえた。
いままで、私なんかが挑戦してもいい歌曲なんてない…と卑屈になっていた。
ネガティブにも程があるなぁと反省したのだった。

小さくなりすぎているもよろしくない。

2012/04/30 12:15 | uika | No Comments